ちいちゃんのかげおくり。 | フランスで日本語育児!あらカンパーニュ。

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フランスの田舎町に住む日本語教師・すー。
フランス人夫と2013年生まれの息子、2017年生まれの娘との4人暮らし。
プロの日本語教師によるバイリンガル育児と日々のつれづれの記録です。

息子が受講している素読講座、

8月は広島の原爆投下、そして湯川秀樹氏の和歌を教えてもらいました。

 

こちらの動画を参考資料として事前に試聴してから受講しました。

 

 

今年の8月6日、広島市の最高気温は36度。

不思議とこの日は、ジリジリと日が照りつける暑い日が多いそうです。

 

77年前の8月6日、広島の最高気温は何度だったと思いますか?

なんと、3000度超。

それほどの高温に町を、人を焼き尽くされた日。

私はこの歳になるまで、この素読教室を受けるまで、

それほどの高温だったことをリアルに考えることはありませんでした。

 

講師の松田先生が広島ご出身・ご在住なので、

先生の子ども時代には、まだまだ被爆された方々に会う機会があったこと、

小学校の先生には、原爆で小さなガラス片が肌に刺さったままの方もいたこと、

 

そんな生のお話に、第二次世界大戦が歴史上の出来事ではないのだな、

とつくづく思いました。

 

1980年代生まれの私、

祖父母は戦時中にはすでに10代だった世代ですが、

それでも深く戦争の話を聞くことがなかったのがもったいないと思います。

と同時に、多くを語りたくない、というのも

戦争体験者の思いなのかもしれないとも思っています。

 

今回、8歳の息子が間接的にでもそんな戦争のお話を聞けたのは

非常によかったです。

 

 

「日本語を学ぶ」のではなく、「日本語で学ぶ」

 

そんな機会を増やすよう、意識しています。

 

 

 

そんな、平和に想いを馳せる8月に合わせたように、

小3の息子が「ちいちゃんのかげおくり」という単元を学び始めました。

 

私は習った記憶がないのですが、

保護者の中にも小学生の時に読んだ、という方が多くいます。

 

みなさんもご存知かもしれませんが、

出征を翌日に控えたお父さんから教えてもらった「かげおくり」という遊びを軸に、

幼いちいちゃんが空襲をなんとか生き延びたものの、家族と離れ離れになり、

天に昇るまでの日々を描いた、あまんきみこさんの作品です。

 

 

通しで3回音読するのが今週の宿題。

音読する前に一人で黙読していたので、

 

 なんでこんな悲しすぎる話ばっかりなん!

 悲しすぎるから心を無にして読むわ!

 

と、読む前に毎回言う息子。

そうは言いつつ、音読が上手いので、聞いている私も毎回涙・・・ショボーン

 

そんな話を、今日実家のじーじばーばと話している時にしたところ、

横で聞いていた妹が急に割り込んできて言い放ちました。

 

 

 マルちゃんは全然悲しくないよ!!

 だって、全然意味わからないし!!

 

 

正直すぎる笑い泣き

ほんで、なんでそんな強気笑い泣き

 

娘の真顔での話ぶりに、ばーばと私、爆笑でしたゲラゲラ

 

 

そうやんなぁ、4歳には難しいよなぁ。

5年後、3年生になった時にはわかるようになっていてほしいな。