国土交通省は3日、ダイハツ工業などの車両認証の不正事案を踏まえ、型式指定を取得している自動車メーカーなど85社に対し、型式指定申請における不正行為の有無などに関する調査の結果を発表。5月末までに自動車メーカー5社から型式指定申請における不正行為が行われていたとの報告があったと発表しました。

 

同省は、5月末時点での報告結果として、調査完了した68社のうち4社(マツダ、ヤマハ発動機、本田技研工業、スズキ)で不正行為があったと発表。また、調査継続中の17社のなかで、1社(トヨタ自動車)で、現時点で判明した不正行為があったと発表しました。

 

この不正は、歩行者保護試験における虚偽データの提出。衝突試験における試験車両の不正加工。出力試験におけるエンジン制御ソフトの書換え。騒音試験における不適正な試験条件での実施。警音器試験における試験成績書の虚偽記載などだそうです。

 

国内自動車メーカーで認証不正の発覚が相次ぐのはなぜなのでしょうか。トヨタなどの会見などから推測すると、国交省の認証ルールとメーカーの車両開発現場の安全意識との乖離でしょう。

 

発覚した不正のうちトヨタのケースでは、歩行者の頭部および胸部保護試験で法規の衝撃角度(50度)より厳しい65度で実施した試験がルール違反とされたり、マツダの衝突時のエアバッグに関する不正試験は、規定の方式に対して乗員保護により精緻なデータを収集できるとの判断で行った方法だったそうです。たとえ国の基準より厳しい試験であっても、メーカーとしては、国の基準を守ることが必要ではありますが。

 

林芳正官房長官は、トヨタ自動車など5社による「型式指定」の認証申請に関する不正を批判し、「自動車ユーザーやわが国の自動車産業の信頼を損ない、自動車認証制度の根幹を揺るがす行為で、遺憾だ」と述べたとのことですが。

 

では、日本の車は危ないから米車や中国車、韓国車の方が安全だと思いますか?。私は全く思いません。確かに不正行為は間違っていますが、国交省の試験項目や内容は、本当に今の時代に合ったものなのか大いに疑問です。私は日本メーカーを信じますね。

 

自動車産業は、日本経済を支える産業であり、世界とのし烈な競争を続けている基幹産業です。特に、今はEV車との競争も大変な時代ですが、日本の自動車メーカーは安全と性能は犠牲にすることなく頑張っていると思います。日本の全自動車会社で不正というのは、会社に問題があると言うよりも、車両認証制度に問題があるとしか思えません。

 

そして、今の型式認証制度の内容は車の性能に合っていないと専門家が話していましたが、今回違反しているとされた試験項目を見ても、安全や性能を維持するために必要な試験なのかなと思います。国交省は試験項目、内容を適宜見直しているとは思えません。国の基準は絶対正しいとは言えません。交通ルールだっておかしいなと思うものはいくつもありますから。

 

ところが、早速マスコミは、自動車メーカーの不正だとして、海外でも日本の自動車への信頼性が落ちて大変だとの記事が乗せられているようですが、いつものような日本たたき。ならば、そういうマスコミは今乗っている車を廃車にして外国車を買えばいい。

 

中国で日本の基準と同程度の試験を繰り返しているのかも疑問です。コストダウンのためなら、手抜き作業など当たり前のような国ですから。国交省が自動車メーカーよりも技術力や安全意識が高いとは思えませんから、もっと自動車メーカーの生産、試験を理解し、やるべき試験と簡素化、廃止できる試験を技術発展に遅れないよう見直しを進めていくことこそ大切ではないかと思いますね。