今年も、ようやく3月決算5月申告が終了しました。繁忙期が終わってホッとしているところです。会計事務所は一般的に年末調整から繁忙期が始まり、12月決算2月申告、個人の確定申告、そして3月決算5月申告と続きます。
 5月は、ゴールデンウイークがあるため実質的な稼働日数は通常月の2/3という感じです。ゴールデンウイークが6月にあったらいいなと毎年思います。
 しかし、仕事がなくて困っている企業に比べればぜいたくな悩みです。

 ところで、3月決算の状況ですが、昨年良い業績だったところは、総じて今年もよい業績を上げており、昨年悪い業績だったところは今年も振るわないところが、多いような状況です。

 そして、良い業績のところは、私が「良い業績でよかったですね」と言うと異口同音に「須田さん、これは終わった話で来期はどうなるかわからない」という答えが返ってきます。翌年同じように言うと同じ答えが返ってきて、結果、毎期黒字決算が続きます。
 そういう会社が1期でも赤字になると非常に悔しがります。

 結局、良い業績を続けている会社は、常に「この良い状態がいつまで続くかわからない」という良い意味での不安を抱えながら必死で仕事をする結果、良い業績が続くのだと思います。

 しかし、時には赤字決算となる場合もあります。そのような時は、内部留保が厚くなっているかどうかがポイントとなります。
 決算が赤字であっても、現預金で内部留保している金額が豊富であれば、資金繰りであわてることはありません。
 内部留保とは、利益計上し税金を払った後の積み重ねです。赤字決算を続けていたのでは、内部留保どころか債務超過に陥ってしまいます。

 「政治が悪い」「景気が悪い」「コロナが悪い」等といっても、誰が助けてくれるわけでもありません。
 今期赤字だった会社も、「来期は絶対に黒字にする」という強烈な思いを抱くと同時に、具体的にどうするか必死に考え、実行し、来期は黒字決算としていただきたいと思います。


                     所長  須 田 幸 英