ロンドンのプライマークにパンツを買いに行った。

 

プライマークは日本で言えば「しまむら」みたいな人気の激安洋品店で、レジはいつも長蛇の列。

 

列を見るだけで、「今日はやめとこう」と思うことがしょっちゅうある。

 

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私はこの店で、3ヶ月前から探し物をしている。

 

それは3枚で£3(400円程度)の激安パンツなんですが、これが大変人気のパンツでして、何十種類もある中で、この形で、この柄の組み合わせで、私のおしりに合うサイズっていうのが、いつもピンポイントで売り切れている。

 

数百種類はあるのではないかというプライマークのパンツの山の中から、私はこのパンツセットを「特別なお気に入り」として気に留めており、各店舗の近くを通れば、とりあえず立ち寄ってパンツ売り場に向かい、探してみる。

 

でも、他の柄とか、私が探しているその柄の他のサイズはあっても「この柄でこのサイズ」っていうのがなくて、一度も買えたことがない。

 

そして本日、ボンドストリート駅前のユニクロに行った帰りに、(そうだ、あのパンツ、今日はあるかなあ・・・?)と、隣の駅のマーブルアーチ前にあるプライマークに立ち寄った。

 

セールで人がごった返すパンツ売り場は、いつもにも増して見渡す限りのカオス。パンツの棚のはずなのにブラだの誰かが選んだキャミソールのセレクションだの、全然関係ないものまで山積みになって、ごっちゃごちゃ。

 

まあ、こりゃあ、あったとしても絶対見つからないよね、と、ダメもとで5分ぐらいあさっていたら、なんと本日、3ヶ月のあいだ探し続けたそのパンツが、ごちゃごちゃのパンツのお山の一番下の方から、1セットだけ出てきた。

 

ぎゃあ! あった! 超ラッキー!!!!

 

こんなところに隠れちゃって!

 

私のために残っててくれたんだ!!

 

私はみつけたパンツを大喜びで握り締め、嬉しさのあまり約5分間、パンツ売り場の整理整頓をし、そのパンツセットを持って長蛇の列の最後尾に並んだ。

 

私の前には、黒のダウンジャケットを来た、20歳ぐらいの小柄なインド人の美人さん。列は少しずつ、少しずつ前に進む。

 

と、ここで、ちょっとイヤな予感。

 

私の隣に、黒いセーターを着た西洋人のおばちゃんが来て、列に並んでいる私の隣をぴったりとマークし、横入りを試みている・・・気がする。

 

彼女は私の後ろにいる、黄色いセーターを来た仲間のおばちゃんと、ルーマニア語かロシア語か、全然わからない言葉を大声で話していた。

 

その2に続く