昭和59年14刷、中公文庫版日本の歴史④です。2000年代に復刊されましたが新版は表紙の写真が半分のサイズになり、背のRCマークもないので敢えて旧版を買いました。
著者は北山茂夫先生、手にとって初めて気が付きましたが「藤原道長」(岩波新書)を書かれた方でした。訥々と噛んで含めるような文体は極めて読みやすく信頼できるものです。時に鋭く中央・地方を問わない腐敗ぶりを突く視線にハッとさせられますが透徹した史観があってのことと思われます。
それにしても平安前期は凄いです。皇太子が政争に敗れて廃され1人は絶食死もう1人は服毒死と藤原道長の時代の政争がお行儀良く見える程のハードボイルドです。地方は地方で武士のおこりが闘争を繰り返し花の都でも群盗放火は日常茶飯事と来ました。醍醐・村上両帝の時代(後に延喜天暦の治として追慕されます)でもこうなのですから平安朝に対する先入観を一度大掃除したがいいのかもしれません。
長文失礼致しました。
