東京都知事選が始まりました。酷いものですね。私の持っている日本のイメージとは全く違う。日本の首都で1400万人ものひとが住む東京の行政のトップを選ぶ選挙だというのに。56名もの候補者が立候補ですが、このうち、本当に都知事になって首都東京のために頑張りたいという人は何人いるのでしょうか。

 

政見放送は11時間を超えると言います。立候補者の掲示板には、裸のポスターや、立候補者ではない人のポスター、そして犬の写真まで10枚を超えて貼られているようですね。そして、街頭演説では、東京15区の衆院補欠選挙の時のような妨害も始まるのでしょうか。

 

前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は「政治屋の一掃」を掲げ、『恥を知れ、恥を!』がキャッチフレーズのようですが、今回の選挙でとんでもない行動をやっている人にこそ『恥を知れ、恥を!』と言いたいですね。こんな選挙戦を見ていると、日本が壊れていっているように思います。日本の良さはどこに行ったのでしょうか。

 

 

 

そして、『日本が壊れていく』原因の一つは、自民党が壊れてしまって、日本の保守勢力に力が無くなってしまったことがあると思います。安倍政権の頃までは、自民党は保守政党だと思われていて、自民党はある程度の支持を受け、それなりに政治は行われていたと思います。

 

しかし、今の国政は、岸田政権になって、自民党が「保守らしさ」を失い、突然、党内の合意も無く、とんでもないことをやる政党になってしまいました。それも、LGBT法案に代表されるような、保守層の意識とは違う方向に進むようになってしまったのです。それに追い打ちをかけたのが政治資金の問題なのかも知れません。

 

自民党政治家の多くは、1990年代半ば頃から先進各国で進められてきた「グローバル化」の美名に惑わされ、経済政策やその他の面で保守すべき大切な物事を見失い、先人の大切にしてきた文化や伝統、価値観などを守り、それらをより良きかたちで次世代に継承する大切さを見失ってしまったようです。

 

伝統や文化、価値観などを次世代に引き継いでいく場は、家庭や地域社会、学校教育ですが、これらの土台も揺らいでいます。家庭に関しては、少子化問題が非常に深刻ですが、若い世代の経済状況の悪化で、家庭をつくり、余裕をもって子育てを行うことが難しい時代になりました。

 

地域社会も、過疎化やシャッター街化が進行し壊滅状態です。平成2年と令和元年を比べると、全国の小学校の数は20%以上減少しました。小学校の「校区」は地域社会の最小単位だとも言え、地域の祭りや行事は校区単位で組織される場合が多いのですが、小学校の減少は、それだけ地域社会が希薄化したことを意味しています。

 

自民党が再生するには、やはり日本の伝統や文化、価値観を大切にしたいと願う普通の日本人の受け皿になることが必要です。核家族化が言われて久しいですが、国の基本は家族です。今、夫婦別姓が議論されていますが、これでは、家族の崩壊が進み、孤独化、孤立化した人たちは、地域や国の伝統文化が継続できなくなると思います。日本の崩壊はこういうところから始まるのかも知れないと思うのですが。