認定第1号平成28年度春日井市一般会計歳入歳出決算

歳出8款4項1目 高蔵寺ニュータウン創生事業委託料57,987,928のうち、旧西藤山台小学校施設の活用及びJR高蔵寺駅周辺再整備検討の委託事業について、検討内容と事業の成果としてどのような課題が見えてきたか。(末永けい 2017.9議会 本会議質疑)

 

(市の回答)

 平成28年度の旧西藤山台小学校施設の活用検討につきましては,収益性を含めた活用の各種具体的事業の可能性を検討するとともに,住民ニーズや事業性などを踏まえた当施設への民間活力の導入による本格的な活用を見据えた暫定活用方法の検討を行ってまいりました。今後は,引き続き活用方法をより具体化するための検討をしてまいりたいと考えております。
 平成28年度の高蔵寺駅周辺再整備に係る委託事業につきましては,駅周辺の住民やニュータウンの住民,駅周辺企業の従業員などを対象としたアンケート調査や商業者ヒアリング,関係機関協議などを実施したほか,民間活力を活用した事業手法や官民の役割分担の考え方などについて検討を行ってまいりました。アンケート結果から,一般車送迎場所の混雑,有料駐車場や飲食・買い物施設の不足等が挙げられるなどの課題が明確となったことから,こういったものを踏まえて,委託事業を通して民間活力を活用したエリア価値の向上と事業成立性の両立に向けた検討を進めてきたところでございます。今後も,これらの課題を踏まえて,地元関係者との調整を含めた再整備についての検討を引き続き行ってまいります。

 

(末永けい)

課題やニーズの抽出については、以前から要望してきたことでありまして、今回、住民や駅利用者の皆さまに対して意向調査を行って、改めて課題がはっきりと見えてきたことについては、一定の評価をしたいと思います。そのうえで、多くの市民・住民の皆さまが、合意形成に参画する仕組みを構築していくことが、高蔵寺駅周辺を便利で活気ある街にしていくカギだと思っております。H28年度の高蔵寺駅北口における官民連携型街区再生検討調査の報告書では、「三位一体の推進体制の検討」として、

「構想段階時から、権利者の他、高蔵寺ニュータウンで活動する NPO や自治組織、高蔵寺駅を利用する大学、開発事業者、テナント事業者が連携できる仕組み(場)の構築により、利用者・活用者目線と専門家目線による構想(計画)を策定し、様々なまちづくり の主体が活動できる場を創出する。」

「多くの都市が抱えている課題(「人口減少」「少子高齢化」「住民ニーズの変化」「公共施設等の老朽化」「行政の資金不足」「行政主導の公共施設整備」等)が集約されている本検討地区において、『 民間資金』の活用や、構想計画段階から民間事業者や地域住民等の意見を聞くなど『民間の知恵』『地域力』を十分に活用し、都市の課題を回避し、持続的発展に資するまちづくりの実現を図る。」などとされています。

高蔵寺駅周辺の街区再生には、土地区画整理事業や市街地再開発事業、PPPPFI、それらを組み合わせたものなど様々な手法が考えられますから、行政は市民の皆さまに積極的にそういった選択肢を示しながら、「これから高蔵寺駅周辺の街づくりをどうしていくか」を市民や住民の皆さまの参画のもとで進めていくよう要望しました。