明日は、台湾総統選挙と議会議員選挙ですね。誰が当選するかは、台湾の将来に大きな影響を与える可能性があり、当然日本にとっても大きな影響があり、注目すべき選挙です。

 

そんな台湾は、中韓とは違い親日国ですし、能登半島地震でも、真っ先に救助隊を組織して日本の援助を申し入れてくれました。ところが日本は断ったのですが、マンデーバスターというYou Tube 番組で、門田隆将氏が、能登半島地震への『台湾の救助隊は無視されたのか』について、詳細に語っています。

 

1999年9月、李登輝総統の時代に発生した台湾中部地震に対し、地震発生の当日に日本救助隊の第一陣が到着。翌日にも第二陣を送り込んで生き埋めの人の救助に当たりました。その時、不幸にも既に亡くなっている人に対しても礼を持って接する姿に台湾の人が感銘を受けたそうです。この時、李登輝総統は、こんなにありがたいことは無かった。日本で何か起こった時に真っ先に駆け付けるのは台湾だと述べたそうです。

 

ところが、東日本大震災時、台湾は真っ先に日本に救助隊派遣を表明。菅直人政権は直ちに受け入れを表明したにも関わらず、その後2日間待機を要請され、台湾より先に中国や韓国の救助隊を受け入れた後、台湾はやっと受け入れられたということがあったのです。これは明らかに中国に配慮したものであることは明らかです。

 

そして、台湾の国民から224億円の支援金を頂いたにも関わらず、菅直人政権は英、米、中などの主要国には「感謝の広告」を出したのですが、台湾には出さなかったのです。更に、2012年の野田政権下で行われた「東日本大震災1周年追悼式」では、台湾代表を外国政府代表とは見なさず、企業関係者と同じ二階席に座らせ、「指名献花」をさせませんでした。

 

でも、翌年安倍政権下で行われた「2周年追悼式」では、台湾代表を招待したため、中国が反発。大使が式典をボイコットしましたが、台湾代表は「指名献花」を行いました。それくらい中国は台湾を重視しているとも言えます。そして、中国に逆らえない外務省は中国への配慮ということが頭に焼き付いているのだと述べていました。

 

そして、安倍元首相の国葬儀でも、台湾に対する中国への配慮が行われたことが知られていますね。外務省内にも、当時の林外相や外務省幹部の対中国姿勢には怒りもあるようで、そういう人達からの取材を基に外務省の内幕を月間Will に書いています。その内容としては、日本からの台湾への招待で、祭英文総統と、安倍さんが亡くなった時自宅まで駆け付けた頼成徳副総統は来ないように要請したなどが行われたのです。頼成徳副総統は今回の選挙に立候補しいてる人ですよね。

 

そして、今回の能登半島地震での台湾救助隊のお断りについても中国への配慮が優先されたことは間違いなく、地震発生から数時間内に専用機での派遣体制を整えた台湾の申し入れを断ったのです。その後、2日の午前4時に米国、更に遅れて中国、韓国が順次支援表明したのですが、生死の境と言われる72時間以内に現地に到着して救助活動が出来たのは台湾だけでした。

 

仮に台湾の派遣を受け入れていれば、何人の命が救われたのか。外務省にとって、「台湾」はタブーなのです。中国に怒られることを何としても避けたいのです。人の命よりも中国が上なのですと。

 

今回の地震被害への初期活動には遅れが目立つという専門家が多数います。いまだに孤立集落も多く、亡くなった人数すら不明です。能登半島という地理的条件と道路が寸断されていることが大きな原因であることは間違いないと思いますが、海外からの救援隊が台湾以外にも全く見当たりません。十数カ国からの申し入れがあったようですが、なぜ受け入れなかったのか不思議でなりません。