やっぱ、8年のブランクはデカイな。
演技のカンを取り戻してるとは、言い難い演技だったな。
蜷川幸雄演出の「お気に召すまま」でのインパクトがでかかっただけに、
これは、舞台慣れしていない俳優って印象だった。
原作を知らないうえに、中世ヨーロッパ貴族の話で、
サドマゾの男女の関係を、例えばだ、裏を返せばだ、
なんたらかんたらと御託セリフが多め。
しかも会話劇だから、視覚情報が少なめ。
さらにタチが悪いのが、一人の呼称が多すぎて、それ誰やねん!と、頭が混乱。
サド侯爵を巡る妻・サド侯爵夫人(成宮寛貴)、
その母(加藤雅也)、妹(三浦涼介)、修道女の叔母(大鶴佐助)、女中(首藤康之)と、
オールメール舞台で、これまたもう・・・。
女の役割だ、女のプライドだ、建前だ、体裁だと取り繕わず、
サド侯爵のように、好きなコトやりたいことをやり、
丸裸になって生きろ!ということだろう。
ラストの衝撃シーンは、そういうコトだと思うわ。
舞台はさっぱり分らんかったが、
東出昌大は、心理的に抵抗感あるけど、やっぱ芝居はうまいな。
芝居に、遠慮がない。躊躇もない。だから圧がすごい。
娼館のマダムが、鞭をビュンビュンいわして振り下ろす姿は、堂々としたもんだった。
加藤雅也は、お母様役だがシナを作るでもなく、
丁寧な言葉をしゃべっているだけなのに、美しい厳格な母に見えたのがサスガだ。
この人、あまり舞台にたってないのに、場の空気を作るのうまい。
三浦涼介のハスッパな女性は、可愛かったが、
笑い方がぜんぶ同じ声のトーンだったから、
もう少し、バリエーションがあった方が、自然に見えたのにオシイ。
でも、一番しぜんな女性に見えたのは、大鶴佐助だったけど。
客席には成宮寛貴めあてで来ている、
舞台初観劇の人も多そうだったのに、分らん人たくさんおったろうな。
仕事の疲れがたまってることもあり、
2時間と短い時間の1/4は、ウツラウツラとしてしまった。
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2026年2月5日
@森ノ宮ピロティホール
■作 三島由紀夫
■演出 宮本亞門
■出演 成宮寛貴 東出昌大 三浦涼介
大鶴佐助 首藤康之 加藤雅也
美術_久保田悠人 衣裳_ツグエダユキエ 照明_佐藤啓 音響_鹿野英之 ヘアメイク_山本絵里子 演出助手_木村孔三 舞台監督_千葉翔太郎
