昨年10月からのインボイス、今年1月からの電子帳簿保存法等、税を取り巻く環境はめまぐるしく変わってきています。
 そうした中で、今年6月から定額減税が始まります。
 減税の限度額は、所得税3万円、住民税1万円ですが、1年限りの制度にもかかわらず大変な手間を要する内容となっています。
 概要は次のとおりです。

 ・対象者
  令和6年分の合計所得金額が1850万円以下(給与収入のみの場合は年収20       00万円 以下)の人
 

  ・減税額
  本  人~所得税3万円、住民税1万円
  同一生計配偶者又は扶養親族(注)~所得税3万円、住民税1万円
          (注)納税義務者と生計を一にしており、合計所得金額48万円以下の人、青                色事業専 従者等除く)  
 

 ・給与支払者の事務(概要)
     ①    「源泉徴収に係る定額減税のための申告書」の配布・回収
     ②    令和6年6月1日以降に支払う給与等に対する源泉徴収税額から定額減税額              を控 除する事務
     ③    「年末調整に係る定額減税のための申告書」の配布・回収
     ④     年末調整の際に、精算を行う事務
  
 表題の「59」は国税庁のHPの「令和6年分所得税の定額減税Q&A」の数です。59問ものQ&Aを読む人がはたして何人いるでしょうか?
 また、読んでも、全部理解する人が何人いるでしょうか?
 ところで先頃、私のところに国税庁からのお知らせということで、この定額減税についてのハガキが届きました。内容は「定額減税特設サイト」を開設しましたのでご覧くださいで終わりです。
 また、給与ソフトを使っていれば対応は楽かと思いますが、ソフトの入れ替えに費用が発生します。この事務を担当する市町村職員の負担も相当なものがあると思います。
 たった1年のために、これだけの手間・費用をかける意味があるでしょうか?
 もっと別な方法があったのではないかと思うのは、私だけでしょうか?

                          所長  須 田 幸 英