昨年末、米Amazonでアバターの4Kリマスター3Dブルーレイを探していたときに、面白そうな3Dブルーレイを見つけました。





AMERICAN MUMMY




知ってます?

3DのMUMMYなのにトム・クルーズの3D映画ではなく、ハムナプトラでもないんですよ。自分はこの映画は知りませんでした。


星は3.5とまぁまぁ高評価。これは期待できそうな3Dブルーレイですね!



ただ、サムネは3Dバージョンですが商品名が「American Mummy 2D」となっているのは、もしかして2D版ディスクなのか……と思いましたが、2Diskセットという意味でちゃんと3Dブルーレイのようです。






全然聞いたことのない3D映画なので、日本では未公開だったのかな?



と調べてみたら、「アメリカン・マミー アステカの生贄」という名前で2014年に日本でも劇場公開されていました!








日本公開時の評価はというと、











めっちゃ低w(^◇^;)




これってアレですよ、まさに貞子3D並みwww

ネタバレを喰らわないようにしながら日本でのレビューをちょっと読んでみましたが、82分の映画なのに「初めの60分が苦痛」だとかとにかく酷いw


しかも、日本公開版は規制のせいなのか、大事なシーン(エログロシーン?)は全てボカシが入っているみたいなんですよね。





なのになぜ海外ではあの評価なのかと、米Amazonのレビューを自動翻訳してみると、





ベタ褒めに、





やっぱり期待できるのか!( *• ̀ω•́ )b グッ☆





と思いきや、





あれ?(o'-'o) ?


期待はずれ?

カバーアート詐欺???





(  ゚ ▽ ゚ ;)エッ!! 





3Dエフェクトゼロ?((((;゚Д゚))))






(´°ω°)チーン






クソ映画かよ!(。´Д⊂) ウワァァァン!!





どうやらとにかく話が絶望的につまらないっっっぽい。それだけでなく、映画としてもお粗末な出来のようです。





しかしですね、






とか、





のような、低予算映画ながら3Dは良いという真っ当な?高評価レビューもあるので、




すっごく見てみたい!(°∀°)




最後に紹介したレビューの、3Dをベタ褒めしておきながら「でも2Dバージョンは買わないよ」って、これって貞子3Dと全く同じ感想だしwww


これこそきっと3Dホラー映画界の東の横綱・貞子3Dに対する西の横綱ですよ!

3Dブルーレイマニアとしては、むしろ絶対見ないといけない映画でしょう ( • ̀ω•́ )✧








というわけで購入しました。





おそらく、日本で持っている人は数少ないであろうアメリカンマミーの3Dブルーレイ。

もしかしたら、自分一人かもしれませんね(⌒-⌒; )




日本ではブルーレイどころかDVDも出ていないようなので、吹き替え版は絶望。


仕方ないから外国語字幕ファイルを日本語訳して見るかぁと思ったのですが、どの字幕サイトを探しても、




字幕ファイルが存在していませんでした(´Д` )




うーん、どうしよう……。



半分くらいしか内容がわからないけど、英語字幕を出して見るかぁ。






と思ったのですが、なんとこのブルーレイ、






英語の字幕が入ってない工エエェェ(´д`)ェェエエ工




嘘でしょ?

そんなことがあるのか……(゚Д゚#)

さすがに英語字幕がないとキツいなぁ。



Amazonプライム・ビデオに日本語字幕が焼き付けられたものがあるので、それを一度見てストーリーを覚えてから3Dブルーレイを見る手もありますが……。


82分しかない映画なのに最初の60分が苦痛というレビューを見てしまったあとでは、3D版以外を見る気にならないですよね(; ̄ェ ̄)





というかストーリーがクソなんだったら、話がわからなくてもいいからサクッと3Dで見るべきか?


などいろいろ考えていたところ、字幕を自動作成するという神アプリがあったので、英語字幕を作ってからそれをGoogle翻訳して、





日本語srt字幕ファイルを作りました!( *• ̀ω•́ )b グッ☆





まぁ、そこまでして見る映画じゃない気もするんですが、3Dマニア垂涎のエログロ3Dシーンに期待して再生です!





映画は砂漠の中にある荒野から始まります。


そこへやってきたのは、アステカの古文書を元に遺跡を探しに来た大学生のカルメン、フィリップ、ベッカの3人。





目的地と思われる場所付近で、岩の隙間に空間があることに気がついたフィリップ。


フィリップが穴に入っていった直後、異音が響いたことに気付いたベッカが慌てて追いかけると、





そこには、槍が胸に突き刺さったフィリップの無惨な姿が!(゚Д゚#)



フィリップの死体の奥には、





アステカの仮面とミイラが埋まっていた……。





ドーンと3Dのタイトルが!

ワクワク……。


ちなみにAmazonプライム・ビデオにあるやつは、映像内のタイトルがAMERICAN MUMMYではなくAZTEC BLOODになっていました。



初期公開時にAZTEC BLOODだったのを、ブルーレイ化された時期に公開されたトム・クルーズのThe Mummy人気にあやかろうとしてタイトル付け直した?





ミイラが発見されてから12週間経ち、発見現場にはモンロー大学の発掘チームが現地入りして本格的な調査が進められています。


場所はアメリカ南部のニューメキシコ州なので、アメリカン・マミー(アメリカのミイラ)なんですね。





発掘チームのリーダーであるジェンセン教授が撮影するビデオログという形で、ここまでの経緯と登場人物が紹介されます。

悪くない導入ですが、人物が一気に紹介されてわかりにくいかな。


この日は土曜日のため多くのメンバーが家に帰ってしまっており、現場にいるのは数人のみ。

発掘現場は街から離れた砂漠の中にあるみたいです。





この映画がですね、あからさまに低予算映画なのですが、米Amazonのレビュー通り、




3D感がスゴい!(゚Д゚#)






写真では全く伝わらないと思いますが、ジェンセン教授の前に立てられたビデオカメラが違和感なく手前にあるんですよ。


なんでこんな低予算映画なのに、しっかり3Dしてるんでしょうか?





こういうシーンも前後の奥行きが感じられ、全体的にかなり自然な3D感です。


発掘キャンプという閉鎖空間が舞台なので、セットはミイラが見つかった洞窟以外ほぼテントというのもこの3D感がとても合っており、低予算が逆に功を奏してますね。




ただ、Bigscreenの大劇場ではちょっと視差がおかしなところもあったので、スクリーンサイズを下げてホームシアターで観ました。


戦慄迷宮3Dを観たときもそうでしたが、VRで3Dが見にくい場合はシアターサイズを小さくすると違和感が少なくなります。





映画開始早々、いきなりサービスカット!|ω• `)チラッ

こういうのもいかにもアメリカのB級ホラー映画っぽいw


低予算映画の3D版といえばカルト3Dとかのホラー3部作を思い出しましたが、あれはドイツで勝手に3Dブルーレイ化されただけだし、これと比べるのもおかしな話か。





解像度はブルーレイのわりに全体的に低め。

寄りのシーンはそこまで気にならないのですが、これくらい引いたシーンはDVD並みの低画質になります。





ロシアから調査にやってきたニコラスがタバコを吸って煙を吐くシーンがあるのですが、



タバコの煙の立体感もスゴい!(  ゚ ▽ ゚ ;)エッ!! 



なにこの映画?

立体感の凄さに感動するのも戦慄迷宮3Dみたいですよ。これは2D撮影して3D変換ではなく、3Dカメラで撮影したっぽいかな。



何はスゴいってこのAmerican Mummy、wikiもないんですよw

なので、詳しい情報がほとんどわからないんですよね。

※チャールズ・ピニオン監督へのインタビュー記事を見つけました!

タイトルの話など、監督の貴重なコメントがありました。




ストーリーの序盤は、ジェンセン教授中心の話と、カルメン中心の話が並行して進むのですが、





カルメンの気を引きたい青年デレクが、大学から勝手に持ち出したと思われるアステカの古文書をカルメンに渡すと、





カルメンはミイラを甦らせる儀式を解読してしまいます。

どうやら彼女はアステカ狂信者みたいですね。



カルメンは他のメンバーに見つからないようにしながらデレクを引き連れて発掘現場へ行き、





古文書に書いてあった「ミイラを甦らせるための血を捧げる儀式」を行ってしまいます((((;゚Д゚))))





実際にはこの仮面もめちゃくちゃ立体的に見えています。すげー!


あとこの仮面、人間の頭蓋骨で作られたという設定みたいです。





儀式の中、仮面を外してミイラとご対面〜。


このミイラ、なぜアステカ人がアメリカへ来たのか、生贄なのかどんな身分なのかといろいろ謎が多いのですが、カルメンは神が甦ると信じているようです。





何かに取り憑かれたかのように儀式を続けていくカルメン。


字幕は謎の呪文もちゃんとテキスト化されていましたが、全体的にかなりズレて表示されていました。

オート生成だし、こんなもんか〜。

台詞が少なめなので、英語の台詞も聴きながら見ました。





呪文を唱えたあとは、ミイラの口に詰められていた棘の付いたロープを使って自らの舌を傷つけ、直に口移しで血を飲ませたりとけっこう狂った感じです。



儀式が終わっても何も起きませんでしたが、その日の夜、夕食中に、





カルメンが突如発作を起こし、端っこの席からわざわざ皆んながいるテーブルまでやってきて、





緑色のスライムみたいなローゲーをして死んでしまいます。

ここはエクソシストのオマージュ?


というか、吐くならどこでもいいだろうに、わざわざ人が集まっている場所へ来させる演出がさすがB級映画ですねw





カルメンが吐いた緑の液体の中には、小さなイモムシのような幼虫が蠢いていました。

これは、貴志祐介の小説「天使の囀り」に出てきた『ブラジル脳線虫』を思い浮かべてしまいます。



カルメンの遺体は、夜中のうちに動物に食べられないようにとビニールに包んで保管していましたが、





皆が寝静まった頃、古病理学者のニコラスが、





こっそりと緑のローゲーのサンプルを取りに死体のもとへいきます。

このシーンもスゴい立体感です。





ニコラスがテントに戻ったあと、ずっと車の修理をしていたホセのテントの中に、



死んだはずのカルメンが現れます!:(;゙゚'ω゚'):





ホセはカルメンが死んだことを知らないので、夜這いにきたカルメンをラッキーくらいに思っているのでしょうか?

それとも前から関係があったのかは不明……。


ここはどうやらお色気サービスシーンっぽいのですが、着衣&暗いので全くエロくありません(^-^;





その最中に、なぜかまだ持っていたミイラの棘付きロープを使って舌を傷つけると、





口移しで血をホセに無理矢理飲ませます。




場面が変わり、食糧庫があるテント内からゴソゴソ何かをあさる音に気がついたメンバーたちが、中にいる動物を追い払おうとテントに入ると、





そこには死んだはずのカルメンが!(;゚Д゚)(゚Д゚;(゚Д゚;)



この映画のスゴいところは、2014年のハリウッド映画?なのに、VFXがいっさい使われていないんですよw


ほぼ全部特撮メイクですましていて、なんか逆にスゴい(⌒-⌒; )





カルメンがマックスに襲いかかったため、助教授のアルバートがスコップでカルメンを殴り殺します。


この女優さん、ミイラにキスしたり緑色のゲロしたり死体になったりゾンビになって血まみれになったりと、かなり体を張っていますね!





カルメンの口から突き出した青黒い舌の周りには、あの緑の液体が……。

古病理学者のニコラスにも、これがなんだかわかりません。


死んだはずのカルメンが甦ったことでメンバーもざわつき出し、この辺りからちょっと話が面白くなってきます。





カルメンに血を飲まされたり噛まれたりしたメンバーがゾンビ化?していくのですが、





カルメンが持っていた古文書から、ミイラの正体がテスカリポカ(アステカの神)かもしれないとわかり、これが謎のウイルスによる病気なのか、本当にアステカの呪いなのか?と謎が深まっていきます。





砂漠の真ん中のキャンプという閉鎖空間だったり、伝播する謎の病気?だったりと、雰囲気的にはジョン・カーペンターの「遊星からの物体X」っぽいかなぁ。


というか、いろいろな映画のいい要素を薄〜く削ぎ取って、パラパラと振りかけた感じ?

設定自体は良かったので、見せ方をもっと練り込んでいったらよかったのに。





この映画をこれから観ようと思う人はいないと思いますが、いちおう後半からラストの話はネタバレナシにしておこうと思います。



ラストのオチも、この手のホラー映画っぽくて良かったです。

3Dがスゴいからというのもありますが、話も個人的には嫌いじゃない映画でした。


ただ、アメリカンホラーにつきもののサービスカットが、ほんの一部のみであまりなかったのは残念(´-ω-`)





観終わったあとにネットでレビューをちゃんと読んでみましたが、ラストシーンについて書いている人は皆無……。


実はけっこうドぎついラストなのですが、2D版で見た人は、苦行からやっと解放された喜びから、そこまで頭が回らない(というかどうでもいい)のかもしれませんね(^^;)





まぁ、途中はもうちょっとなんとかできなかったのか?というところも散見されましたが、そういうところもなぜか3Dで見てると許せてしまうんですよ。


上の写真のシーンなんかも、無駄に立体感がすごいですし f^_^;




でも、2Dなら絶対見ていないだろうというところも、怖いもの見たさ(別の意味で)でもう一度見たくなってしまうというのも貞子3Dと一緒w


まさしくアメリカン貞子3Dな立ち位置な、西の横綱級3Dブルーレイでしたね( *• ̀ω•́ )b グッ☆





あとですね、米Amazonレビューにもあったように、





こんなシーンはいっさいありませんでしたw( ̄▽ ̄;)



ジャケットだけ見たら、本編がCGを使ったミイラ映画に見えますが、実際は特撮100%じゃないかな。


あ、だからショボくても見てて意外と面白かったのかも?





裏面も……こんなシーンないしw


しかし、いくらなんでも、映画に全くないシーンを作っちゃうのはアリなの?

本編ではいっさいCG使ってないのに、ジャケットだけCG使っているのもすごくないですか。

まさにジャケット詐欺w





いやぁ、とりあえずわざわざ米Amazonから買って、わざわざ日本語字幕まで作った甲斐はありましたね。

個人的な評価は、米Amazonレビューの平均点と同じく星3.5かなぁ。


ストーリーは凡庸ですが、頑張った特撮にちょっとバカな役の出演者たちといったB級映画に必要なエッセンスは詰まっていましたし、ラストもよく考えるとけっこうどぎついやつだし……。





でも、自分の評価の星が高いのは、やはりなんといっても3D感の高さからですね。ほんと奥行き感が素晴らしい。


見にくいシーンもありましたが、多くのシーンでかなり臨場感の高い立体感が感じられたので、米Amazonのレビューを信じて良かった!(๑˃̶͈̀o˂̶͈́๑)



2Dで見ちゃったら「ただのB級映画」かもしれませんが、3Dで見ると「3D感はS級なB級映画」という別次元?な映画になるので、やはり3D効果ってスゴい……と思いました(゚ω゚)





とりあえず作った日本語字幕ですが、字幕の出る場所がズレズレだったりピッタリだったり、なぜか突然顔文字が出てきたりとおかしかったので、どうにかしてちゃんとした字幕作れないかなぁ。


ちゃんとした字幕があるならもう一回3Dで見直したいというくらいは楽しめましたし、ちゃんとした日本語字幕で観れたら、間違いなく評価も星4以上になっていたでしょう(・ω・)bグッ





これはB級映画好きの3Dブルーレイマニアなら、持っておいて損はないと思います。というか持っておかないとダメなやつでしょう!


是非ともブルーレイの棚に、





貞子3Dと並べて置きたい逸品です(゚Д゚)クワッ




貞子3Dが好きな人は見るべきですし、アメリカンマミーが好きな外国人にはぜひ貞子3Dを見てもらいたいですね。





あ、日本公開版でボカされていたグロシーンは、もちろんちゃんとボカシなしで映っていました。


思ったよりグロ目なシーンもありましたが、他の映画を考えたらちゃんとレーティングしていればボカす必要はなかったように思います。




残されている日本のレビューを見る限り、日本公開時は3D上映がなかった?っぽいです。


ボカシありの日本版で、さらに2Dで見た人は……





ご愁傷様でしたとしか言いようがありません(´°ω°)チーン





いやぁ、3D映画って本当にいいもんですね! それではまた、ご一緒に楽しみましょう。












めちゃくちゃ長くなりましたが、もう少し。





こちらブルーレイのメニュー画面ですが、ここも完全に詐欺www


このメニュー画面を見て内容がアレだったら、そりゃ評価低くなるでしょ(^◇^;)




それは置いておいて、





なんと、映像特典が入っていました!(°∀°)b





NGシーンで出演者と一緒に、





裏で監督も笑っているシーンなどw



撮影に使ったカメラの話もあって、




やはり3Dカメラでの撮影なんですね!





このポールカムで撮られたようです。


最近の3D映画はほとんどが2D→3D変換ですが、やはり3Dカメラで撮ったほうがなんとも言えない立体感がありますよね。




最後に、


チャールズ・ピニオン監督のこちらのインタビュー


を読んだら、AMERICAN MUMMYとAZTEC BLOODの2つのタイトルがあるのは、配給会社が世界で公開するのに「アメリカン」という言葉がないほうがいいと判断したため、一時的にタイトルを変更したのだと書いてありました。


また、なんとアメリカンマミーは3部作の構想もあったようです!

その後どうなっているのかはわかりませんが、いつか続編が3Dで見られたらいいですね。








↓Amazonプライム・ビデオに2D日本語字幕版があります。会員は視聴無料なので、オチが気になる暇な人はどうぞ。