根抵当権抹消手続きをJAから言われた。
今になって不可解だが、死亡を確認してからずいぶん経っている。
根抵当権は親父が設定したものだ。もうかなり年数がたっている。
根抵当権は抵当権の親戚のようなものだが、農家・農協の関係ではいわゆるクミカンに使われるものだ。
クミカンは廃止するような話が出ていたり、どこかのJAでは廃止しているところもあると聞く。
クミカンというのは、貸越極度額=借金できる金額を決めて借金返せないときの担保=借金のかたを決めて、何でもかんでもクミカンで決済する方法だ。例えば給食費をクミカンで支払うこともできる。ある程度借金生活を続ける際に便利な方法だ。しかも抵当権のように固定された債権債務関係ではないから、借金のつど借金する契約をしなくていい。貸越極度額まで借金できるわけだ。この方法、定期的な収入がないと芳しくないかもしれないが。
根抵当権も抵当権も所有者が抹消手続きでの≪申請人≫となる。なぜなら土地などに設定する権利だからだ。
金融機関側がすべてやればいいと思っていたが、面白いことに、根抵当権の存在理由がなくなっても、登記簿上ではずっと残っている。
つまり、意味をなさない権利だ。
抵当権や根抵当権を設定する理由がなくなっても、登記簿には存在する。
ってなわけで、相続登記に続いてまたまた法務局に出す申請書をダウンロード、JAに解除書類を取りに行った。
ところが何かおかしい。そのまま法務局に持っていくと、解除日が根抵当権の設定日になっていた。
申請の提出をあきらめJAに持っていった。農協側で解除証明書などを書き換えることに。
農協に話を聞くと、いつも司法書士に丸投げするらしい。
たかが抹消に一筆あたり1000円の登録免許税がかかるものを司法書士にやってもらったらさぞ金ばかりかかるだろう。今回のように間違いがあれば時間も余計にかかる。
自分で抹消したら一筆あたり1000円の登録免許税だけだ。司法書士に頼めば、1万円は間違いなく費用がかさむ。大体頼むことで1万円の依頼料、その上に調査費用に結構金をかける。
調査費用は馬鹿にならない。おそらくネットで登記を調べるのだろうが、根抵当権をいくつもの不動産にかけていればその分調査費用もかさむ。
それで自分でやるのだ。
もしやらなかったら?いろいろ言われているが、債権債務の終わったものなら何も問題ない。根抵当そのものは、名義変更しないと機能しないから、相続登記で自分の所有になったものに関して言えば、あっても全く関係ない。
今回抹消手続きを自分でやるのは、そういうことも経験してみるためだ。百姓は登記に関してもど素人では不十分だからだ。