アルファインで4回目のプレイをしたころ、主様はSMクラブの仕事を辞めておられました。
なんでも、社長と喧嘩して辞めてしまったとのことです。
短気な主様のキレようが想像できて、へんに納得してしまいました。
SMクラブへお勤めと言われても、自らプレイをすることは少なく受付を中心にされ、
ハードを希望するお客様への対応を専門にされていたとのことです。
「最近のお店はヘルスと勘違いしている人が多くなっているよ」とは、
主様がよくおっしゃられていた言葉でした。
「それで、なにしてくれるの?」「あれ?お姐さんは脱がないの?」と言う言葉を
口にするお客も珍しくないと嘆いておりました。
実は、この頃には主様は同居していた男性を追い出し、一人暮らしをされていました。
その結果、私も週に何度かお伺いして家事を担うようになっていました。
ある時など、私が伺うと部屋は真っ暗でベットに主様が寝ていられました。
起こさないようにベットの傍らに座ってお起きになるのをじっと待つというこもありました。
ふと、目を覚まされたのか、私に手招きして「ねぇ、○○を買ってきて」と命じられます。
併せて買い物があればと伺い、近くのスーパーや商店で買い物をしてきます。
買い物から戻るとパジャマ姿でタバコを吸われている主様に買ってきた品をお渡しし、
私は洗濯を始めます。もちろん、下着類も私が洗います。
洗濯機を回している間に汚れた食器を洗い、そのあとに部屋の掃除をいたします。
そうこうしているうちに洗濯も終わりますので、洗濯物を干して仕事は終わります。
主様との歓談は、そこから始まります。
もっぱら私は聞き役ですので、上に書いたような話もこのときに伺いました。
たまには主様の女友達もおいでになっていることがあり、
そのときは私は主様以外にそのお友達のご用も伺うことになります。
主様のお考えを知る上で、この懇談の時間は貴重でした。
「聖水プレイなんていやだよ、だって『あ~、あいつおしっこしてる』って言われちゃうよ」
「聖水プレイは、どっちがSで、どっちがMだか判んないよ」
よくプレイの最中にペットボトルの水を吹きかけられますが、これについては
「ペットボトルの水を吹き付けるのは、蝋燭を垂らしても熱さが和らぐから、
それに剥がしやすくなるしね・・・」と、おっしゃいていました。
主様とは女王様バンクを介して知り合ったとは以前に書きました。
そこのシステムは男女の会員同士の相対交渉としながらも
多くは調教料として2万円位のお金を男性が支払っているようです。
私たちも関係もそうでしたが、2回目のプレイ(複数プレイ)を終わってから
しばらくして主様から電話が入り、「家賃が足りなくなったのでお金を貸してほしい」と言われました。
金額は5万円でした。
今にして思えば、この頃に同居人を追い出したのでしょう。それで家賃が足りなくなったのです。
私は、そのくらいならとお会いして風とに入れた5万円をお渡ししました。
返済については調教料の前払いとでも思ってくださいとしておきました。
これ以降、つまり3回目のプレイ以降はプレイに対するお金にやり取りはなくなりました。
ただし、主様が私からお金を借りる回数も増えてはいきました。
たまに返済をしてもらいますが、収支をいえば出金額を多いのは言うまでもありません。
このような日々が1年ほど続きましたが、家賃の未払いトラブルで
主様と大家さんが揉めはじめていました。
ときとして数日間、支払いが遅れることが何ヶ月か続いたことで
険悪になっていたのです。
遅れたときなど、私にお金を渡され「払ってきて」と命じられます。
顔を合わせるのがいやなのだそうです。
女性の大家は、私を見ては、主様との関係を度々質問してきます。
変に思われているのでしょうけど、私は彼女の親戚と言うことで押し通しました。
まあ、こんな状態で、主様も引越しをお考えになっていらっしゃいました。