先日の本会議質疑において、ふれあい農業公園事業の事業目的や施策目標、政策形成プロセス、事業採算性などについて問いただしました。事業予定地の住民からは様々な不安の声があがっており、市当局にはまだまだ聞き足りないことが沢山ありますので、第4号議案 平成30年度春日井市一般会計予算中、ふれあい農業公園整備について、文教経済委員会において引き続き質問を行いました。(末永けい 文教経済委員会)

(末永けい関連質問)

ふれあい農業公園を行政が造る根拠は?誰が望んでいる?採算性は?政策形成の様々な点において疑義あり

春日井市議会本会議では、たった3回までしか質問や質疑をすることができません。市当局の答弁には、漏れや質問に答えになっていないものが頻発しています。この点について、改善に向けた議会改革の要望を行っています。

(参考)市の行政(市役所)に市民の皆さまの声は届いていますか?春日井市議会は真摯に議会改革に取り組むべき

 

末永けい

ふれあい農業公園整備について、予算案に出ています11億1,692万9,000円(H30年度分)の内訳をお尋ねします。

(市の答弁)

事業費の内訳でございますが、用地購入費が5億5,000万円、造成工事・管理棟等整備工事が4億4,900万円、その他工事管理業務委託等が1億1,792万9,000円となっております。

 

末永けい

下の説明に、「造成工事、管理棟等整備工事他」というふうに書いてあるのですが、この「他」というのは何ですか。

(市の答弁)

一つは建物・工作物・立木等の補償金1億1,000万円、それから工事監理業務委託費480万円、嘱託登記委託125万円となっております。以上でございます。

 

末永けい

そうすると、用地取得費はこの「他」には入らないんですかね。

(市の答弁)

用地取得費は先ほど申し上げたとおり5億5,000万円で、「他」に含まれております。以上です。

 

末永けい

用地取得費は5億5,000万円なので、一番大きい額です。ということは、「他」の中に入れるのではなくて、用地購入費はしっかり頭出しすべきじゃないですかね。予算説明書の中で。

(市の答弁)

その件に関しましては、平成30年第1回春日井市議会定例会附属資料[Ⅱ]の26ページに数値内訳を記載しております。

 

ひらめき電球予算説明書の中身が全然予算の説明になっていない。。そもそも、「〇〇円の内訳は?」なんて質問をしなくてはならないのが情けない。一番額の大きい項目を「他」に含めるなど言語道断です

末永けい

これは、一番大きい額なので、一番最初に書くべきです。
続きまして、用地購入の詳細なスケジュールについてお尋ねします。

(市の答弁)

用地購入のスケジュールにつきましては、予定でございますが、平成30年4月、5月ごろ、土地所有者と仮契約をさせていただき、その後、6月の市議会において用地取得の議案を上程させていただき、御承認いただいたあと本契約に移っていくものと考えております。

 

末永けい

対象の土地所有者の方は何名いらっしゃいますでしょうか。

(市の答弁)

25件でございます。

 

末永けい

本会議場で、やり取りがあったことの確認にはなりますが、用地を売りたくないという人がいた場合、強制的に土地収容するということはないという理解でよろしいですか。

(市の答弁)

土地所有者の方に対しては粘り強く本事業の趣旨を御理解いただき、粘り強く交渉していきたいというふうに考えております。

 

末永けい

粘り強くというのは、住民説明会のときにもそういうやり取りがありまして、ずっとおっしゃっていることなのですが、それでも用地を売りたくないという人がいたら、強制的に土地収用するとかそういうことになってしまうのですか。

(市の答弁)

繰り返しになりますが、市としては粘り強く趣旨を御理解いただくよう交渉してまいりたいと考えております。

 

末永けい

もう土地所有者の方とは接触されていると思うのですが、今日現在、皆さんどのような御意向をお持ちなのでしょうか。

(市の答弁)

土地交渉につきましては、担当課の用地対策室がかかわっておりますが、担当課によりますと、ほぼ御同意をいただいているというふうに聞いております。

 

末永けい

ほぼ御同意ということなのですが、それはどういった形で同意をとっているんですか。書面で取っているんでしょうか。

(市の答弁)

担当課によりますと、現時点では口頭による同意というふうに聞いております。

 

末永けい

同意を取っている相手先の方なんですけど、それは農地の所有者の方から直接取っているのか、例えば家族の方だとかそういう形なのか、そのあたりはいかがですか。

(市の答弁)

御同意につきましては、当然土地所有者の御本人ということになります。

 

末永けい

事業採算性についてなんですが、これは本会議でお尋ねしたことなのですが、答えの中で、事業採算性よりも福祉として取り組む旨の説明だったと思うんですが、ふれあい農業公園がなかったら困る人はいるんですかね。その点についてお尋ねします。

(市の答弁)

近年、農に親しむ機会を求める声が高まっております。レクリエーション、安らぎ、健康維持・増進、食の安全、食育、退職後の生きがいなど、市民ニーズが多様化しております。そのような中、本市では市民菜園あるいはJAさんでは市民農園という形で農に親しむ機会を提供してまいりましたが、それらもほぼ空きがない状態でキャンセル待ちがある状況と聞いております。そういった中で、市民の地域間交流ができ、幅広い世代が楽しめる場として、本公園を整備することで、本市のさらなる暮らしやすさも創造できることと考えております。

 

末永けい

今、市民菜園と市民農園の話が出ましたが、それはあとでお尋ねします。続いて、年間の想定利用人数についてお尋ねします。

(市の答弁)

年間の想定利用人数につきましては、実施設計を踏まえますと、年間8万3,000人と推計しております。

 

末永けい

今、8万3,000人と言われましたが、以前の資料とか見ますと、6万7,500人という数字が出てたと思いますが、この違いは何ですか。

(市の答弁)

平成28年3月に策定しました基本計画をもとに、基本設計、それから実施設計と進めてまいりました。その中で、想定区画数等も変化しております。そういったことから想定人数が、先ほど申し上げたとおり、8万3,000人と推計しております。

 

末永けい

例えば、年間の利用人数で、ほかの春日井市の施設のデータを各課に出してもらったのですが、平成28年度ですと、都市緑化植物園が31万3,000人、温水プールが16万6,000人、体育館全体では32万人と。そういったところと比べると、利用者という部分に関していえば、限定された方々しか利用できない施設なのかなというような印象は持っています。それで、春日井市民以外の方も施設利用の対象と考えていらっしゃいますか。

(市の答弁)

対象利用者につきましては、当然市内にお住まいの住民はもとより、多治見市あるいは近隣の自治体の住民の方からも御利用いただけるよう、今後、地域連携を進めていきたいと思っております。

 

末永けい

整備費用については春日井市民の方が負担することになるのですが、このサービスを受ける人が市外の人となりますと、利用料の設定に関して、税負担の公平性についてはどのようにお考えですか。

(市の答弁)

利用料金につきましては、今後、管理運営形態を検討する中で精査してまいりたいと考えております。

 

ひらめき電球今から検討するの?ショック汗

末永けい

今、管理運営の話が出ましたので、そちらの話を先にいきたいと思うんですけれども。管理運営というのは、今、決まっていないのでしょうか。

(市の答弁)

本施設の管理運営形態につきましては、現時点では利用料金制を採用した指定管理者制度を軸に検討を進めていきたいというふうに考えております。

 

ひらめき電球この段階でようやく管理運営形態の考え方を市当局は示しました。聞かないと言わないという姿勢が残念です。市民や議会への説明が遅すぎです。これが春日井市の市民協働の姿なのでしょうか。。。

末永けい

指定管理者制度ということが初めて出たのですが、これは先回の説明会では、3,000万円のコストに対して収入が1,700万円ですか。毎年1,300万円の赤字という数字が明らかになっていたんですけれども、そのときの数字想定とは違う内容ですか。

(市の答弁)

先の住民説明会におきましては、初めて御参加いただく方もおられまして、よりわかりやすい形で説明し、御理解いただくよう心がけ、また努めております。そのようなことから、収支計画に対する御質問に対する回答につきましては、「例えば」と、明確に前置きした上で、あくまで例示として御説明申し上げたものでございます。

 

ひらめき電球質問に対する答えになっていませんね。

末永けい

それでは先ほど御説明ありました利用料金制の指定管理者制度の場合、どのような運営費の収支になるのか教えていただけますでしょうか。

(市の答弁)

利用料金制による指定管理者制度の事業収支の計画につきましては、今後、事業内容を検討する中で精査していきたいと考えております。

 

末永けい

現段階で数字が出ないということでよろしいですか。

(市の答弁)

指定管理者制度の収支計画については、現段階では算出できておりません。

 

末永けい

本会議場では市民ニーズの大もとの、事業の成り立ちについてお伺いしました。市の答弁ですと、市が本会議で最初に表明したということがきっかけということの内容でしたが、本市がそういうことを表明するということについては、一自治体が何かを表明するというのは、何かしらの論拠とかエビデンスがあるはずですが、どういった客観的な、数値的なエビデンスに基づいてそういった表明をしたのか、お尋ねします。

(市の答弁)

本市では、これまで昭和53年から、先ほど申し上げました市民菜園を開設し、また、JA尾張中央においては市民農園を開設しております。そういった状況は高い利用率でございます。また、キャンセル待ちがあるというような状況でございます。また近年、平成21年からは「親子で農業体験」や「かすがい農業塾」の体験事業が人気を集めるなど、従来の貸し農園とは違った形での農に親しむ機会を求める声が高まっております。そのようなことから、本市ではこのふれあい農業公園を整備するものというふうに考えております。

 

末永けい

従来の市民農園、市民菜園というのがニーズがあるということなんですが、それならそういうものを整備すればよろしいんじゃないですかね。市民ニーズに応えるために。

(市の答弁)

繰り返しになりますが、平成21年から開始しました「親子で農業体験」そういった体験事業、あるいは農業の担い手を育成する「かすがい農業塾」、そういった指導つきの講座というものが人気を集めていることから、そういった要素を盛り込んだ形でのふれあい農業公園というものを整備するものでございます。

 

末永けい

今、ふれあい農業体験とかそういうこと言われましたが、それは別に今、耕作者の方が実際に耕作している農地でもできることだと思いますし、理由にならないと思うのですが。

(市の答弁)

さまざまな農へのかかわりの場を提供するには、広大な土地が必要になると考えております。そのようなことから、市内いろいろ候補地を選定した結果、西尾町地内が一番適切であると考え、現在整備を進めているところでございます。

 

末永けい

続いて、これも本会議場での議論の続きになりますが、KPIについてお尋ねしまして、KPIについては現時点では設定しないということですが、これだけの大がかりな事業をやるということは、やはり施策目標というのがあるわけで、KPIを設定しないというのはちょっと、どういうことなのかなと。そこの御説明をお願いします。

(市の答弁)

KPIに限らず、施設の開園後の満足度というのは、例えばアンケート調査だとかいろんな形で収集でき、またそれに基づいて目標を設定することもできると考えておりますので、今後検討していきたいと考えております。

 

末永けい

だから、それは事業が始まる前とあとで比較しないとだめなので、事業が始まる前に設定するものですよね、KPIは、普通は。いかがですか。

(市の答弁)

現時点においてはKPIの設定は考えておりません。

 

末永けい

KPIを設定できないということは、基本的にその事業目的がはっきりしないと言っているのと同じことだと思いますね。
 続いてなのですが、農地の面積についてです。現時点でお尋ねしたいのですけど、農地については、今回の整備を行うことによってどれだけ減ることになりますかね。

(市の答弁)

ふれあい農業公園の整備につきまして、当該地は現在農地でございますので、本計画の事業面積3万1,555.6ヘクタールが公園面積になるものと考えております。

 

末永けい

だから、今、言われた数字が、そっくりそのまま農地ではなくなるという理解でよろしいでしょうか。

用地購入費に上がっているわけですから、用地購入費は農地のどれだけを対象としているのかということですね。農地でなくなるんですね。農地でなくなる面積を教えてください。

(市の答弁)

繰り返しになりますが、現状の農地がそのまま公園面積となりますので、3万1,555.6ヘクタールが本公園の面積となります。

 

末永けい

それだけ農地が減るということなのですが、農地減少を防ぐことも農政のミッションのひとつですか。

(市の答弁)

農政課の業務として、農地の適正利用あるいは集積・集約といったことが農政課の業務と考えております。

 

末永けい

今、質問の答えになってないと思うのですが、農地の減少を防ぐことは、農政としてのミッションのひとつなのでしょうかというお尋ねです。

(市の答弁)

農地の減少の原因は、土地所有者の高齢化や、あるいは担い手不足ということも原因のひとつと考えられます。そのようなことから、本市では担い手の育成や農業者の維持に努め、農地の減少が少なくなるよう努めているところでございます。

 

ひらめき電球ということは、この事業で3万1,555.6ヘクタールもの農地が潰されるわけですから、農政のあるべき姿とは逆行してますね。

末永けい

かすがい農業塾とか実績を出していただいているのはすごい理解しているんですね。だけど実際、農地をこの施策によって減らすんですよね。そしたら、農政を推進するミッションと逆行していますよね。その点についてはいかがですか。

(市の答弁)

ふれあい農業公園の整備によりまして、さまざまな幅広い世代の方が御来場いただくことによって農への関心あるいは理解を一層深めることにより、農業の振興に結びついていくものと考えております。

 

末永けい

今回検討するにあたって、農地を減らさないように新型市民農園を建設するというパターンは考えられたんでしょうか。

(市の答弁)

本事業の実施にあたりましては、平成28年3月に策定しました新型市民農園基本計画に基づき、その中で適切な候補地を検討してまいりました。

 

末永けい

市として、候補地としていたのは、現在対象とされている西尾町のみですか。ほかにも候補地はありましたか。お尋ねします。

(市の答弁)

開設予定地につきましては、平成28年11月の文教経済委員会において御説明させていただきましたところでございますが、改めて説明いたしますと、基本計画に定めました開設場所の選定にあたっての4つの視点、施設整備の実現性、アクセス性、周辺環境、農体系の多様性に基づき、西尾町地内を選定しております。

 

末永けい

どこの場所が具体的に候補地だったのか教えていただけますでしょうか。

(市の答弁)

西尾町のほかの候補地につきましては、ひとつは細野町地内、もうひとつは東山・大泉寺町地内の2つでございます。

 

末永けい

説明会の議事によれば、庁内の経営戦略会議において候補地の審議が諮られ予定地を決定したとのことなのですが、これはいつの経営戦略会議になりますかね。

(市の答弁)

平成28年度の経営戦略会議と記憶しております。

 

末永けい

そのときの経営戦略会議ではどのような議論がありましたでしょうか。

(市の答弁)

先ほど御説明した4つの視点に基づき、それぞれの特徴を比較検討し、本事業地の西尾町に決まったものと記憶しております。

 

末永けい

どういう意見がその経営戦略会議で出されたのかということですね。

(市の答弁)

ただいま手元に資料がございませんのでお答えできかねます。以上でございます。

 

末永けい

現況の農地について、どのように把握されていますか。現況の土地について、今、休耕地になっている部分がどれだけあるとか、どのように把握されておられますか。

(市の答弁)

ほぼ半数が土地利用者により耕作されているものと考えております。

 

末永けい

ほぼ半数ということは、もう半分についてはどういった現況になっていますか。

(市の答弁)

残りのほぼ半分につきましては、耕作が放棄された土地、あるいは土地所有者以外の方が耕作されている土地というふうに認識しております。

 

末永けい

それから、先日の説明会で、出入口付近の交通対策ということで、住民からどのような声が、前回の説明会でありましたか。

(市の答弁)

2月18日の住民説明会におきましては、参加者の1人から公園入口はこれまでも事故が起きているため、信号機を設置してほしいという意見がございました。

 

末永けい

その過去の事故の状況というのは、当局としてはどのように把握していますか。

(市の答弁)

参加者の1人が言われた事故の状況については把握しておりません。

 

末永けい

その開設予定地の、この県道のところにある、そこの付近の過去の事故があったのかなかったのか、そこは調べてらっしゃいますか。

(市の答弁)

過去の事故の状況については調べておりません。

 

末永けい

過去の事故の状況も調べたほうがよろしいんじゃないでしょうか。

(市の答弁)

参加者の1人からは、出入口に信号機を設置してほしいという御意見でございました。それを踏まえまして、春日井警察署交通課に相談した結果、本事業で実施しました交通量調査を勘案しますと、交通量を整理するための信号機の設置は必要なく、現在の交通量では信号機を設置するとかえって円滑な交通の妨げをきたすおそれがあるとの考えでございました。

 

末永けい

交通量調査を実施されたと思うんですけれども、回数と曜日と時間帯などをお尋ねします。

(市の答弁)

交通量調査の実施にあたりましては、土曜日とか日曜日といった特別な日ではなく、定常の交通量を計測できる平日の1日ということで実施いたしております。

 

末永けい

開設日以降については、交通量の変化も予想されると思うんですけれども、開設後についてはいかがお考えでしょうか。

(市の答弁)

ふれあい農業公園開設後の交通量につきましては、今後の検討課題として検討してまいりたいと考えております。

 

末永けい

交通量変化はあると思いますので、やはり平日だけじゃなくて、そういったファミリーが来場されるような日についてもしっかりと見ていく必要があるんじゃないかなということを要望しておきたいと思います。
 それから、住民説明会の議事録についてなのですが、これはどのように議事録というのは作成されていますかね。議事のとり方あるいは公開の仕方について教えてください。

(市の答弁)

住民説明会での御意見や要望につきましては、要点筆記によりまとめております。その結果につきましては、地元の区・自治会長に御相談したうえで、御地元に配付または回覧をしております。以上でございます。

 

末永けい

平成28年に行われた住民説明会の中で反対意見が出ていたにもかかわらず、2月に配付された文書にはその記録が削除されていた旨が記載されているんですね。これについては事実でしょうか。

(市の答弁)

要点筆記による議事録の作成にあたりましては、よりわかりやすく表現し、かつ御意見をいただいた方の趣旨をしっかりつかんだうえでまとめております。ただ、記載上、紙面が限られておりますので、そういった御意見をいただいたのちは、なるべく御意見をいただいた方の趣旨をしっかり表現するように心がけております。

 

末永けい

わかりやすくということはわかるんですけれども、基本的に住民から出た意見というのは全て重要なものですから、議事録から当局の判断で削除するというのはいかがなものですかね。

(市の答弁)

削除という考え方ではなく、同一意見をまとめてあるというふうに考えております。以上でございます。

 

末永けい

市民ニーズの根拠について、数字的に説明のできる根拠はあるのでしょうか。

(市の答弁)

新型市民農園基本計画策定にあたりまして、市内400世帯を対象にアンケート調査を実施しております。そういったことを踏まえて市民ニーズを把握してまいりました。

 

末永けい

この市民アンケートのときには、場所とか、事業採算性とか、整備費用、用地取得費用を示したうえでのアンケートだったんですか。

(市の答弁)

今、委員がおっしゃられた内容については盛り込んでおりません。

 

末永けい

このアンケートの設問を見ますと、「機会があれば利用したい」という人が一番多くなっているのですが、今言われたように、整備費用とか、用地取得費用とか、これが盛り込まれない中でこういう設問をしたとしても、それは誰だって、「利用してみたい」というところにマルを打つと思いますね。だから、これを論拠として市民ニーズと捉えるのはちょっといかがなものかなと、施策決定にするための根拠としてはいかがなものかなというふうに思います。
 続きまして、今回の整備計画を見ておりますと、道路が通れなくなるところがあると思うのですが、どこが通れなくなるのか、御説明いただきたいと思います。

(市の答弁)

計画予定地の中心付近に、南から北へ通行する2本の道路がございますが、地元住民等からの要望により、出入口は1箇所にしてほしいという意見もございましたので、公園の周囲をフェンスで囲う予定にしておりまして、そのため、その代替ということで、農園計画地の南側に新たに道路を新設するものでございます。

 

末永けい

これは住民の皆さんはご存じなのですか、ちゃんと周知されていることなんですか。

(市の答弁)

昨年度、平成28年12月の説明会の2回、それから本年度の6月の説明会の2回、それから今回、2月の2回ということで、それぞれ図面をお示しし、御説明をしております。

 

末永けい

住民説明会に来られている方はごく一部だと思いますので、この点についてはちゃんと周知しないといけないのかなと。本当に合意形成はとれているんでしょうかね。

(市の答弁)

説明会の実施の案内への図面の掲載や、実施後の会議議事録要旨を地元区・自治会を通じて住民の方にお知らせしておりますので、周知できているものと考えております。

 

ひらめき電球行政による住民説明会は文字のごとく説明にすぎず、合意形成ではありません。

末永けい

続いて、アルコールの飲酒についてですが、住民説明会ではどのような意見が出ていましたか。

(市の答弁)

平成28年12月の住民説明会においては、「アルコールは販売しないでほしい」というような意見もございました。市では、類似事例あるいは市内の都市公園の現状を調査した結果、また、地元区の役員様等々に御相談した結果、御意見を踏まえまして酒類の販売はせず、持ち込みのみを可としていきたいというふうに考えております。

 

末永けい

その経緯は見させていただいたのですが、直近の住民説明会ではどういう意見が出ていましたか。

(市の答弁)

先の2月の住民説明会2回の中で、1人の方からは、「バーベキュースペースについて飲酒の心配はあるが、市内の公園内にバーベキュー施設はあるのか」との問いがございました。また、もう1人の方からは、市内の他施設にバーベキュー施設はないので、今回もやめてほしいというような意見がございました。以上でございます。

 

末永けい

春日井市のほかの施設では、アルコール提供されている施設はどこにありますか。

(市の答弁)

本市の施設におきましては、福祉の里及び都市緑化植物園で提供していると確認しております。

 

末永けい

それは野外ですか、屋内ですか。
(市の答弁)

屋内の飲食店でございます。

 

末永けい

その他の施設ではアルコール提供されてないと思うのですが、その理由はなぜですか。

(市の答弁)

屋外につきましては、イベント時を除き、管理者がその状況をつぶさに把握し管理できないことからしていないものと聞いております。以上です。

 

末永けい

なぜこのふれあい農業公園だけが屋外で認められることになるのかといった説明は、住民の方もこれは疑問に思うところだと思うんですね。だから、そこはしっかり説明が必要です。どのように説明したのですか。

(市の答弁)

これまでもバーベキュースペースでの取り扱いにつきましては、地元区長、区の役員、学校、それから地元の警察等、相談しながら進めてまいりました。

 

末永けい

開園時間について、以前は市のほうはどのように住民の方に説明していたのでしょうか。

(市の答弁)

開園時間につきましては、基本的には検討中という回答でございました。

 

末永けい

現行ではどのように考えてらっしゃいますか。

(市の答弁)

開園時間につきましては、他の施設に準じて、4月から9月の時期は午前8時半から午後7時まで、その他の期間につきましては、午前8時半から午後6時までというふうに考えております。ただし、今回の施設は農に親しむ場の提供ということで、季節のいい、栽培に適した時期につきましては、早朝からの来園を希望される方も想定されますので、農業体験農園それから収穫体験農園、この2つの契約利用者につきましては午前7時からの来園を可としますが、ただし、周辺の小学校の登校時間にあたる午前7時半から午前8時までの間はバイク・自動車等での出入りを自粛していただくよう、そういった形で進めてまいりたいというふうに考えております。

 

末永けい

前回の説明会で、「午前8時半以前の早い早朝の時間」この説明というのは、初めて出た話のようなリアクションを参加者の方はされていたのですが、これは事前の調整とかしたんですか、地元の方と。

(市の答弁)

前回、今年度の6月の説明会においては、検討中でありましたので、発言については撤回させていただきました。常に地元区の役員、それから小学校等々、関係者と協議しながら、開園時間につきましても検討を進めてまいりました。

 

末永けい

色々な、議題を出しましたが、これまでに市議会にこういった声は届いていませんでした。住民説明会に出席して非常に戸惑いました。住民の方は反対のために反対するというスタンスではなくて、客観的に冷静にこういった住民生活にかかわることについて強い不安や疑問を持って質問されていた、そういった方ばかりだと思いました。そういった声は、必ず市当局は市議会・委員会という公の場で報告するべきではないでしょうか。

議案に対しての賛否を申し上げますが、第4号議案については、ふれあい農業公園の、市が平成27年第1回定例会で表明したことに至るまでの意思形成課程が、このやり取りの中でよくわかりませんでした。市民ニーズの捉え方として客観的なエビデンスがはっきりしない、それから議会において事業採算性とか運営の中身が数字として明らかにされていない、そして農地が減少してしまうなど、農地を保全するという農政のミッションと逆行する部分もありまして、かつ施策目的がはっきりしないため、そういったことを翻すほどの正当性・妥当性を見出すことはできません。あと、農に親しむことができるようにするには、当該事業が最適だとは思いませんし、広い視野に立った丁寧な意思形成が行われたとは言い難いのではないかなと思います。したがいまして、このふれあい農業公園の整備については賛同いたしません。いずれにしましても、周辺環境の不安が払拭されていない部分がありますので、この点については住民の方としっかりとコミュニケーションをとっていただきたいなということは、重ねて要望します。以上です。