午後からは東青山四季のさとを線路沿いに東に歩き、国内初といわれる“鹿踏切”の見学に行きました。
東青山駅
鹿踏切
現地では近鉄の係員による解説がありました。
近年野生の鹿が線路に降りてきて、そこで電車と衝突する事故が増えてるということから、近鉄ではこれまで様々な対策をとってきましたが、あまり効果がありませんでした。
そこでこの超音波を発し、鹿が近寄らないようにすることで事故を防ぐことができたそうです。
鹿は主に夜間に山から降りてくるので、夜電車が走っている時間帯に超音波を発して、最終電車が行った後始発までの間は鹿が自由に線路を渡れるようにするというものです。
鹿踏切を見たあとは、再び旧大阪線の廃線跡を散策しました。
奥に見えるトンネルは、総谷トンネルです。
東青山四季のさとの遊歩道をひたすら西へ歩きました。
途中からは立入禁止のロープが張ってあり、今回この先を特別に通ることができました。
さらに奥に進むと、金網の扉がありました。係員がここの鍵を外し、いよいよ垣内西信号所跡の見学となります。
この先は更に足元が悪い上に坂道になっていました。
信号所跡には、信号機の台座や枕木、係員が常駐していた詰所跡がありました。
そしてその奥には、二川(ふたかわ)トンネルの入口がありました。
旧大阪線の廃線跡はこの先にも2つのトンネルがあり、それを抜けると最初に行った旧東青山駅にたどり着きます。
今回のツアーはこれで終わり。帰りは同じ道のりを歩いて東青山駅に戻りました。
今回このツアーに参加して思ったことは、これらの廃線跡は単に新線に切り替わったことで役目を終えたものではなく、かつて大阪と伊勢を結ぶ路線を作るためにその中継地点として作られた、立派な鉄道遺産であるということです。
そして自然災害や事故で悩まされながらも、今日の近鉄大阪線の礎を築き上げたものであるということです。
僕も今回、このツアーに参加できたことを誇りに思っています。
またいつかこのような廃線跡ツアーがあれば、是非参加してみたいです。
帰りは東青山から大和八木まで大阪上本町ゆき急行に乗りました。
5800系大阪上本町ゆき急行
そして大和八木では京都ゆきの『しまかぜ』を見ることができました。
50000系特急『しまかぜ』京都ゆき
(おわり)