第4号議案 平成30年度春日井市一般会計予算中、7款1項2目産業振興アクションプラン改定について質疑を行いました。(末永けい 本会議)

末永けい
 新しい総合計画,第六次総合計画では,産業の振興と安心して働ける環境づくりの推進において,「障がいのある人などの就業や働きやすい職場づくりを促進し,多様な働き方と働く機会を創出する」と盛り込みました。障がい者雇用の促進について,そうした総合計画の目的を達成するための効果的な施策を実施する視点に立った産業振興アクションプラン改定作業が必要です。
 その一方で,第4次春日井市障がい者総合福祉計画(案)では,具体的施策,雇用や就労の推進の取り組みとして,「一般企業の受け皿拡大や充実を図ること」,「地域自立支援協議会で雇用等の促進方法について検討する」旨,記載されております。まさに産業分野(市役所の担当組織で言えば産業部)からの後押しが必要な分野です。

 産業振興アクションプラン改定に当たり,障がいのある人の雇用情勢や就労について,かかる課題をどのように収集し,障がい当事者の方々や一般企業の声をどのようにプランに反映させていく考えなのかお尋ねをします。

(市の答弁)

産業振興アクションプラン改定におきましては,障がいのある方のほか,若者,女性,高齢者も含め,就業や働きやすい職場づくりの促進につきまして検討を行ってまいります。なお,改定に当たりましては,関係部署などと情報共有・連携を図りつつ進めてまいります。

 

末永けい

 第4次春日井市障がい者総合福祉計画(案)では,1つの成果目標として,福祉施設を退所し,一般就労した人の数(年間一般就労移行者数)の,2020年度目標値を54人としております。障がい者雇用について,産業振興アクションプランにおいてもKPI,成果指標を設定する考えはないのか。

(市の答弁)

産業振興アクションプランにおける障がいのある方の就労に係るKPIにつきましては,本市の障がい者総合福祉計画において,障がいのある方の就労に係る目標値を掲げていることから,設定する予定はございません。

 

末永けい

地域自立支援協議会のはたらく部会では,次のような声が出ています。「なかなか一般就労できないという話がある一方で,法定雇用率等を踏まえて障がい者雇用を考えているにもかかわらず,交通手段等の関係等で障がい者を迎え入れできない企業もあるため,うまくマッチングできるような仕組みがあるとよい」だとか「就労したい人と障がい者を雇いたい地元の企業をうまくマッチングできる機会をつくってもらいたい」などといった意見です。
 こういった声を鑑みますと,障がい者の雇用促進については,産業施策の面からもしっかりした取り組みが必要な状況です。障がいのある方の就労を促進するための企業側への支援策を新たに実施することを見据えて,アクションプランの改定を行う考えはあるのかお尋ねします。

(市の答弁)

産業振興アクションプランにおける支援や補助制度につきましては,当該プランを改定するに当たり,商工業振興審議会の中で検討してまいります。

 

ひらめき電球末永けいの視点

他の計画で目標値を掲げているから、KPIを設定しないという情けない答弁でした。KPIを設定しないということは、当該部局で課題をしっかりと認識できていないことや、施策を行うための意義が明確でないことを露呈していると思います。

市民の皆さまからお預かりした税金をつかって、施策を行うのですから、各施策ごとに適切なKPIを設定して一定期間ごとに施策の効果を検証しながら取り組みを進めるべきです。どうも認識が甘い部局があるようで、市当局全体としてPDCAサイクルがうまく機能していないようですあせる

 

(参考)

春日井市地域自立支援協議会

春日井市第4次障がい者総合福祉計画

 

(関連質問)

春日井に障がいのある方がいきいきと働ける場が増えるように