櫻井よしこ氏が先月インターネットテレビ「櫻井よしこの言論テレビ」で元航空自衛官の織田(おりた)邦男氏が麗澤大学で安全保障の講義を行っていることを特集しました。これをXで紹介する際に、「『あなたは祖国のために戦えますか』と質問。「多くの若者がNOと答えるのが日本です。安全保障を教えてこなかったからです。元空将の織田邦男教授は麗澤大学で安全保障を教えています。100分の授業を14回、学生たちは見事に変わりました」と記しています。

 

これに対し、「自国を自国民で守るというのは理解できるが、しかし、いつの時代も老人が若者に戦場に行くように勧めるのはどうにかならんのか」「どうせアンタは戦が始まっても『頑張れ~頑張れ~www』と温室で煽るだけでしょ?」「自ら血を流す、または他者を殺傷できますか?」「俺は戦います」など賛否の声が寄せられたそうです。

 

これについて、当事者である織田(おりた)邦男氏が、高橋洋一氏のYou Tube番組で話していました。2021年の79か国での国際世論調査で、『あなたは国のために戦いますか?』という質問に対し、Yes と答えた1位はベトナム98%。78位はリトアニアで32%。79位が日本13.2%とダントツの最下位でした。

 

なぜ、こんな結果になったのかについて、織田氏は、日本の回答の中で、解らないが38%もあったことに注目し、教育で教えていないからだと説明しています。織田氏は、麗澤大の安全保障の講義を前期14回、後期14回行っていて、そこで『あなたは祖国のために戦えますか』というアンケートを行ったそうです。

 

すると、前期の学生は188人だったのですが、授業の最初の時には15%だったものが、前期14回の授業後には79%になったと。そして、後期授業の終わりには、315人の学生を対象にした4項目での調査で、「戦う」に手を挙げた人は大勢で数えられなかったそうです。そして「逃げる」は0人、「白旗をあげる」は1人、「解らない」が12人だったので、「戦う」は302人ということになったとのことでした。

 

そこで、「戦う」ということは何をするのかについても語っています。自衛隊に入って戦うこともあるし、自衛隊におむすびを作って差し入れする。また、ウクライナのようにドローンが飛んで来たらそれを写真に写してスマホで自衛隊に送るなども含まれるのだと。

 

そして、ウクライナの現状なども踏まえ、何もしなければ、戦う事以上に大変なことが待っていることを知り、また、逃げる場合でも、親や子供、そして恋人は置いていくのか、どこに逃げるのかなどを考えれば戦うしかないと。ウクライナが白旗を揚げたとしても、ウクライナの人達は生きていけないことが解ったということのようでした。

 

また、日本への軍事攻撃は、東シナ海や日本海方面からになる可能性が高く、その場合は逃げるとしても太平洋方面に逃げるしかないことになると。でも太平洋方面にどうやって逃げるのかは大変難しく、結局日本の本土の中で逃げ廻るしかなくなるだろうとも話していましたね。要するに、日本も「現実を知れば、戦う以外の選択肢は無い」ということなのです。

 

そして、織田氏は、国家とは国連とは、核戦略とはといった基礎的なことを子供の頃から教えることが大切で、日本の学校では、国家安全保障について全く教えないから、戦争はいやだという単純な感情が優先し、『あなたは祖国のために戦えますか』に対してNOという答えになると。そうですね。教育は大切ですね。でも日本の学校では、国家や日の丸に反対する先生が居るという異常な状況ですからね。

 

英国、イタリアと共同開発が始まる次世代戦闘機に関して、武器輸出三原則の見直しが必須です。英国の駐日大使も、見直しの必要性に言及しています。そして、昨年末、与党での議論でほぼ合意になったにも関わらず、公明党から拒否されることになりました。織田氏には、公明党、特に幹部の人に日本の現状について、講義をしてもらいたいものです。こういう人たちは「日本のために戦えない」人たちでしょうから。