なまむじ なまぐみ なまたまぐ | ぶっ飛び沖縄‼︎

ぶっ飛び沖縄‼︎

突然沖縄に引っ越してきました。
楽しいこと、不思議なこと大好きです。


なんんじゃそりゃゃ〜!
と思うよねぇ。
松田優作風に言ってね。

生米、生麦、生卵なんだけど
ナイチャーからすれば
ワザと難しく発音したように聞こえる
沖縄の島言葉は難解ホークスだ。
そうそう。

私がやると
なまむじ、生ゴミ、なまたまぐ
になってしまう💧

沖縄の人と
奄美大島の人が会話すると
ナイチャーの私にとっては
すでに外国人の気分になる。
そこに、宮古島の人が乱入すると
もう異世界に漂う隕石みたいな感じ。

宇宙空間を漂う
私はイトカワ。

イントネーション違うから
すぐナイチャーと分かってしまうらしく
着てる服や靴からバッグからして
まったく沖縄に染まっていない
と、姉さんたちから言われる。

染まっているのは
足元の島ぞうりかなぁ。

静留はシャネルに島ぞうり
ソフィーはエルメスに島ぞうり
最近の私は、スウェーデンMOZの
スポーツスニーカーにハマっている。
ステキチよぅ〜✨
なんせ甲高幅広のワタクシの足に
見事にフィット✨

で、なぜか
由美子姉さんの
怪談話を聞いた。

ちなみに、誤解の無いように言うと
由美子姉さん本人が、動く怪談だから。
山盛りご飯食べる怪談だし
軽自動車で暴走する怪談だから。
しかも、ちょっと凶暴につき。

なんせ。
孫の持っているAlexaに向かって
この、クソポンコツめ!と
ブチ切れて怒鳴ったら
私は最新型です。
あなたほどヴィンテージでは
ありません、と言われたって。

AI ってすごいね。
リスペクトしてるというか
モノはいいよう、と言うか。
頭いいわぁ。
あの怪談をチンボツさせるなんて。
出来の良い嫁さんみたい。


しまくとぅば
という、
島言葉を競う大会
みたいなのがあるのね。

沖縄は
離島がたくさんあるけれど
島には島なりの言葉があるから
一概に、コレはコレ
とは言えない側面もある。

那覇市だって
首里言葉という
士族だけが使った言葉があるから
やっぱり、島言葉とはいえ
ビミョーな違いがある。

その大会に出場するために
由美子姉さんは
練習の日々を送っていた
ある日のこと。

突然、声が出なくなった。
焦りまくって発声しようとしたら
なんで?と声が出た。

しまくとぅば
つまり、方言を喋ろうとすると
声が出ないことに気がついた。

意味が分からないまま
一カ月くらい過ぎた頃に
ユタのおばあちゃんから言われる。

ブティックに勤めていたから
通路に立つ老婆の姿は
商品ラックにかかる服に隠れて
こちらを見る顔だけが見えた。

声のする方に振り返ってみると
白いハチマキみたいなのを
額に締めた老婆は
さけぬまーが、こう言っていると
ハッキリ言った。

また まじゅんぬまや〜

分からなかった。
阿嘉島出身の由美子姉さんは
その頃は、本島の言葉に
さほど馴染みが無かったから。


ただ
島言葉だけは耳に残っていて
目を閉じて、しっかりと心に留めてから
ふたたび通路に目を向けると
老婆はいなかった。

で、なんとなく気になって
ついつい普段から仲の良くない
同僚に聞いてみた。

すると
さけぬまー、は酒飲み
また まじゅんぬまや〜とは
また酒を飲もう、という意味だと
即答してくれた。

由美子姉さんには
心当たりがあった。

20代の頃に
一緒に酒を飲んでいた友だちのことを。
お互いが17歳で子どもを産み
島を抜け出して、シングルマザー同士
水商売をしながら助け合っていた。

子どもが
ある程度大きくなって
たまに酒を飲むようになる。

ある日、遊んでいて
高い木から落ちた友だちの子どもは
後頭部を強く打ったことで
意識が戻らないまま
その夜に亡くなった。

それから
友だちの生活は荒れに荒れて
急性アルコール中毒による心臓発作により
子どもの後を追うように
亡くなった。

ずっと
あなたのそばにいて
見守っていたんだよ。
きっと思い出して欲しかったんだよ
と、見える同僚は言った。

で、そのことがキッカケで
仲の良くなかった同僚とは
すっかり打ち解け合うようになり
島言葉で話しながら
酒を飲む親友になったんだと。

さらに。
由美子姉さんに話しかけた
ユタの老婆は
ブティックの入っているビルに
姿を現すらしい。

そのビルの土地は
もともと御嶽のあった場所で
世話好きのユタのオバアが
毎日毎日祈りを捧げていた。
で、そのオバアが亡くなった後に
整地されたんだと。

でね。
由美子姉さんは
ブティックのレジ横に
水を置くようになった。
たまに、オヤツを供えて
祈っていたんだって言うのよ。

で、なぜか
万引きが無くなり納期遅れが無くなり
無意味な残業が無くなった。
さほど売り上げが変わらないのに
ボーナスの額が上がっていた。

で、ケチな由美子姉さんは
供えたオヤツを
もったいないからと食べてみたら
スッカスカで固く乾燥し
味の抜けたモノになっていたってさ。
しっかりラップをかけて
半日も経っていないのに。


言葉は

時代によって

どんどん変わっていく。


古語、死語、造語など

私たちによって

消えたり生まれたり。


退化とも進化とも

どちらとも取れる変化は

本来の持つ意味すら変わる。


沖縄言葉が

道路工事の看板に

よく書かれることがあるんだけどね。

よんな〜よんな〜とあるから

左側に寄って停止した。

でも、赤い棒を振る警備員の人は

必死な感じに見えた。


なんだろう?

と、思っていたら

工事現場のオジイが

行っていいんだよ、と言う。


後で聞いたら

ゆっくり、ゆっくり

なんだってさ。


きちんと分別‼️

紙ゴミ、生ゴミ、ビニールゴミ!

島言葉は言えない代わりに

標語を作ってみた。



人に踏まれて

押し花のようになった

ハイビスカス🌺

砂浜のスタンプだね。