道ばたで呼び止められて | 須藤峻のブログ

須藤峻のブログ

すどうしゅんによる、心の探究日誌。
生きることは不思議に満ちてる。自由に、自在に生きるための処方箋。

今日は不思議な日だった。
新橋の駅前で、呼び止められた。

「不動産会社のアンケートなんですけど、
1~2分で終わるので、お願いします・・・」

そこには、ipadを手にした、カラコンに、茶髪の20代前半の女性の姿。
ここは歌舞伎町でしょうか・・・と思ったのだけど
足を止めた僕を見て、いそいそと、アンケートをスタートさせる・・・

あらあら・・・と思ったけど、
この出来事の行く末がなんだか気になり、つきあうことに。

住所、年齢、職業に年収といった項目を聞かれて、
こちらが、話をすればするほどに、疑問が・・・

「住みたい町は?」
「東急線かなあ。」
「東急線ってどこですか?」

お嬢さん・・・

・上京したてで、東京のこと、わからない。
・不動産会社から、声をかける練習と言われている。
・名刺も今日は、忘れてしまった。

あららら・・・と思ったけど、
僕は、なんだか話を続けた。
彼女の話の真偽、そんなこと、どうでもよい気がしたのだ。


この無数に往来する人間の群れから、
彼女が、僕をピックアップしたというのは、偶然ではない。
僕がピックアップされたというのも、偶然ではないのだ。

僕にとっても、彼女にとっても、
普通に生きていれば、決して交わらない人生の交点がそこに、ふと現れた。
そこにはどんな意味があるのだろう。
僕は、それを知りたくなった。


出会いの意味を知るための、最善の方法は、
今できる、最善を尽くすこと。最善を語ること。

だから僕は、彼女に語った。

「人をだますことは簡単だ。嘘をつくのも簡単。
でもね、自分はだませないし、嘘もつけない。
なぜなら、自分は、自分がしていること、すべて知っているから。

人を苦しめるのは、自分がしていること、したことへの罪の意識なんだよ。

だから、自分が胸をはれることだけを、していったらいい。
自分は正々堂々と生きている。いつも、そう言えるように、生きる。
このたったひとつのルールを守ったら、人生うまくいくと思うんだ」

もちろん、いきなり語りだしたわけではないですよ、
話の中で、セラピストと名乗り、自然な流れの中でね。

僕は、彼女の話を信じていなかったから、この話をしたのではない。
ふと、自分がこの話を語っているのに、気がついた。
きっと、互いにとって、必要な話題だったんだろうと思う。



伝わったのか、伝わってないのか・・・
正直、そう自信はない。
校長先生のお話的に響いてしまったかもしれない。


さて、最後に、どうしても・・・というので、連絡先を教えた。
(そもそも、僕の連絡先は、webで公開されているのでね)

その後で、あーなぜ教えたんだろー と 若干後悔。
怪しすぎますし、悪用されたら大変大変・・・
あらためて、断るのが苦手だなあ・・・

さて、この分析は、僕の中でやるとして、

もうひとつ、教えた理由がある。

なんだか、「かけてみたくなった」のだ。

突然出会った赤の他人に、僕の言葉は届くのか・・・
ふいに道ばたで、素性もわからない若い男が、語ったこと、
それが、彼女の人生を、何か変えやしないか・・・

多いに、おせっかいで、高慢な思いだったろう。
しかし、僕はいつも「真理」を追っている。
真理とは、「いつの時代、誰にとっても、正しいこと」を意味する。

そんなモノ、存在しない?
うん、ないかもしれない。
でもね、それを探し続けるプロセスこそ、人生そのもの、僕はそう思っている。

だから、僕は「誰が実践しても、幸せに続く方法」を探しているし、
それを伝えているつもりだ。
(実際そうかはわからないけど、そうでなくては、ならないと思っている)

故に、哲学や精神性、スピリチュアルな成長について
興味がない(たぶんね)であろう、この目の前の若い女性に
その「幸せに続く道」・・・僕が懸命に探し、
先人の知と自らの命を使って磨いてきた

「幸せに生きるために、必要なこと」を、伝えたいと思った。

ほんのいくばくかでも、彼女が、幸せに生きることに
僕は、貢献したいと思った。
せっかく、無数の人間の群れの中から、ほかでもない、須藤峻という人間を
ピックアップしてくれたんだから、報いたい。

真っ正面から、哲学を語るという手段で、それが出来るのか・・・
僕は、それを知りたくなったのだろう。

目を見て、自分の体重をかけて、語ること。
その可能性に、かけてみたくなったのだろう。

さて、というわけで
彼女から、「電話」がくるのを待っている。

もし、営業電話がくれば、僕の負け。
され、どうなるだろうかな。


* * * * * * * * * * *

編集後・・・

さて、電話がかかってきました!

本当に、不動産屋さんの新人さんで、(疑ってごめんよ)
道ばたで、話をできたことの、お礼を丁寧にしてくれて
とても、清々しい気持ちになりました。

かけてみるものだなあ。
それと同時に、疑った自分を、少々恥じました。

ブログも読んでくれたみたいで、うれしかったです。
改めて、人生って面白いな、素敵だなって感じさせてくれた出来事でした。

ありがとう!