この所、仕事ではバタバタしておりますが、読書生活はとっても充実しておりました。

 

 最近読みました3作品―、

 それぞれ毛色が違いながらも、どれもが私のどストライクでございました。

 

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 美味しい物を食べている時に、その味に満足して思わず頷いちゃったりする事があるじゃないですか。

 別に食リポとかではないので、"そこでリアクションをして、気の利いたコメントを言う”とかではなく―、

 

 ただただ、"美味しい”という喜びに対する"反射”でございます。

 読書にも、やっぱりそういう瞬間があったりするんです真顔

 

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 今回は、荻原浩先生の「花のさくら通り」の中から、私がおもわず唸ってしまったそんな場面を幾つかご紹介したいと思います。

 

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 寺の息子と牧師の娘。すごいカップルだた。いや、そうでもないか。考えてみれば、ともに宗教家を親に持つ二人は似た者同士なのだ。水と油ではなく、ごま油とオリーブオイルほどの違い。

 

 由緒ある寺の跡取りで、もうすぐ3年間の厳しい修行(禅宗です)へ行かねばならない光照(ミツテル=コウショウ)と、牧師の娘である初音(ハツネ)

 コチラは、この初々しいカップルに主人公の杉山(スギヤマ)が目を細めている場面です。

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 そして、お次はその初音が思いおこす両親についての件(くだり)でございます。

 

 離婚を経験している母親は言う。人の心は変わるもの。

 離婚した母親と結婚した父親は言う。人の心は変えるもの。

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 最後は―

 

 杉山と和菓子店の主である守(マモル)が静かに家族について語り合う場面―。

 二人はそれぞれ結婚しているのですが‥‥‥。

 

 現実的に妻を失った男に、現実に気づかずに妻を失った男の話を包み隠さず話した。

 

 は奥さんを病気で亡くしています。対する杉山は、過去にお酒が原因で離婚しています。

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 もうとにかく、こんな文章を目にする度に脳内でウンウン言ってました。実際に小さく頷いていもいたでしょう。

 読んでいて、とっても楽しかったです‥‥‥‥そんなこんなを、明日アップする予定のレビューに書きたかったのですが、長くなりすぎて無理でした。

 

 ‥‥‥という訳で、その分を前日に書いてしまいました真顔