にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。



※暴力表現があります。ご注意ください※


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ふわりと肩に何か掛けられた。そして、目の前が暗くなる。





温かい手にほっとしかけた。けれど、鈍い音と、倉庫の床を何かが擦る音が断続的に聞こえて私の身体をこわばらせる。






「カズ。そろそろ辞めな」






櫻井さんの静かな声が聞こえた。






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その光景が目に飛び込んできて、何故か俺の頭の中はすうっと冷えた。





奴の襟首を引っ掴んで直生から引き離した時に目に入ったのは、ぼろぼろになった直生の姿……。





切れて流血し腫れ上がった唇。鼻血まみれの頰と顎、それに染まったブラウスはボタンが飛んで糸がたらりと垂れ。





乱れた髪と、恐怖に怯えきった瞳。捲り上げられたスカート、破れたストッキング。






……どうして直生がこんな目に遭わなけりゃいけない?直生が何をしたと?






考える間もなく身体が動いた。気が付けば石川が床に這いつくばっている。






頭の中が冷たい。握りしめた拳は凍えるようだ。それが強い、いまだかつて感じたことのないほどの怒りのせいだと気付いたのは、翔ちゃんの声で我にかえってからだった。





「カズ。そろそろ辞めな」





ゆっくりと振り返る。翔ちゃんが、ジャケットで直生をくるみ、その手のひらで直生の目を塞いでいた。





「翔ちゃん。水野呼んで」





そう告げると、翔ちゃんは直生から離れ立ち上がった。






直生の目がぼんやりと俺をとらえる。






「直生……」






焦点の合わない、白く濁った瞳。どうして。どうして直生がこんなことに。






「直生……!」






抱きしめようと跪き手を伸ばすと、直生は大きく身体を震わせて、自分で自分を抱きしめるように両腕を強く組んで俺の手から身を引いた。その視線は俺の手に釘付けになっている。





「大丈夫だよ、直生。俺だ」






その言葉に、直生の瞳の焦点が徐々に戻ってきた。






「直生」






「……に…のみ……やさ……」






小さな、震える声。逸る気持ちを抑え、そっと直生の腕にふれた。






「………っ…」






電流が走ったようにびくんと震える腕に、そのまま手を当て続ける。直生の腕は氷のように冷たい。






「もう……大丈夫だから……」






いろんな気持ちが胸の中でぐちゃぐちゃに混ざって、絞り出した声は掠れた。






そっと直生を胸の中におさめて。背中をそっとさする。






「悪かった……直生…こんな目にあわせて……」






その時、直生の背中が急に盛り上がり。







わあああああ!!







慟哭が倉庫内を満たした。