私は三姉妹の末っ子です。
末っ子だから、たくさん可愛がられたでしょう?といろんな人に言われてきましたが、そんな風に感じたことはありませんでした。
私の両親は2人で自営業を営んでおり、常にお金のために、脇目も振らず必死で働いていました。
父は継ぎたくもない仕事を祖父から継いだと長い間嘆きながら怒りながら働き、母はそんな父や祖父母、父の兄弟、近所の人にいつもぺこぺこしながら仕事と家事をしていました。
いつも余裕がなく、親としての自覚もない両親は、私たちに全く気をかけることもなく、逆に普段のストレスを私たちにぶつけていました。理由もなく怒られたり叩かれたり、家を出されたり。
二番目の姉と父が叩き合いや一升瓶を投げるなどの激しい喧嘩をするのは日常で、私はいつも怖くて怖くてカーテンの中で、喧嘩が収まるのを待っていました。
そんな姉に隠れていじめを受け、それを助けてくれるという信頼のない両親に言えることもなく、学校から帰っても友達の家に入り浸ったり、学校に遅くまでいたりして、なるべく自宅にいないようにしていました。
小学生の時、家庭の事情で転校することになり、それがきっかけで同級生からいじめを受け始めました。
中学生になると姉2人は実家を離れ、自宅は誰もいない。家の鍵も与えてくれず、学校から帰ってきても、暑い日も寒い日もいつも外で両親が帰ってくるのを待っていました。
いじめも受けていたし、一人ぼっちの自分が悲しくて、辛くて、何のために生きているのかと思っていましたが、その時飼っていた犬がいつもそばに寄り添って一緒に待ってくれたから、その時死なずにいられたと思います。
大人になって、働くうちに色々あってうつになり、親への恨みや憎しみが初めて噴き出しました。
でも思いやりや理解力のない両親は、何を伝えても分からず逃げ惑うばかり、それがまた悔しさや怒りとなり、耐えられずに、死にたい気持ちがどんどん増していきました。
なんとか時間をかけ、自分に折り合いをつけ、諦めることでその時は前に進むことができました。
しかし去年の夏に、ある出来事がきっかけで再びうつになりました。
両親への想いは諦めていましたが、諦めたことでその間苦しみや葛藤もあったので、今度こそ、きちんと自分と向き合い、今までの自分を変えたいと奮起し、カウンセリングを受け始めました。
カウンセリングを受けても理解できていない、と思い悩む毎日でしたが、1年過ぎた頃から少しずつ腑に落ちてきました。
ちょうどその頃、8月から認知行動療法を受け始めたこともあって、よりカウンセリングで学んだことが理解できてきたように感じます。
最近、家庭の問題で両親の代わりに弁護士さんや関係者の方に相談するなど、忙しくしていたのですが、その中で過去の場面を思い出すことが増えてきたんです。
自分の中では、ある程度気持ちを整理できていましたし、親に感謝できるようになっていたのですが、両親とのやり取りの中で、子供時代の気持ちに大きく触れた時、寂しかったこと、悲しかったこと、辛かったことが思い出され、それが噴き出し、泣きながら怒りながら気持ちを伝えました。
そんなつもりもなく、突然のことだったので私は疲れ果て、その後話す元気もなくしていました。
どんなに伝えても、きっと分かってはくれないだろう、でもそれでいい。伝えられたことがOK、もう終わり、と思っていました。
でも、その後の母の行動、言動が今までと違いました。
私たち娘の気持ちを知り、理解し、悔いて、これからどうしたいかを真剣に考えて話してくれました。
その時やっと「私たちのお母さん」になってくれた、と強く感じたのです。
何が言いたいのか。
子供の時からお母さんは私たちを見てくれていない、いつも外ばかり見て、人に気を遣い、人を大切にしていた。
他人だけでなく、母自身の親と娘、弟と娘、どちらを優先するかというと親、弟をとるのです。
悔しくて悲しくて、それならどうして私を産んだの?と思ってきたけど、やっと母が子供たちに甘えてきたことに気付いてくれました。
昨夜は、普通の何気ない会話をしていたのですが、何かの拍子に、「私たちのお母さんだもんね。私たちだけのお母さんでいてね。私たちだけを見ててね」と、冗談交じりに言ってしまいました。
母は「子供みたいなことを言って」と笑いました。
私は「本当だよ。今やっと子供の時の気持ちが言えたの!」
2人で笑いました。
本当に私たちだけを見て、とは思っていません。
実際、母に助けてほしい親戚などはたくさんいるのです。
母が私たちの気持ちを理解してくれたこと、自分で素直に言葉で伝えられたこと、がとても嬉しかったです。
もっと早くに言えていたら、、でも無理ですねきっと。今の私と今の母だったから、笑って素直に話して、分かり合えた。
諦めなくて良かったです。
お母さん、
私たちは、私たちのお母さんになってくれることをずっと待っていたよ。
ありがとう。