評価/★★★
監督/モーガン・スパーロック
出演/スティーヴン・D・レヴィット
おはようございます、小夜子です。
昨日に引き続き『ヤバい経済学』の”4つのテーマ”について小夜子なりの考察をお伝えしようと思います。
テーマ③『欧米の犯罪率低下の要因とは』
犯罪率は増加し、治安は悪化する一方だろう…という専門家の予想に反して、犯罪率が著しく減少した要因を探る回です。ここで登場するのが、かつてのルーマニア独裁政権の一つである”中絶禁止令”です。命の尊厳を守る倫理観ではなく、将来の労働者を増やすためという身勝手な理由がとても悲しかったです。まさに日本でも問題になった「女性は子供を産むための機械」に等しい考えです。その後、欧米では中絶は違法ではなくなり、望まない(※その考え方もどうかと思いますが)子供を堕胎することにより、非行に走る子供たちの絶対数が減り、犯罪率が低下していったとのことでした。しかし人は、なんて短絡的な選択をするのでしょう。おそらく中絶手術が気軽に出来るという認識と、中絶によって引き起こす後遺症の可能性に対する認識は、特に若年層に大きなギャップがあるのではないでしょうか。安易な判断によって、子供を望んでも産めない身体になりかねません。子宮への合併症はそれほどデリケートなものです。もちろんやむを得ない事情(先天的な障害が見つかったり、母親の身体に異常事態が発生するなど)で手術を受ける人もいると思いますが、それも踏まえて小夜子は全面的に堕胎は反対です。ただそれは自分に限りであって、友人が堕胎を決めてもきっと止めることさえできないと思います。
そういえば小夜子の知人で、高校3年間の間に同じ人の子供を2回身籠り、2回とも堕胎した人がいましたが、その話を聞かされたときには、ひどく鬱屈した気持ちになりました。何度も堕胎を繰り返していると、その後遺症で子供を産めない身体になってしまいかねません。まして未成年の身体ですから影響も大きいと思います。いざ愛する人と出会って、結婚して、子供を作ろうと思った時に後遺症が発覚したのでは手遅れです。語弊がある言い方ですが、特に女の人には自分の身体を大事にして欲しいと願っています。
テーマ④『学生における報酬と成績の因果関係とは』
学校の全面協力があって実現したこの企画。高校1年生を買収して、基準以上の成績を獲得した生徒には報酬として5万ドルを支払うというもの。学生の反応は往々にして様々でした。なんとかお小遣いを手に入れようと躍起になるもの、そうまでして自分の生活を変化させたくないとモチベーションを下げるもの。予想と反して成績が伸び悩んだことへ首を傾げる企画者たちは、小夜子からするとなんとも滑稽な姿でした。そもそも扶養されている身分である子供たちと、子供を扶養しなければいけない大人たちとでは、貨幣の価値がまるで違います。自分の収入が著しく低下すれば、食べるものにも困り、果ては家族が路頭に迷ってしまうという責任感や重圧とは無縁の生活です。大人にとって価値のあるもの(リムジン、高級者、ステイタスetc)が、子供にとっても同等とは限りません。
”価値あるもの”には個人差があります。今回の実験の場合にはその報酬が失敗の原因だったのではないかと感じます。例えば成績に応じて「好きなスポーツ選手の試合チケットを入手できる」「1週間の特別休暇を与える」「次の修学旅行先を決定できる」「学校の視聴覚室の大スクリーンを使ってマリオカートができる」など、学生の目線に合わせた報酬を用意するべきだったでしょう。5万ドルくらいだったらお小遣いの範囲内だと思っている子もいるかもしれません。すでに手に入れているものに対して、果たしてそれを”報酬”と呼べるのでしょうか。ここに研究者の想像力の欠如を感じてしまい、少々呆れてしまいました。
この映画を観て、書籍版にも興味が沸きました!近々、近所の本屋さんで探してみようと思います

http://www.yaba-kei.jp/

明日は『ヤバい経済学』の惜しい箇所についてです。
宜しくお願いします(^O^)/
小夜子より
