またですよ。そして十分に予想できたことですよ。日本最南端・沖ノ鳥島北方に位置する日本の大陸棚・四国海盆海域に、中国公船が浮標(ブイ)を設置したことがわかったとのこと。中国はこれまでも尖閣諸島周辺など、東シナ海でブイを設置してきていますが、太平洋の日本管轄海域では極めて異例のこと。

 

中国によるブイ設置は、昨年7月、尖閣諸島の魚釣島から北西約80キロの日本のEEZ内に、直径約10メートルの海洋調査ブイを無断で設置しています。ブイで収集した波のデータなどを人工衛星で送信しているとみられていますが、日本は『遺憾砲』などで即時撤去を求めているようですが、中国にとっては蚊に刺されたほどにも感じていませんからね。

 

ネット上などで岸田政権の媚中姿勢が強く批判されていたにも関わらず、中国大使の召還や、自衛隊による強制撤去などの具体的対抗措置を取らないことで、中国から日本は何もしないからという体験をしたことになり、それが再びブイを設置することに繋がったのでしょう。

 

尖閣諸島周辺の日本のEEZ内に中国が設置したブイは、既に10カ月を超えて放置されたままです。中国はこの海域を自国のEEZだと主張して応じていません。それに対して、日本は自身の手による撤去は「法的グレーゾーン」(外務省幹部)だと頭を悩ませているだけのようですから、これでは中国がブイ設置を止めるはずがありません。

 

中国がブイを設置するのは、周辺海域の管轄権を既成事実化する狙いがあるとみられているのです。にも関わらず、外務省が頭を抱えているなんて、何と間抜けな対応でしょうね。日本の同意なく構築物を設置することは、国連海洋法条約(UNCLOS)上の規定に反すると、当時の松野官房長官は述べていたとのことですから、強制撤去しかないかも知れませんね。

 

そして、今回の沖ノ鳥島北方では、先月5日に上海を出港し、東シナ海から大隅海峡(鹿児島県)を通過して太平洋に出た後、先月中旬、四国海盆海域内でブイを設置したそうです。昨年7月のブイよりも小型で、近くを航行する船から夜間も見える発光器が付いています。

 

四国海盆海域は日本のEEZに囲まれ、広さは国土面積(37・8万平方キロ・メートル)の5割近くに相当する。付近に島がないためEEZの域外になりますが、国連の大陸棚限界委員会は2012年、沖ノ鳥島を基点とする日本の大陸棚として新たに認めているのです。国連海洋法条約により、日本はこの海域での海底の探査や資源開発について、主権的な権利を行使できるのです。

 

大陸棚はEEZとは異なり、上部水域での海洋調査には沿岸国の同意は必要ありません。ただ、同海域の海底はレアメタルを含んだ鉱物資源が分布していると指摘されており、今回のブイが海底の探査などに関係する場合は、同条約に反する可能性が高いと見られています。

 

一方、中国は沖ノ鳥島について「島ではなく岩であり、日本の大陸棚やEEZの基点にできない」とする独自の主張を掲げ、同島周辺を始めとする西太平洋で海洋調査や軍事演習を繰り返しているのです。

 

林官房長官は今朝の記者会見で、日本の沖ノ鳥島北方の大陸棚海域に、中国がブイを設置したことを明らかにし、遺憾の意を示した上で中国側に説明を求めるなど申し入れを行ったことを明らかにしたとのことですが、これがダメだとまだ気が付かないのでしょうか。『遺憾砲』を発射し、中国に説明を求めた?。そんなことで解決すると思っているなら、即刻国会議員辞職ですよ。