にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。
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とりいそぎガイドラインを借りの形でも作り上げなければならなかった。
とはいえ従来の仕事を放っておいていいわけではない。
従来の仕事の合間を縫ってふたりで話し合って骨子を決める。迷いが出ると直生の提案でヒアリングした時に興味を持ってくれた社員に電話をかけて意見を聞いた。
直生の体調も気になったけど、当の本人がやる気になってしまったから仕方がない。
夕方に売店でパンやおにぎりを買い食べながらデスクに向かい、深夜時間帯となる22時を回ってからようやく骨子が固まった。
帰りの車の中でもひたすらに今後のことを話し合う。城島が少し心配そうだったが直生の熱が強いのを見てとったのか何も言わなかった。
エレベーターの中でも話を続け、玄関に入っても鞄をおろしただけで直生は着替えようともしない。
「直生」
意図的に口調を変える。
「はい」
仕事の眼のままで俺を見る直生は少し顔色が悪かったがとても綺麗だった。
「直生。シャワー、先しておいで」
「あ…でも、今……」
直生の表情が緩み、口籠る。
そうか、生理だから……
「俺先でもいいか?」
「はい」
シャワーを浴びて戻ると直生はまだ着替えてもおらず、ソファの上で膝を抱えてぼんやりしていた。
「直生?腹痛い?」
直生ははっとこっちを向いてぱちぱちと瞬きをした。
「いえ、大丈夫です」
おおかたまだ仕事のことを考えていたんだろう。シャワーを浴びるよう言うと頷いて素直に風呂場へ向かった。
週の初日から遅くなると身体はしんどくなる一方だ。ゲームの電源を入れようとして思い直しスマホゲームにする。
……直生が戻ってくるのがいつもより遅い。まだあれこれ考え続けているのかもしれない。
予想通り、戻ってきた直生はまだなんだか考え込んでいる。
「直生」
呼べばまた、ぱちぱちと瞬き。完全に頭の中で仕事してんだろ、直生。
スマホを置いて手招きすると直生がおずおずと俺の前に立つ。
「もう仕事は終わり。また明日な」
俺は立ち上がり直生の頭をぽんぽんと撫でて……
「髪乾いてねーじゃん」
直生の髪はまだしっとりと濡れていた。