映画 ソニア ナチスの女スパイ 関わりたくなくても、関わってしまうのが戦争 | 気むずかしい いろいろ

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人は思う“自分は戦争に関わらない”

“ビル(ソニア)”もそうだった

冒頭のナレーションで、はっ!となった。


「自分は戦争に関わらない」――誰もがそう思っている。

だが実際は、否応なく巻き込まれる。選択を迫られる。利用される。

そこにコンプラも、ハラスメントも、常識もない。

勝つか負けるか。その一点に飲み込まれる。それが戦争だ。

 

ソニアはノルウェー生まれで、スウェーデンで大成功した女優。

日本でいえば河合優実のように若くして注目を浴びる存在だった。

彼女はただ女優でありたかった。

 

しかし第二次世界大戦の最中、

彼女の演技力と美貌は映画界だけでなく軍にも目をつけられる。

ナチスの将校の誘いを断った代償として、父親が投獄された。

救う術はただひとつ。

 

スウェーデン軍の依頼で、ナチス将校を誘惑し、

潜入スパイ“マリア”の正体を暴くことだった。

 

「戦争に加担しない」と誓っても、権力は人質を差し出し、断る余地を奪う。

 

ソニアはその罠に絡め取られた。

結果、スウェーデンやノルウェー国民からは「ナチスのスパイ」と罵られ、

女優としてのキャリアは潰えた。

 

皮肉なことに、彼女が実際に掴んだ情報は取るに足らないものだったという。

2005年、スウェーデン諜報局の記録公開でようやく真実が明らかになり、

この映画が生まれた。

 

父を人質にされ、恋人を裏切り、誹謗中傷の果てに66歳で死んだ女優の物語。
戦争は、加担を望まない者の命をも容赦なく奪う。

 

子どもでさえ例外ではない。

ならば大人のキャリアなど、無神経に踏み潰されるのは当然なのだろう。

問題は、どうして人間はこんなにも無情な組織を作り上げるのか、ということだ。

 

答えは出ない。ただ、その残酷さを突きつけられる。

 

※ソニアの衣装が、映画から浮くほど素敵だった。個性的で、かわいい。

 

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原題: The Spy(ノルウェー語:Spionen)
製作年 / 上映年: 製作:2019年 / 日本公開:2020年9月11日
製作国: ノルウェー
上映時間: 110分
配給: 東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
監督: イェンス・ヨンソン
脚本: ハーラル・ローセンローヴ=エーグ、ヤン・トリグヴェ・レイネランド
音楽: ラフ・クーネン
衣装:Ulrika Sjölin(ウルリカ・シューリン)
出演者: イングリッド・ボルゾ・ベルダル、ロルフ・ラスゴード、アレクサンダー・シェーアー、ダミアン・シャペル

 

📝 あらすじ
第二次世界大戦下のノルウェー。実在した女優でありモデルのソニア・ヴィーグは、華やかな生活の裏で祖国と家族を守るためにスパイ活動へと身を投じていく。ナチス・ドイツの要人たちと危うい関係を結びながら、情報を連合国へと流す二重生活。女としての愛と、祖国を裏切る恐怖と、スパイとしての使命。その板挟みの中で彼女は次第に追い詰められ、祖国からもナチスからも「裏切り者」とみなされる運命に向かっていく――。

 

 

▼ソニアを演じた女優イングリッド・ボルゾ・ベルダルは、現在45歳。美しいけど、可憐さは彼女からは感じられなかったところご残念。強そうすぎて、男が屈服するのは難しいだろうと思う。

 

 

▼ソニア本人。この容姿ならあっちこっちの軍人を虜にするの納得。懐柔するのたやすそうな顔をしている。

 

 

▼27歳ぐらいらしいが、かわいい。