(春日井市議会建設委員会 末永けい)

水野上下水道経営課長 それでは、報告事項14、次期下水道整備区域の選定方法について御説明いたします。資料の31ページをお願いいたします。
 現在、汚水整備につきましては、上条地区の面整備を令和8年度までの予定で進めておりますが、その後は未定となっております。6月の所管事項説明でも申し上げましたとおり、今年度から次期整備地区の選定について検討しております。去る10月7日に、上下水道事業経営審議会におきまして比較検討項目につきまして御審議をいただきました。この中で、「人口が集中している地区を優先すべきだ」という御意見や、「使用料をどう確保できるか、接続率がどうなるかといったところがポイントとなるのでは」といったような御意見をいただいております。いただいた御意見を踏まえまして検討を進めてまいりますので、その内容について御報告申し上げます。
 まず、(1)の次期整備区域及び区域割についてでございます。次ページの32ページを御覧ください。図中の黒の点線で囲まれた部分が、公共下水道事業の基本計画区域となっております。一部の工業団地を除き、市街化区域は公共下水道にて整備する計画としておりまして、公共用水域の水質保全の観点から、市街化調整区域の一部も公共下水道にて整備することといたしております。続いて、紫色の部分が令和8年度末時点での供用開始区域、公共下水道が利用できる区域となっております。令和8年度時点での計画区域の約7割が整備完了となる予定となっております。続いて、黄色の区域が令和9年度4月以降整備を進めていく必要がある区域でございます。この黄色の部分を上部の表にも記載のとおり、地形地物や区画整理区域などによりまして、全部で26地区に分けて区域を設定いたしました。この26地区について比較検討項目を設定し、順位づけをして、次期整備区域を決定してまいりたいと考えております。31ページにお戻りください。
 次に、(2)の比較検討項目についてでございます。ここに記載のとおり、アからオまでの5項目を設定しております。まず、アの区画整理・まちづくりの状況につきましては、市のまちづくりの方針との整合を図るため、立地適正化計画との整合ですとか区画整理など、基盤整備の状況はどうかといったところ。イの人口密度・増減率につきましては、現況の人口密度が高く、人口の減少が少ないあるいは増える区域かどうかといったところ。ウの浄化槽設置年数につきましては、浄化槽の設置年数が長く、下水道への切替えの見込みが高い区域かどうかといったところ、エの単位汚水量当たりの整備費につきましては、整備費用に対して将来的に使用料収入が見込める区域かどうかといったところ。オの効率的・効果的な整備につきましては、下水道事業として手戻りのない、効率的・効果的な区域かどうか。以上の5項目を比較検討項目として挙げまして、順位づけを行いたいと考えております。
 なお、この比較項目の中でも、アにつきましては、立地適正化計画との整合ですとか基盤整備の状況という観点から、居住誘導区域ですとか、区画整理の整理済み区域というのは優先度が高いというふうに考えているということ、それからエにつきましては、整備費用に対して将来的に使用料収入が見込める区域かどうかという経営上、重要な視点であるということ、それからオにつきましては、将来的には高蔵寺浄化センターと南部浄化センターの統合に向け、接続管の整備を予定しているなど、整備計画などとの整合を勘案しながら、二重投資とならないよう、効率的・効果的な整備を進めることが必要であるということから、この3項目については重要度の高い項目であるというふうに考えております。
 続きまして、(3)今後のスケジュールについて御説明いたします。今後、比較検討項目を数値化、指標化、順位づけをしまして、各地区の整備の優先順位について検討してまいります。その検討結果につきましては、次年度、令和3年度の4月中旬に開催予定の上下水道事業経営審議会にて御審議いただきまして、次期下水道整備区域を決定してまいります。また、6月の閉会中の建設委員会にて御報告してまいりたいというふうに考えております。
 以上、次期下水道整備区域の選定方法について御説明いたしました。よろしくお願いいたします。

末永けい

今回、アからオの5つの比較検討項目が示されましたが、これまではどういう考えの基で整備区域を決めてきたのかについてお尋ねします。

水野上下水道経営課長 これまでは、基盤整備の状況を考慮しながら、共用開始している地区に隣接しているところを選定しております。ちなみに前回につきましては、下水道整備が完了している区域に隣接している5地区を候補地区と選定しまして、水洗化率の向上、基盤整備の状況、投資効果、生活環境の改善の4項目により比較検討をして選定しております。

末永けい

今回、アからオの5つの比較検討項目については、何か、国とか、他の自治体とか、そういったいろんなことを参考にされたのかどうかと、その点についてお尋ねします。

水野上下水道経営課長 今回は、前回の項目を基本としまして、関連計画や、昨年度策定した経営戦略も勘案しながら、今回この5項目を比較検討項目として挙げさせていただいております。

末永けい

前回、5地区を候補地区に絞り込んでいたということですが、今回はこうして全市的に26区域を候補にしておられますので、その考え方についてお尋ねします。

水野上下水道経営課長 今回につきましては、全ての市街化区域に対して、除外することなく、公平に判断するために選定させていただいております。

末永けい

全ての候補となる区域について、点数化、この時点でしておくというのは、本当に今後のためにも生かせるものだというふうに思いますので、いいことだと思うのですが、次期下水道整備区域について、どのように決定したのかということについては、誰からどういうふうに聞かれたとしても、客観的、明白、明瞭に説明できるようにしていただきたいというふうに思っていまして、その点についての方策をお聞きします。

水野上下水道経営課長 今回の選定にあたりましては、比較検討項目に基づきまして、点数化をして、公正に評価してまいりたいと考えております。

 

【ご参考】

春日井市上下水道事業経営審議会

春日井市公共下水道事業経営戦略

春日井市公共下水道事業計画

上条地区の公共下水道整備計画の見直し