渓流釣りで使っているベイトリール、スティーズAIRTW。


昔のベイトリールと違い、渓流用の軽量ルアーも投げやすくなっていますが、現在は純正スプールではなくKTFやRoroLure、カメレオンといった社外のさらに軽量なスプールを入れてます。


スプールを変えるだけで、純正より格段に投げやすくなりますね!(•̀ᴗ•́)و ̑̑ぐっ





しかし、人の欲とは尽きないもので……





さらなる快適性を求めてできることはないものか?(゚Д゚)クワッ





と調べていると、ブレーキローターのスプリング(スプールホルダースプリング)を交換して、ブレーキを好みの強さに変えるチューニングがあるのを知りました。




ダイワのマグネットブレーキは、基本的にはスプールが回転することでローターが飛び出し、サイドカップに付けられたマグネット内にローターが入ることで生じる磁界の力でブレーキが掛かる仕組みです。


スティーズAIRTWのエアブレーキは、スプリングが柔らかくローターが出ている時間が長いため、軽量ルアーでもバックラッシュしづらいようになっています。

ですが、そのためにキャスト後半の伸びがイマイチでして……。



ブレーキダイヤルは普段使う3〜4gのルアーだと3と、とても弱い設定で投げておりますが、今回チューニングすることで目指すのは、前半のブレーキの効きは生かしながら、後半のブレーキをもっと弱くする設定です。



とりあえず、





純正パーツのスプリングを取り寄せてみました。

上から、

①TD-ITO103HL

②STEEZ A TW1016C-LL

③DAIWA Z2020HL

④STEEZ AIR TW500XXHL

のスプリング。各200円ですね。


硬さは、④<①<<<③<<②となっています。

④は①よりほんの僅かに硬いくらいなので、少しブレーキを弱くしたいくらいならこれでいいのかも。





試しに、レイズスタジオの軽量ローターも用意。

どうやらSVスプールだとこれに替えるのが定番チューニングらしい。





チューニングに使うのは、カメレオンスプールT35。

これをチューニングして、KTFスプールVer2より使いやすくするのが目標です。





まずはCリングを外してバラします。

部品の紛失の恐れがあるので、作業は透明なビニール袋の中で作業したほうがいいでしょう。

自分はジップロックLサイズの中でやっています。





カメレオンスプールのスプリングは、純正スプールのスプリングとほぼ同じ柔らかさですね。
ふにゃんふにゃんです。

レイズスタジオのローターを付ける前に重さを計ってみると、




レイズスタジオのローターは1.05g。


対してカメレオンスプールのローターは、





0.76gしかない……。

これなら、ローターを変える必要ないですね(⌒-⌒; )



と思ったのですが、ローターの幅がレイズスタジオのほうは全然長いんですよ。


これってなにかできないかなぁ?と、ローターがどれくらい飛び出したら今くらいブレーキが効いているのか測ってみました。






まずは純正スプールでスプール幅を測ってみました。

スプール幅は22.20mm。





ローターも含めた幅は27.34mm。





ローターが迫り出した幅は28.84mmです。

ローター稼働幅1.5mmですね。



KTFスプールVer2は、





ローターも含めて27.79mm。
KTFはローターの幅が純正より少し長いんですね。




ローターが迫り出した数値は29.21mm。

稼働幅は同じく1.5mmくらい。KTFスプールが投げやすいのは、軽量化だけでなくローター幅の違いにもありそうです。





カメレオンスプールのローター飛び出し最大時は、29.07mm。


小数点以下は誤差があると思うのですが、だいたい29mmくらいまで飛び出るとブレーキがほどよく効くんですね。

※ルアーウエイト3〜4g、ブレーキ設定3〜4の場合です。




ついでにRoroLureA24も測ってみました。





こちら固定ローターなのですが、ローターの端(マグネット側)までの幅は29.37mm。
これって、常にフルブレーキが掛かっているような状態なのか。

それでもあれだけ飛ぶのは、スプール本体が軽いから? こうやって見ると、可変ブレーキの必要性があまりないような気がしてしまいますね。




では、ローターの高さがあるレイズスタジオのローターを入れたらどうなるかというと、





飛び出さない状態で29.17mm( ̄◇ ̄;)

RoroLureA24の固定ローターとかわらないので、これに替えたら固定ブレーキ&さらにブレーキが掛かるようになっちゃいますね。


でもスプリングを強くすれば、キャストした瞬間だけブレーキが強く効くけどあとは固定ブレーキと一緒……なんていう設定にすることができるかも?



それはそれで面白そうだなぁと思いましたが、すでにマグネットブレーキのダイヤルは3で調整幅がほとんどないので却下かなぁ?

これが現在9くらいならかなり楽しめそうなんですけどね。






マグネットの調整ダイアルは20段階になっていますが、0と20を比べてみても移動幅は1mmくらいしかないように見えます。


稼働幅1mmだとしたら、ダイアル1で0.05mmしか動きません(゚Д゚#)

それでも実際使っているとダイアルを1段動かしただけでブレーキの効きが変わるので、この機構はそんなにも繊細なのか……。



純正スプールだとブレーキ調整用にローター台座の下に0.2mmのワッシャーが入っており、それを取るブレーキチューンがKTF沢村さんのブログにありましたが、0.2mmだとブレーキダイアル4段階ですから、相当な違いがあるんでしょうね。

(追記:数値が間違ってたので修正しました)



サワムラ式の該当記事はこちら



来年フィッシングショーへ行ったら、マグネット周りの仕様についてダイワの人にいろいろ聞いてみようと思いました。







スプリング交換チューンをして、実際に渓流で投げてみました。


タックルは、

ロッド:レラカムイ36XUL

ライン:リアルデシテックス0.5号(PE)

ルアー:メテオーラ45(3.5g)


です。ロッドがスーパーショートロッドなのであまり飛距離が出ませんが、KTF ver2スプールでだいたいハンドル20巻くらい(単純計算だと約16m)飛びます。



ルアーですが、スティーズAIRTWを買った当初はチップミノー(1.7g)をかなり使っていましたが、現在はスピッツS(3.8g)、もののふ45S(4.0g)、メテオーラ45(3.5g)がメインとなっています。

なので3〜4gが投げやすければいいので、もっと軽いものはまた別の機会にやってみようと思います。




結果①

カメレオンスプールを①のスプリングに交換したものは、ブレーキの効きが若干弱くなったようです。


ベストなタイミングでキャストができるとKTFスプールVer2より少し遠くへ(ハンドル1巻き分くらい)飛ぶのですが、同じタイミングで投げたつもりでも失速してしまうことが度々ありました。バックラッシュはしないんですけど。

そのムラを考えると、やはりKTFスプールVer2のほうが投げやすいかなぁ。


でも、後半の伸びはカメレオン改のほうが気持ちいいんですけどね。それでもKTFスプールVer2のほうが平均して飛ばせるということは、KTFのほうが綺麗なブレーキ曲線を描いているのでしょうか?





結果②

同じくカメレオンスプールに③のスプリングを入れて投げてきました。


ベストなタイミングでキャストできたときは、結果①より、



さらにハンドル1回転分跳ぶ!(๑˃̶͈̀o˂̶͈́๑)



ということは、KTFスプールVer2よりハンドル2回転分、単純計算だと約1.6m遠くへ飛ぶということですね!


しかし、ちょっとでも投げ損なうとスプールの回転が上回ってしまいバックラッシュをしてしまいます。全力で投げようとすると、バックラッシュ率30%アップくらい?

力まないミドルキャストなら、これでも全くバックラッシュしないんですけどね。


これは飛距離アップしますが、バックラッシュのリスクがな〜。

しかしこれ、上手い人がもっと長い竿でやったら、リスクと引き換えにしてもアリなくらい飛距離が伸びるかもしれません。



とりあえず現時点では、無難にKTFver2を使うのがやはり安定ですかね?

もしくは、固定ブレーキのRoro AX24でしょうか。



もう少しやってみて、いいセッティングができたらまた書こうと思います。

作業してすぐその場で投げられたらいろいろ試せるんだけどなぁ。