(防犯灯)春日井市では現在、区町内会が設置・維持管理を行っています。

(道路照明灯)※市が設置・維持管理を行っています。本文中で「他の屋外照明」の中に分類しています。

(末永けい一般質問2019.3.14

末永けい

 防犯灯の地区間,設置間隔等のアンバランスについてでございます。
 今回の質問を行うに当たっての発端は,
夜暗くて歩けない,まちがとにかく暗すぎるなどといった多くの市民の皆様の声をお聞きしているからであります。市当局としても,各種アンケートなどで,他市と比べて街灯が非常に少ない,歩道が暗過ぎる,電灯が少ないなどの声を把握されているはずです。31万人都市にもかかわらず,本市の夜間の屋外照明について,どうして市民からこのような声が上がってくるのでしょうか。市内満遍なく行き届くように市当局の仕組みが整っていない,あるいは市当局においてそうした配慮がされていないからではないでしょうか。防犯灯設置箇所のアンバランスを是正・適正化する必要があるのです。
 その一方で,
本市の町内会自治会への防犯灯設置補助,電気料補助の仕組みは町内会自治会の大きな負担となっております。昨年の6月議会には,桃花園,かすが台,かすがい苑,神屋団地,欅が丘,玉野台,緑が丘,ネオポリスの自治会・町内会から,防犯灯の市への移管を求める内容の陳情が市議会に提出されています。当該自治会の皆様だけでなく,そのほかの町内会自治会の皆様からも私自身,同様の御意見をいただいております。
 防犯灯整備については,国では防犯灯整備対策要綱が閣議決定されています。その中では,次のように述べられています。
「地方公共団体が管理者である道路及び公園等の新設又は改築にあたっては防犯灯等の整備に一段の努力をすること。市町村及び特別区は,犯罪を誘発する不良有害環境排除の見地から緊急に整備を必要とする防犯灯等の整備について,緊急に整備を要する防犯灯等を自ら設置するよう努めること」とあります。これは,防犯灯整備の主たる責任者は地方自治体にあるということです。本市の防犯灯設置・維持管理に係る問題点・課題を明らかにしていきたいと思います。
 そこで(1)防犯灯の状況についてであります。
 現在設置されている防犯灯の総本数,また10年前との防犯灯の総本数の比較をお聞きします。また,地域ごとに設置のアンバランスが生じないように,市として各地域ごとに設置本数の把握をしているのかどうか伺います。
 さらに,防犯灯設置補助について,市として設置間隔,照度,設置箇所などの設置基準を持って運用しているのかどうかお尋ねします。
 それから,防犯灯電気料補助金の平成29年度の実績と,10年前との比較。さらに,防犯灯設置補助金の平成29年度の実績をお尋ねします。
 続いて(2)市民の声についてです。
 防犯灯設置に関して,夜間に歩道が暗い,防犯灯をつけてほしいといった市民からの要望は,市のどの窓口で受け付けているのでしょうか。また,具体的な要望があったとき,担当課としてどのように対応しているのか,お尋ねします。
 続いて(3)他の屋外照明との調整についてです。
 市は,防犯灯だけでなく,道路灯,公園灯,商店街街路灯といった屋外照明に税金を支出しています。防犯灯以外の屋外照明灯である市内の道路照明灯や公園照明灯,商店街の街路灯等の設置状況についてお尋ねします。また,防犯灯を効果的に設置するには,これらほかの屋外照明と調整した上で設置決定すべきだと思いますが,防犯灯の設置に際して,市当局として他の屋外照明との調整を行っているのかどうか伺います。
 続いて(4)維持管理のあり方についてです。
 市内の町内会自治会の団体数は,平成30年のデータでは558団体とのことですが,実際に防犯灯を維持管理している団体数は,このうちどれだけあるのかお尋ねします。
 続いて(5)他市の状況についてです。
 防犯灯については,市町村によって市が設置して市が管理,市が設置して自治会町内会管理,あるいは自治会が設置して自治会が管理,また,それらを併用するパターンなど,さまざまな設置・維持管理のあり方が考えられますが,春日井市として,県内の他の市町村の防犯灯の設置・維持管理の状況についてどのように把握しておられるのかお尋ねをして,壇上からの質問といたします。

 

(野村市民生活部長)

 初めに,防犯灯の総灯数につきましては,平成30年4月現在で約1万7,000灯となっておりますが,都市計画マスタープランなどにおける地区別の集計は行っておりません。また,平成20年4月と比べ約2,200灯増加しております。なお,設置間隔などの基準を設けるのではなく,区・町内会・自治会において,それぞれの地域の実情に応じて設置しているところですが,市に相談があった場合には,愛知県や警察庁が定めております照度基準を説明するなど,適宜助言をしております。
 また,防犯灯電気料補助金の平成29年度実績につきましては,1万6,909灯,1,5148,900円で,10年前と比較して約2,200灯ふえておりますが,金額は約480万円減少しております。設置事業費補助金の平成29年度の実績につきましては788灯,1,3136,200円となっております。
 次に,防犯灯の設置要望につきましては,地元の町内会長等に御相談いただくことになりますが,市民活動推進課の窓口で受けた場合は,該当する地域の町内会長等にお伝えしております。また,状況に応じまして,道路照明灯を所管する道路課を案内しております。
 次に,市内の道路照明灯や公園灯,商店街の街路灯等の設置状況につきましては,道路照明灯が約2,800灯,公園灯が約1,400灯,商店街の街路灯は約800灯となっております。防犯灯の設置につきましては,他の屋外照明との調整を行うのではなく,町内会等が積極的に取り組まれる地域活動の中で,それぞれの地域の実情に応じた申請をもとに補助金を交付しております。
 次に,防犯灯を維持管理している団体につきましては,地域が重複する町内会を有する区,36団体を除いた522団体のうち469団体となっております。
 次に,県内38市の防犯灯の維持管理状況につきましては,平成28年度現在でございますが,
市で行っているところは,岡崎市や半田市を初め16,町内会等が行っているところは,名古屋市や豊橋市を初め20市,その他が2市となっております。

 

末永けい

 国では,防犯灯等整備対策要綱が閣議決定されています。これは先ほど壇上で御紹介させていただいたとおりなんですけれども,防犯灯の設置及び維持管理に関して,市としてどのような法令等をよりどころにしているのか。現在行っている施策の根拠法令等を伺います。
 それから,市として設置間隔や照度などの設置基準がない中で補助事業が運用されているということでございましたけれども,市当局としては,防犯灯の設置場所として,設置間隔及び設置区域,市民の通行量,照度などはどういう状態が適正と考えておられるのでしょうか。市の考えが全然見えてこないんですけれども,しっかりとした目指すべきあり方を定めないと地域差や不均衡が生じてしまいますし,コストも無駄に膨らんでしまいます。市当局として,そもそも防犯灯設置の目的をどう考えているのか。防犯灯の効果,防犯灯設置の目指している状態,どういう状態をつくり上げることが着地点なのか伺います。

 

(野村市民生活部長)

 街路灯の整備が不十分であった当時の社会情勢の中で,先ほどの防犯灯等整備対策要綱が閣議決定されたことは承知しておりますが,現在,社会情勢も変化した中で,防犯灯の設置及び維持管理につきましては,春日井市防犯灯設置事業費補助金交付要綱,春日井市防犯灯電気料補助金交付要綱に基づき実施しております。また,防犯灯は夜間における歩行者の安全確保や犯罪発生の抑制などを目的としておりまして,地域住民の安全・安心に寄与していると考えております。
 防犯灯の設置状態につきましては,設置間隔などの基準によらず,地域住民の主体的な地域活動により,防犯灯の設置や防犯意識の向上が進み,その地域活動を支援していく中で,暮らしやすいまちが形成されることを目指しております。

 

末永けい

 こちら,一点確認させていただきたいんですけれども,市は設置費の5分の3を今補助しております。設置費の半分以上が税金で賄われている状態なんですが,その設置費の補助に際して,市当局として,現地周辺の明るさや暗さ,現場の状況などを市の職員が現場で確認を行っているんでしょうか。ほかの自治体では職員が現地確認をして補助決定をしている自治体もある中で,春日井市としては,設置基準もありませんし,設置補助の申請の可否を判断する際に,現地,現場に職員が出向いて現地確認を行っているのか,行っていないのか,その点についてお答えいただきたいと思います。

 

(野村市民生活部長)

先ほど申し上げましたとおり,相談を受けた場合,その相談内容や必要に応じまして現地確認をすることもございます。


     〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕

末永けい

今の質問は,設置補助に際して市の職員が現場で現地確認をしているのかどうかということを尋ねていますので,その点についてお答えいただきたいと思います。

 

(野村市民生活部長)

設置補助に関しましては,先ほど申し上げましたように,地域の実情にて設置が進められているところでございます。繰り返しますが,相談等があった場合,必要に応じて現地を確認しているところでございます。


     〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕

末永けい

設置補助に際して,市の職員が現場で現地確認しているかどうかという点なんです。相談があった場合じゃなくて,実際に町内会の方から市に対して設置補助の申請があった場合に,市の職員が現地確認を行って設置の可否を判断しているかどうかということです。その点についてお答えください。

 

(野村市民生活部長)

設置補助があった場合というのは,申請があった場合ということを考えておりますので,申請があったときは事前ですので,そのときには必要に応じて現場に行くということでございますが,御理解していただきたいと思います。

 

ひらめき電球何度聞いても質問の答えになっていない意味不明の答弁が続きます。市職員として事実関係ぐらい真摯に答える矜持はないのでしょうかね。

ここで明らかにしておかなくてはならないのは、春日井市では、防犯灯の設置基準がないことにくわえ、基本的に市職員が現地確認もしていないということです。

 

末永けい

 こちらは市長にお尋ねしたいと思うんですけれども,夜間の屋外照明については,私自身も市民の皆様から,夜道が暗くて歩けないと,まちが暗いという声をたくさんお聞きしている中であるんですけれども,市長におかれましては,市民の皆様,歩行者の方などから,夜間の屋外照明についてどのような声を直接お伺いしているのか,お聞きしたいと思います。

 

(市長)

これにつきましては,いろんなことを聞いております。例えば,ボニターさんがくらがり診断をやって,市の職員,あるいは地域の皆さんと一緒にやって,それで地域を回った,私も一緒に回ったことがあります。また,それぞれの,例えばうちの町内会ではここに防犯灯が欲しいという区民の方からの意見があれば,町内会で相談し,現地を確認し,それについては,これは必要ないですよということをお話しした経緯もあります。いろんなことがあります。それぞれの場所で,それぞれの地域でやられていると思っております。

 

末永けい

 そこで,もう一度市長にお伺いしたいと思うんですけれども,市長としてもいろんな御意見をお伺いしているということだと思うんですけれども,現在の本市の防犯灯設置補助の仕組みについては,設置箇所についてはあくまでも自治会任せになっています。要するに,市当局には設置基準もありませんし,要件として,市の職員が現場の現地確認を行っているということでもないんです。
 そこで,もし犯罪が起きたとき,防犯灯の設置や管理が適切にされていたかどうかを検証する際に,地域住民に対して説明責任を果たすのは町内会なんでしょうか,それとも行政,市当局なのか,どちらなんでしょうか,お尋ねしたいと思います。

 

(市長)

すみません,ちょっと言われていることがよくわからないんですけれども,問題が起きた場合にはどちらの責任かというようなことだと思うんですけれども,問題が起きたときは,その原因によって,市の原因もあるでしょうし,町内会の責任もあるでしょうし,加害者の責任もあるでしょうし,そうだと思っております。

 

ひらめき電球この方は防犯灯等整備対策要綱の趣旨をよく理解されているのでしょうか。

 

末永けい

 防犯灯設置については,他の屋外照明も勘案して,現地確認をした上で設置の可否を判断しないと,市全体から見ると非効率な設置が行われることになります。春日井市は5分の3を税金で補助しているにもかかわらず,設置基準もなければ,市職員が現地確認もしておりません。町内会自治会の皆様は,あくまでも御自身の町内を見て設置申請をしているわけでございますので,市全体の地域間のバランスとか,行政コストの効率化といったことまでは考えておられません行政に設置基準とか一元管理する調整機能がないままでは,防犯灯の設置箇所の不均衡が生じてしまいます。これは,市のトップとして,防犯灯設置に際してほかの屋外照明との調整を図る考えはないんでしょうか,お尋ねします。

 

(市長)

全体を見るのも必要でしょうけれども,それぞれ個々のものの集合体が全体だと思っております。

 

末永けい

 当然,それぞれの屋外照明,道路灯だとか公園灯,商店街,防犯灯と,それぞれ目的は異なっています。しかし,重なる部分もあるわけです。そうしますと,屋外照明全体に係る行政コストを最適化して,地域間で不均衡が生じないように,市として屋外照明全体の行政コストの効率化をどういうふうにマネジメントしていくんだということなんです。その点についてお尋ねしたいと思います。

 

(市長)

今,何度もお話ししていますけれども,全体で個々のものを見るのではなくて,全体を見る中で,やはり安心・安全ということを総合的に判断すべきものだと思っております。

 

ひらめき電球意味不明な答弁が続きます。

 

末永けい

 先ほど壇上でお話ししましたとおり,市議会には昨年6月に,防犯灯の市への移管を求める内容の陳情が8団体から出ております。こちらの内容はごらんになったのかどうか,お尋ねしたいと思います。
 それから,私自身も防犯灯の市への移管については,ほかの自治会の方からも同様の御意見をお聞きしておりまして,市長におかれましては,防犯灯の維持管理について,町内会自治会の御意向をどの程度把握されていらっしゃるのか,お尋ねしたいと思います。

 

(市長)

要望書ですか,陳情書ですか,それは承知しておりません。それともう一つは,防犯灯の移管の話は,何点かの自治会から聞いたことはあるわけですけれども,これにつきましては,何年か前ですけれども,自治会の皆さんが防犯灯の一括管理の費用を市から全てお金をもらうよりも,それよりも,約半分程度の補助にしてもらったほうが,コミュニティのためにも,お互いの意識醸成のためにもよりいい,それよりも1戸当たりの町内会の補助金をアップしてくれという御要望があって,それに伴って,トータルとして自治会に出しているお金を判断したということでありますので,そういう経緯もあるということを御説明しておきたいと思います。

 

末永けい

今の町内会の補助金の話も出たんですけれども,今回は防犯灯の話をしておりまして,時がたてば,自治会とか町内会の事情とか状況は変わってきます。以前のお話は今されましたけれども,市長,市は今の形にとらわれるのではなくて,現状の自治会町内会の皆さんが,この防犯灯の設置・維持管理に係る御負担はどうなっているのかと,御意向はどうなのかということを,一度全558の団体ないし,先ほど説明ありましたけれども469の,実際に防犯灯を維持管理している各団体の御意向を,市として詳しく調査していく必要があるんじゃないかと思うんですけれども,その点についてはどのようにお考えですか。

 

(市長)

何度も話しておりますくどい質問ですけれども,これは時代が変われば,あるいは年月が変われば当然変わってくるものだと思っております。しかし,それにつきましては,今,町内会や自治会等々で話題になったときには,そのことに対してはやはり今のほうがいいという,自治会等ではそういう話を聞いております。

 

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末永けい

 整理しますと,今,現状,市の問題点としては,まず市としての設置基準がないということ。もう一つは,設置に際して市職員が現地確認を行っていないということ。それから,設置に関しての責任,説明責任をする人が誰なのか曖昧だということ。もう一つは,ほかの屋外照明なども含めて,屋外照明全体の一元管理をする,調整する機能がないといったことによって,結果的に地域間にアンバランスが生じていると。あるいは,行政コストが効率化されない,こういった問題が出てくるわけです。
 そういう現状から,多くの市民が夜間の外出に不安を感じているとともに,自治会町内会の負担は限界になっています。市長以下,市当局が曖昧な姿勢を繰り返す限り,市民の皆様の夜間,外出の不安は払拭されず,かつ町内会自治会の負担も大きいまま,この先さらに問題は深刻化していくことが懸念されます。したがって,防犯灯の設置及び維持管理の方法について,町内会管理の防犯灯を市に移管することを見据えて,本市の現状の仕組みの問題点や,他市の状況も踏まえて今後の設置管理,維持管理のあり方について積極的に調査・研究していく考えについて,市の所見について伺いたいと思います。

 

(野村市民生活部長)

現在,防犯灯につきましては,先ほど申し上げたとおり,地域活動に対する支援として補助金の交付を行っているところでございますが,防犯灯に限らず,地域での声かけやパトロール,見守りなどを地域が自主的に取り組むことで,日ごろの防災意識の向上,ひいては住みよいまちづくりにつながるものと考えております。
 市としましては,引き続き防犯灯に対する補助金を継続していく中で,今後の設置状況や他市の状況も注視しながら,適切な支援のあり方について考えてまいります。

 

(参考)

防犯灯等整備対策要綱

街路灯が切れているのですが、どこへ連絡すればいいですか?

防犯灯設置事業費補助金