「過ちては改むるに憚ること勿れ」 | suehisa223のブログ

suehisa223のブログ

ブログの説明を入力します。

「過ちては改むるに憚ること勿れ」

 

 『過ちては改むるに憚ること勿れ』(あやまちてはあらたむるにはばかることなかれ)とは、“過ちをおかした時は、他人の目や己のプライドなどを全部消し去り、すぐさま改めないといけないという戒め”を意味し、孔子の語をまとめた『論語』学而第一にある有名な言葉だ。

 日朝ストックホルム合意は、本年5月29日に丸10年を迎えた。我々、北朝鮮人権人道ネットワークの活動方針の一つは、日朝ストックホルム合意に基づく日本人の公平な救済を求めており、この点は同合意に基づき全ての日本人に関する諸問題の解決を目指している我が国政府の方針と一致している。

 ところが、同じ拉致問題解決に取り組んでいる家族会・救う会はストックホルム合意に基づく解決を否定しており、特定失踪者問題調査会も家族会・救う会同様にストックホルム合意に基づく解決をこれまで否定してきた。一例を挙げれば、2018.1015の調査会NEWS2842「連絡事務所」において、荒木和博特定失踪者問題調査会代表は、「ただの話し合いなど何の意味もないことは誰にでも分かると思うのですが。」と結んでいる。また、2020.5.29の調査会NWES3273「ストックホルム合意から6年」においても、「それにしてもあの「ストックホルム合意」って何だったでしょう。漫才のサンドイッチマンの2人のやりとりみたいな感じだったのかなとかも思ってしまいます。」と半ば揶揄している。

 その荒木代表が、2024.6.9調査会NEWS3833「平壌事務所もありではないか」において、「リスクを負っても様々な方法で北朝鮮の情報を得なければなりません。その意味ではあえて事務所を設置するのも一つの方法でしょう。」と、これまでと真逆の見解を述べている。今頃になって方針転換するのかと怒る人もいるかも知れないが、まさに「過ちては改むるに憚ること勿れ」であり、私たちはこの現実的選択を歓迎したい。全拉致被害者即時一括帰国も、拉致問題最優先との主張も、現実の国際政治の場では何の結果を出せないでいることを鑑みれば荒木氏の今回の見解は当然の帰結である。

 また、NEWS3833で「「時間的制約」というなら、これまでと違うやり方が必要です。」と述べておられるが、今回の発言を10年前から表明し活動していれば拉致問題は別の展開を示してきた可能性は否定できず、それを思うと失われた時間が只々惜しい。しかし、「過ちては改むるに憚ること勿れ」、特定失踪者問題調査会の今後の活動に期待を寄せたい。

 

令和6(2024)年6月11日

 

救う会徳島 代表 陶久敏郎

救う会神奈川 代表 川添友幸