にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。




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「飲んでみますか?アンダルシア」






「あるか?ここに」






ふたりでメニューを覗き込む。庶民的なチェーン店だ。予想通り、なかった。






「んじゃ、店変えよ」






スマホで適当に検索して、そこから近い落ち着いたバーを探し出す。






カウンターに並んで座り、二人ともアンダルシアを頼んだ。






ふたつ並んだ深い琥珀色のカクテルグラス。





口に含む。ゆっくりと飲み込む。






コクがある。なのに、キレもある。辛口だ。だけど、飲み込んだ後にほのかに甘みが香る。






「二宮さんっぽいな、って…思いませんか?」





「わかんね」





直生はぷうっと膨れた。その仕草に思わず笑みがこぼれる。






よしよし、と頭を撫でて。






「だってわかんねーよ。自分のことなんて」





「最初は辛くて。あっ、辛いって思って飲み込むと、ちょっとだけ甘くて。そういうことです」





「だーからわっかんねえって」






「いいんですっ!わかんなくても!」





直生は膨れたままでぷいっとそっぽを向いた。






「アンダルシアのカクテル言葉をご存知ですか?」





突然バーテンダーに話しかけられた。





「おふたり揃ってのご注文でしたので。お気に入りのカクテルなのかと」





「あ、お気に入りって言うか、こいつがアンダルシアが俺みたいだって言うからどんな味なのかってちょっと気になって」





バーテンダーは黙ったまま視線を直生に移し、そして柔らかく微笑んだ。





「辛くてほんのり甘い、といったところですか?」