H28年度春日井市一般会計決算認定議案の審査にあたって、市の男女共同参画施策の成果について質問を行いました。(末永けい 文教経済委員会)

末永けい

2款1項16目男女共同参画推進費、「主要な施策の成果」の29ページについて、青少年女性センター相談事業にDV相談、女性の悩み相談、女性のための法律相談の件数があります。このうち男性の相談件数は?

(市の答弁)

男女共同参画課では、DV相談、女性の悩み相談、女性のための法律相談を実施しており、男性からの相談は、DV相談818件のうち実相談48件、女性の悩み相談423件のうち4件、女性のための法律相談99件のうち1件で、合計53件でございました。

 

末永けい

男性がDV被害者になるケースについて全国的な状況や傾向を、市当局はどのように把握しているか。

(市の答弁)

例えば、平成28年度の警察庁のまとめによりますと、警察へのDV相談件数は約7万件であり、うち15%が男性であると把握しております。

 

末永けい

警察庁のデータ「平成28年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について」によりますと、警察に寄せられたDVの相談件数は男女ともに増加していますが、顕著なのは男性の増加率です。平成28年度には男性被害者が初めて1万人を超えて1万496人となっています。これは同じ統計で、平成24年度には2,372人でしたから、4倍を超える急激な増加となっています。女性はこの間、約1.5倍の増加ですから、男性がDV被害者になるケースも看過できない状況にあることがわかります。本市における状況は?

(市の答弁)

本市が昨年実施いたしました男女共同参画に関する市民意識調査では、恋人や配偶者から暴力を受けた男性は6.1%であり、22年に実施いたしました調査と比較いたしますと1.2ポイントふえております。

 

末永けい

現行の男女共同参画プランにおいては、今後の取り組みとして「男性相談窓口の開設」とされているが、未だ実施していない。(実施している他の自治体あり。)

我が国では、「男なら泣くな」などといった教育によって、人々の意識の中に長い時間をかけて形づくられてきた性別に基づく固定的な意識が、今も依然として根強く残っています。その結果として、男性は悩みがあっても周囲に打ち明けられずに抱え込むようなことが危惧されます。声には出さなくても、潜在的には男性にも男性特有のデリケートな悩みがあります。現状、市の相談体制は、「女性の悩み相談」、「女性のための法律相談」として表示されておりますので、なかなかそこには男性からの問い合わせが増えていくことは考えにくいと思います。男性が悩みを打ち明けられやすいように相談体制を構築することは喫緊の課題であるが、市の考えは?

(市の答弁)

男女共同参画課では、電話でのDV相談を受けています。このほかにも、市民相談では悩みごと人権相談、健康増進課ではメンタルヘルス相談を実施しており、男性の悩み相談も受けています。今後は、相談に対するニーズや相談者の実態を把握しながら、よりよい相談体制を研究してまいります。

 

(参考)

女性相談(春日井市)