ちょっと、よく分かりませんでした。
日本赤軍が暗躍していたあの時代のことをよく知っている前提でつくられたドキュメンタリーなため、分からんことが多く、うたたねしながら。
日本赤軍の元最高幹部「重信房子」の娘、重信メイ。
ドイツ赤軍の創始者「ウルリケ・マインホフ」の娘、ベティーナ・ロール。
テロリストの子供たちを取材したドキュメンタリーだ。母親がテロリスト呼ばわりし、警察から追われる毎日の中、子どもたちはなにをカンジたのか。今、なにを思っているのか。結果、娘たちは警察の手を逃れるため、生まれた時からあっちの国、こっちの国へと移動ばかりし、ろくに学校にも通えず、母は親しみやすくなく、触れ合う機会もない。残念で、かわいそうな幼少期をすごした被害者の1人でしかない。
重信メイにいたっては、あっちこっちの国に逃げすぎて、国籍がない子供時代だったらしい。なんで、子どもを産んだんだろうな。
が、題材はおもしろいのだが、「赤軍」がなんたるかを詳しく知らないわたしは、このドキュメンタリー映画についていけない。二人のインタビューと、当時の関係者のインタビューを短く刻んで、編集されているため、話のながれが分からない。さっぱり分からない。
アート的なコラージュもあって、途中で実話より編集者の傲慢さに怒りさえわいてくる、そんなドキュメンタリーだった。
悲劇要素は、ゼロ。
<アジアンドキュメンタリーズより拝借>
国籍も名前も変えて生きなければならなかった娘は、母に何を想うのか――。1968年、学生たちによる革命運動のうねりのなか女性革命家として名を馳せた重信房子とウルリケ・マインホフ。ベトナム戦争で行なわれた虐殺に戦慄した彼女たちは、世界革命による資本主義勢力の打倒を目指し、それぞれ日本赤軍とドイツ赤軍を率いて活動しました。本作はふたりの娘である作家兼ジャーナリストの重信メイとベティーナ・ロールが、母親である房子とウルリケの人生をたどり、現代史において、最も悪名高きテロリストと呼ばれた彼女たちの生き様を独自の視点から探っていきます。母親たちが身を隠すなか、ある時はともに逃走し、誘拐されるなど、メイとベティーナは過酷な幼年期を過ごし、壮絶な人生を生きてきました。再び民主主義の危機が叫ばれるなか、彼女たちは自身の母親たちが目指した革命に向き合います。 彼女たちは何のために戦い、我々は彼女たちから何を学んだのでしょうか。
◆若松孝二監督が公開を熱望した、遺言ともいえるドキュメンタリー◆
東京、ベイルート、ヨルダン、ドイツにて撮影された本作は、1968年当時の貴重なニュース映像や、二人に接した人たちのコメントを交え、テロリストと呼ばれた母親の素顔とその娘たちの生き方を重層的に、そして現代が失った変革を恐れぬ勇気を象徴的に描き出します。監督はアイルランドの気鋭ドキュメンタリスト、シェーン・オサリバンが務め、ヨーロッパ各地でセンセーションを巻き起こしました。国籍や名前を変えて生きなければならなかった房子の娘であるメイは、その苦悩と母への想いを涙ながらにカメラに向って語ります。革命家であり母親でもある彼女たちの生き方、また革命家の娘として生きた子どもたちの人生は、“幸福な社会”とは何かを、私たちに激しく問いかけてくるのです。
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2011年製作/レバノン・ヨルダン・ドイツ・日本/作品時間88分
監督・編集・プロデューサー:シェーン・オサリバン
撮影:バセーム・ファヤド、ロビン・プロビン、アクセル・シュネパット
編集:ベン・イーツ、フェルガル・マグラス
音楽:ギレス・パッカム
出演:重信房子、重信メイ、ウルリケ・マインホフ、ベティーナ・ロール、足立正生、塩見孝也。大谷恭子
ウルリケ・マインホフが、政府につかまりロボトミー手術をうけてから、さらに頭がおかしなったというくだりは、「ドイツ、こえ~」。
あと、ちゃんと二人の本音を聴きだせてなくて、インタビュアーが聴きたいはなしだけきいて、エビデンスをとろうとしてる人の話のききかただったのが、イヤなカンジ。
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