信号待ち | 76歳からの挑戦

76歳からの挑戦

★入院生活から一変したわたしの生活記録★

 夕食の買い物をするついでに 銀行に行った

 

 わたしは用を済ませ 帰るべく信号待ちをしていた

 

 ぼうっと立っていて 何気なく向かいを見ていたら

 

 かなりなお歳のおじいさんも 信号待ちをしているふうである

 

 

 

 青になった

 

 わたしは渡り切った

 

 おじいさんは まだ渡っていない

 

 見ると 片足をあげて一歩を踏み出そうとしているけれども

 

 足が地面につかないようである

 

 スーパーで買い物をしたらしく 袋を下げてはった

 

 

 

 わたしは 一瞬どうしたものか 躊躇していた

 

 

 と。。。

 

 

 おじいさんと同じくらいお歳のおばあさんが

 

 ( ごめんなさい わたしも婆やのに )

 

 

 歩行器用の 小さい乳母車を押してはった

 

 

 

 おじいさんの前にきて

 

 

 「 この信号渡らはんの? 」

 

 頷くおじいさん

 

 「 荷物持ってあげるさかい 一緒に渡りまひょか 」

 

 

 

 

 一所懸命 足を下ろし

 

 おばあさんに手をひかれて よたよた歩くふたり

 

 ( ごめんなさい ほんとによたよたやったの )

 

 

 

 もう信号は点滅していた

 

 

 

 

 赤になったけれど まだ渡れていない

 

 

 

 

 渡り切るのを見届けながら

 

 

 

 わたしは 自分のふがいなさを恥じた

 

 

 躊躇など なぜしたのか

 

 

 

 人助けするのに なにを迷うことがあるか

 

 

 

 ごめんなさい

 

 

 

 

 

 そして おばあさん

 

 ありがとう♡

 

 

 

 

 

すぅ

ありがとう♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハート