三段論法ってマジックワードのように良く使われる単語だが、使い方って案外ハッキリしない。
準備してない予備校講師なんかだと、とりあえずすぐに三段論法って言ったりする。

法律は条文の解釈学だから、条文と認定事実とに距離があるとき、その距離をうめるために解釈としての規範をたてる。
だから例えば「人」みたいに明確な条文なら三段論法なんてやらずに、Aは「人」であるから〜と認定して終わりである。

でも、条文は抽象的な文言が多いからそのまま事実にあたらないことが多いから解釈をいれる。
抽象的なのは仕方なくて、条文(それ以外でも)を具体化しすぎると、ハッキリするかわりに世の中の事象を網羅することができなくなる。

そんな事から解釈としての規範が生まれてきてるわけだが、問題文に認定された事実が書いてあるんだから、規範ある条文でも、問題文からどう見ても明らかに認定できるなら、軽く認定すればよいとなる。

問題文に脇見運転とハッキリ書いてあれば(実務はその認定が苦労するのだが)
・脇見運転という「過失」に「よって」Bをはねた。
みたいに書いて、わざわざ過失とはなんぞやとはグダグダ規範をたてない(ただ問題文から、ほかに使ってほしそうな事実がいっぱいあれば、当然具体的に規範たてて、あてはめる必要があるだろう)

答案を添削しても、規範を無視した当てはめをしたり、規範を無視した結論が結構ある。
問題提起…本件はXといえるか
規範…Xとは○○なことをいう。
当てはめ…△と×について自分の書きたいことを書く
結論…本件はYである。

結論はXであるかないのかを書くところである。


最近、法律ネタが多いから、今度は会計士ネタを書こかな〜