皆さん、僕に出会って、カウンセリングを受けて
「僕のセッションで、変化が起きた!!」と
うれしい報告をしてくれます。
ありがとう。
でもね、僕は、ちょっと違う感覚を持っています。
実は、既に自分の中で「変化が起きていた」から、「僕に出会った」
という順序の方が、状況としては近い気がします。
僕らは、人に出会って変わるというより
変わる準備が整ったから、人に出会う。
僕がしているのは、変化を既に開始している人、既に準備ができた人・・・に出会い
その人が、変化を自覚していくのを「見届けること」に過ぎない気がします。
この「見届ける」というのは、とても実感が湧く言葉です。
セッションの空間の中で、いったい何が生まれて来るのか
それを、僕は、見つめている。
そして、互いの中に起こっている変化を知る。
それは、共同作業という名が相応しい、相互贈与の空間です。
セッションでは、
思いもよらないエピソードが語り出され
知らなかった感情が涌き出し
すっかり忘れていた記憶が現れてきます。
それは、自分が「私」と自覚していた範囲にはなかった記憶、感情、感覚。
実は、そこに触れること・・・こそが、第一義の目的であり、
そこで語られたコンテンツそのものは、それほど重要ではないのです。
・「私」を超えたモノに、つながるコト
それ自体が、人間が変化をしていくための最重要なファクターである。
そんなコトが、深く実感できてきました。
だから、こそ、自分が決めた「『私』の枠組み」を緩めてもいいかな・・・
新しい「私」へとシフトしてもいいかな・・・
という準備が「お互いに」出来た時に、僕らは出会います。
「お互いに」・・・ですので、
まず、その空間にて、カウンセラーという役回りを担う僕にとって、超重要!
ということですね。
だから、僕が、「自分が知っているコト」に固執した時
これまでの経験や理論をベースに、自分の予想、自分の望む結論、
自分の知の内部への執着をセッションに持ち込んだ時
・「私」を超えたモノに、つながる体験
は、僕らの前に、出てきません。
自分が、自分の知の内部に留まる時、必ず相手も自分の知の内部に留まります。
例え、「自分が知っていて、相手が知らない知識」だったとしても・・・・です。
自分が、その知識を語っている瞬間、その知識の新しい側面を知り、
その新たな広がりを感じ、また新たな変化をしていなければ
相手は、「相手の常識・これまでの生き方・価値観」を変えようとしない。
人を変えるのは、話された内容(=コンテンツ)ではなく
話し手が、語りながら、「今・ここ で変化をしている」という
状況そのものなんです。
そして、その変化は、意図し、意識し、コントロールするモノではなく
オートマティックに起動するモノです。
常に、僕らは変化をした後で、振り返ってそれに気がつく。
だから、できることは、「見届ける」ことしかないんですね。
セッションの空間に生成される、変化を、ただ見届ける。
自分と相手が生み出す、「未知なるモノ」を信頼する。
その時、僕はドキドキしています。
きっと相手もドキドキしています。
自分の知らない自分に、出会い、自分が変化していく。
予想もできない場所へと。
もちろん、それが起きないこともあります。
それはそれで、とーっても大切!!!
むしろ、その時こそ、チャンスかも知れません。
なぜなら、お互いのテーマが、
「『自分』が変化することへの恐怖」だということなんですから。
お互いが、「私=既存の自分」への執着を持っている。
それを自覚できたなら、そこから、スタートです。
そして、準備が出来た時、自らを超え、予想もできない未来へと
想像を超えた「私」へと飛躍する機会が訪れます。
そんな瞬間を一つでも多く共有していけたなら
こんなに幸せなことはありません。
皆さんとの出会いを愉しみにしています。