オトコのパリ事情。毎週更新!を目指してます。 -5ページ目

サンジェルマン・デ・プレのギャラリーで。

今週から、パリ6区、サンジェルマン・デ・プレ地区のギャラリー

Galerie Bettina にて、

妻・杉浦今日子の個展 がはじまっています。

 

 

家族びいきをぬきにしても、とても良い展覧会です。

 

 

場所は、メトロ「サンジェルマン・デ・プレ」駅から、

セーヌ川へ向かうボナパルト通り

 

 

ちなみにこの週末のパリは、夏のような陽気。最高気温は土日とも25℃!

 

相変わらず、天気が良いと聞くと、ノルマンディーの牧場の牛や羊のように、

たくさんの人々が外に出てきて、街を歩き回ります。

草を食べるかわりに、アートを眺め、カフェをすすり、ぺちゃくちゃとおしゃべり。

 

 

 

ボナパルト通りは、

数々の有名な芸術家が学んだ パリ国立高等美術学校 のある通り。

 

 

この通りからセーヌ川に抜ける手前に、ギャラリーはあります。

 

 

 

10月10日から11月14日の約1ヶ月間開催される展覧会。

 

フランス・オートクチュールの世界で使われる刺繍技法が、

作品創作における主なテクニック。

ただし、描かれる世界はオートクチュールとはまったく異なるものです。

 

画家が、絵筆や鉛筆を使って描くように、

彼女は、クロッシェと呼ばれる極細のかぎ針を使って、ドローイングを描きます。

 

 

 

1mmにも満たないビーズを中心にした素材を、ひたすら留めつけ、重ね、盛り上げて、

という作業をつづけて、作品が生まれていきます。

 

ファッションショー直前の、スピードとクオリティの両方が要求される

オートクチュールの現場で鍛えられている彼女ですが、

それでもこれだけの素材を糸で留めていくには、途方もない時間がかかります。

 

その集大成が、今回の個展。

 

 

大小34点におよぶ平面作品を集めた展覧会のテーマは、

『Symbiose  - 共生 - 』

 

正面の3連の作品「パラレルワールド」は、

上下に「ほぼ同じだけれど、少し違う景色」が広がる世界。

この作品が象徴するように、

我々はつい自分の価値観で物事を見て、それが真実だと思ってしまうけれど、

ほかの人にとっては、同じ現実も少し違って見えているかもしれない。

そうしたそれぞれの価値観や世界観の集合体の中が、共存しながら、

それでも調和を保って共生していく様子を表現しています。

 

左側にならんでいるのは、さまざまな動物の姿をした「Ange gardien」。

直訳すると「守護天使」ですが、要はこの共生する世界を守る「守衛」たち。

 

 

右側には、その世界を見守る月が、「満月」「三日月」「半月」とならんでいます。

 

21世紀にもなって、いまだに民族間の軋轢や、社会の分断が言われる今。

価値観の違う相手に、自分と同じ価値観を求めるのではなく、

まずはその違いを認め、理解しようとする姿勢が、

この狭い地球に共生する我々には求められているのではないか。

そんなことを伝えようとしているようにも見えます。

 

展覧会はあと1ヶ月。

パリにおいでの方、ぜひ作家の世界観がつまった個展をご覧ください。

 

 

杉浦今日子個展「Symbiose」

10月10日(火)〜11月14日(火) 

Galerie Bettina 

2 rue Bonaparte, 75006 Paris

毎日営業 14:00 - 19:00 (午前中は要予約)

01 46 33 72 98 

www.kyokocreation.com

 

 

本展覧会のメイキングビデオをYoutubeにてアップしましたので、こちらもご覧ください。

制作の様子がわかります。

 

 

 

 

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パリ市、今年も果敢に「マイカーなしデー」。

イダルゴ市長のもと、

環境にやさしい街をめざしているパリ。

 

この春はパリ市中心部、セーヌ川沿いの大通りを遊歩道に変えた

Parc Rive de Seine セーヌ河岸公園プロジェクトが成功。

 

 

そして今日10月1日は、一昨年からはじまった

Journée sans ma voiture 「マイカーなしデー」を敢行。

11時から18時まで、パリ市内全域でマイカー、バイクの運転を禁止、

タクシーやウーバー、バスなどの公共自動車のみ30km/hで運行可能という

またも大胆なイベントに挑みました。

 

 

ふだんも、大気汚染がひどくなると、車両ナンバーの「奇数」「偶数」

どちらかしか運転できないようにして、

メトロやバスなど公共交通機関を無料にするなど、

日本では想像できない、思い切った政策を実行するパリ市。

 

そのためか、市民のあいだに大きな混乱もなく、

パリからはマイカーが消滅。

一応パリ市内にあるわが家のまわりも、とても静かです。

 

残念ながらあいにくの雨模様。

 

そもそもクルマも人も少ない、という感じですが、道路はガラガラ

 

 

 

 

シャンゼリゼ大通りの凱旋門側は、歩行者天国に。

こちらは、毎月日曜日がすでに天国化されているので、

ちょうど今回のイベントに重なりました。

 

 

 

 

「クルマがなくても、どうにかなるもんだ」と気づくことで、

パリの街をいつもと違うスタイルで楽しみ、

少しずつ環境にやさしい暮らし方に変えていきましょうよ、という

行政からのメッセージ。

 

これで「クルマを使うのをやめようか」と思うマイカー利用者は

あまりいないと思いますが、

排気ガスが相当にヘビーな状態の日常から、ちょっと逃れられる日があると

気持ちがいいものです。

 

だいぶ秋が深まってきたパリ。

これから日も短くなって、冬に近づいていきます。

 

 

 

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美術館、年間パスの罠。

 

美術館といえば、芸術作品を鑑賞する場所なわけですが、

フランスでは、それをより多くの人に知ってもらう、啓蒙する、

ということも大切な役割のひとつ。

 

ということもあって、

ルーブル美術館、オルセー美術館などの一般的な入場料は、

日本の大型美術館とそれほど変わりませんが、

若者への割引、年間パスの金額は驚くほどお得。

 

たとえば、オルセー美術館の場合、

一般の入場券は現在12ユーロ。

それがCarte Blanche (カルトブランシュ)

と呼ばれる年間パスは49ユーロ。つまり入場5回目からすでにお得。

 

ルーブル美術館にはLa Société des Amis du Louvre (ルーブル友の会)という

組織があって、そこに入ると年間パスがもらえます。

こちらはちょっとお高くて年間80ユーロ。6回以上で元がとれる計算。

これには「ダブル」の制度があって、家族なら2枚目がプラス40ユーロでつきます。

 

26歳未満ならば、なんと1人15ユーロ。

EU加盟国の若者ならそもそも無料なので関係ありませんが、

それ以外の国籍であれば1回分で1年間入れることに。

 

さすが「若者には経験をさせよ。」のお国柄。

 

 

さて、問題はこのカードを使いこなせるか。ということ。

 

「美術館は年間パスがお得」の口車に乗せられて、

手にしたカードはすでに4枚

 

AMIS DU LOUVRE(ルーブル美術館)、TOKYO PASS (パレ・ド・トーキョー)

LAISSEZ-PASSER (ポンピドゥーセンター)、CARTE BLANCHE(オルセー美術館)

 

 

なにしろこの私、月間15ユーロの激安スポーツクラブでさえ、

年間で180ユーロ自動引き落としされながら9回しか通えず、

1回あたり20ユーロの高額料金(シャワー無し)に変えたオトコ・・・。

 

 

忙しさにかまけず美術館に通う、強い心が求められています。

 

 

 

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ほぼ全員がタトゥー保持者!?バトームーシュで国際タトゥーイベント。

パリのセーヌ観光船として知られる「バトームーシュ」

その本拠地の岸壁におかれた船内で、タトゥーの国際イベントが開催されました。

 

船内からは常に美しいエッフェル塔

 

 

東京時代からの仕事仲間で

日本の刺青の写真では世界に知られる

写真家・須藤昌人さんがイベント招聘されたつながりから、

コーディネーター&通訳としてお仕事。

 

 

日本で刺青といえば、裏の社会のイメージがつきまとい、

隠された世界、そして刺青をする本人も隠れた美学を誇る雰囲気がありますが、

世界ではむしろ逆。

ピアスや化粧、衣装と同じように、自分のスタイルを見せるひとつの手段、

ボディアートとしてタトゥーがあります。

 

 

今回のイベントでは、世界中からタトゥーアーティストが集まり、その腕前を披露。

 

須藤氏は、今から40年近く前に彫師・彫甚(ほりじん)氏の刺青の美しさに出会い、

写真を撮り始めます。

精緻を極めた刺青そのものの美しさと、

それが肉体美と重なりあったときの凄みを鮮やかなイメージで再現。

 

刺青、タトゥーファンはもちろん、研究者などにも注目され、

2015年にパリのケ・ブランリー美術館で開催された「Tateurs, Tatoués」展

カタログにも掲載されました。

 

今回は、船内でその写真の展示と写真集の紹介。

 

ケ・ブランリー美術館のカタログにも掲載された作品。やはり一番人気です。

 

 

刺青はもちろん、写真の肉薄ぶりと演出が凄みを増します。

 

 

日本から彫師の彫のり氏なども招待されて、日本の和彫りを披露します。

 

ふだんは新宿二丁目で工房をひらく彫のりさん。

明るい船内での和彫りは、どこか不思議な光景。

 

 

 

世界のタトゥーコミュニティは、かなりオープンです。

 

ここに訪れる人のおよそ9割はすでにタトゥー持ち。

互いの彫りを披露しあい、

アーティストの腕前やその経験談で盛り上がる・・・。

 

タトゥーという境界をのりこえた間柄ゆえか、

どこか親密で温かな空気が流れています。

 

参加者にカメラを向ける須藤氏

 

 

パトロール中の水上警察も視察に。

 

フランスでもますます広がりを見せるタトゥー。

縁がないと思っていた世界が

少し自分に近づきました。

 

 

 

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オヤジギャガーの豊かな生息地、フランス。

9月4日。いよいよパリは、今日から本格始動!(遅っ)

 

職場や学校では、夏のあいだの思い出話と面白話を

冗談まじりに披露しあうことから

新学年が再開します。

 

 

フランス人も冗談は大好き。

 

しかも総じて笑いのハードルが低く、笑いのツボが広い 感じがします。

日本ではシラけるような「ダジャレ」が、

フランス女子には意外とウケたり。

 

モン・サン=ミッシェル ここの参道の店々は、変な日本語と「オヤジギャガー」の宝庫。

 

 

古今東西、異性を笑わせようと努力するのは「オトコ」

相場が決まっていて、フランスでもこれは同じ。

その理由はそもそも(私が「モテ男」でないから思うのかもしれませんが)、

 

女性がオトコに魅力を感じさせるより、

オトコが女性に魅力を感じさせるほうが難しい

 

ことが原因ではないでしょうか。

 

あるいは、女性がオトコに魅力を感じるのは、

容姿以外のキャラクターによるところが大きい。からかもしれません。

 

女性が「ギャグ」そのものでオトコに魅力を感じる訳ではないでしょうが、

オトコは、とりわけ容姿で目立った魅力がないオトコは、

「優しくする」「笑わせる」ことを通じて

本能的に自分から女性に媚びを売ります。

 

「優しさ」は、ある意味誰にでもできるから、でしょうか。

それだけでは物足りない女性たちのあいだで、

最近は以前に比べて「笑い」のセンスが重要視されている気がします。

 

 

というわけで、オトコたちは冗談を交わしあって研鑽し、

女性たちを笑わせようとせっせと努力。

やがて月日が経ち、それが常態化して立派な「オヤジギャガー」になります。

 

 

ダジャレ系、ノリツッコミ系、ナンセンス系・・・

笑いにも日本と変わらない、さまざまなパターンがありますが、

先日は ナンセンス系の究極 を見ました。

 

 

一緒に仕事していたおじさんとランチで

鶏肉の煮込みを食したあと。

皿を下げようとするウェイトレスに彼が、

 

「ねぇ、さっきの鳥、生きてたけど、それって普通なの? 」

 

これはさすがにレベルが高すぎたのか、唐突すぎたのか、

「Quoi ?(はぁ?)」と

ウェイトレスも一瞬たじろぎましたが、ひるまず

「そうよ、新鮮だったでしょ」

と返答。さすがです。

 

 

 

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