また、この場所へ。

 
明日の20日日曜迄の『ルドン展』、会期最終週平日は21時迄開館との事で先日仕事帰りに行って来ました。
 
そして以前から気になっていたこちら。。。
 
 
三菱一号館美術館のサポーター、『MSS-mini』に入会。
一年間、何度でも入館可能というとても嬉しい制度です☆
 
美術鑑賞もこの場所も大好きなので何度でも気軽に訪れる事が可能になり、テンション上がりました。
 
こちらは夕暮れの外観です。ホグワーツみたいですよね。笑
後方に高層ビルというところもなかなか素敵です☆
 
前回全作品をじっくり観たので、今回は一通り見つつ、好きだったり気になっている作品としっかり再会して来ました。
 
『ルドンー秘密の花園』展
2018.2/8~5/20
 
HPから引用させて頂きます。
 
『オディロン・ルドン(1840ー1916)
印象派の画家たちと同時代でありながら、幻想的な内面世界に目を向け、その特異な画業は、今も世界中の人の心を魅了して止みません。なかでも本展は植物に焦点をあてた、前例のない展覧会となります。』
 
一つ前のブログにも書きましたが、ルドンの作品にとても文学的な印象を受けています。
それは特に不思議な印象を受ける版画作品に感じています。
 
その、ルドンの「黒」と呼ばれている作品たちを前にすると不思議な面白さや不安や痛みなど、
様々な感情が湧いて来ます。
 
会場に掲げられている説明文にとても興味深いものがありました。
 
藤原貞朗氏の訳によるルドンの言葉を書き写させて頂きます。
 
『作品から生れた運動は、観る者を虚構へと駆り立ててゆく。虚構がもたらす意味作用は、
観る者の感性や想像する力に応じて、大なり小なり異なることだろう。』
 
『私のデッサンは、息吹によって動機を与えるだけであり、何かを定義付けるものではない。
何も決定しないのだ。音楽のように、不確定的なものの住む曖昧な世界のなかへと、我々を連れてゆくのである。』
 
鑑賞者によって異なる解釈さえも許容していたと思われるとありました。
 
だからなのか、作品を見ていくととても自由な精神を感じるのです。
 
そして、今回の展示会の特色でもある植物の作品達。
チラシにもなっている、『グラン・ブーケ』。(チラシはその一部)
 
人と花の絵、花瓶と花、室内装飾。。。
「黒」の時代以降のパステルや油絵などで描かれた色彩豊かな沢山の花たち。
 
とても不思議な版画たちも魅力的ですが、今回の展示会で私は花の絵に凄く惹かれました。
細密に描写された花からも、曖昧なフォルムの花からも、それらが混ざり合った作品からも、
私は深い愛を感じていました。
花々からも、花瓶からも、様々な色合いの背景からも、明るい肯定的な力と、
何だろう、何に対してだろう、作者の深い愛を感じるのです。
ひなげしの細い一本の茎にもそれはある。
マーガレットの一枚一枚の花びらにも、野の花の控えめな輝きにも、
大きく華やかに描かれた沢山の花々が人生の賛歌として迫ってくる「グラン・ブーケ」にも。
 
ほとんど壁一面の「グラン・ブーケ」は素晴らしかった!!
その絵の前にいる時間、その絵を感じている時間が幸せでした☆
 
立ち去りがたく、そして帰宅してからもまた会いに行きたくなり、
実はその翌日も訪れました。三度のルドン。
 
長くなりましたので、三度目はまた次回に。。。