映画 COLD WAR あの歌、2つの心 玄人ごのみの映画。レビューを書くのは難しい。 | 気むずかしい いろいろ

気むずかしい いろいろ

芝居、ミュージカル、落語、映画、
後輩、神社・読書・心理・呪いと祟りも。

 

これの感想を書くのは難しい。まったく、キーボードが進まない。

 

とても感動的な映画だったよ。モノクロなのに色が鮮やかに見える美しい映像だったし。

主人公のイレーナがうたう「心」をはじめ、ポーランド民謡の旋律の美しさにも心打たれた。

「COLD WAR」とあるからには、冷戦時代の重たく難しい話だろうと思っていたら、ポーランド人男女の哀しくあり、美しくもある純粋な恋愛映画だったし。映画というよりミュージカルのように「音楽」が二人の物語には、欠かせないもので、とても惹かれる歌も多い。

 

だけど、観終わった後のなんともいいがたい後味のわるさ。

おそらく二人にとってのハッピーエンドなのに、やりきれない切なさ。

 

それはやっぱりタイトルが示すように「COLD WAR」が背景になるからだと思う。

戦争について、冷戦についてうだうだと描かれてはいない。冷戦下のヨーロッパの社会情勢は、二人のただの風景のひとつとしか描かれていない。なのに、その風景があとからあとからボディーブローのようにきいてくる。

 

このボディーブローは、第二次世界大戦時のフランス・ドイツ・ポーランドの関係をある程度知っていないとわからない。それを一切の説明セリフやナレーションなしに、観客にカンジさせるところが、玄人好みの映画だと思う。

戦争や歴史について知らない人でも、ちゃんとラブストーリーは楽しめるし、この映画の美しさは分かるだろう。

でも、あの時代の、あの地域を知っていると感じ方ががらりと変わる作品ではないかと思う。

 

二つの心と四つの瞳 オヨヨー♪とうたうポーランド民謡「心」。うポーランド民謡。

年代・歌う国ごとで、ジャズになり、歌詞がかわり、時代を象徴する歌になる。

かなしい歌が頭をはなれなくなり、さらにドーンと心にのしかかる、美しい映画。

 

ポーランド、ドイツ、フランス、ソ連。

陸続きの国同士が敵対する複雑さを、島国育ちにはなかなか理解がむつかしい。

 

____________

2018年ポーランド・イギリス・フランス

監督:パヴェウ・パヴリコフスキ

出演:ヨアンナ・クーリクトマシュ・コット

第91回アカデミー賞外国語映画賞

 

主演の女優は、ポーランドの歌手。