にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。


BLも挑戦しています…。抵抗のない方は「colors」をどうぞ。
オムニバス形式で更新は不定期ですが、更新時刻は0時となってます。どうぞお楽しみください。


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そっと入って行くと直生はベッドの中にいた。




顔はこっちを向いているが殆ど布団の中に潜り込んでいて表情は見えない。





近づいていくと布団の盛り上がりから、丸くなっているのがわかった。




「直生」




小さく呼びかけると直生が顔を上げた。





「おい……大丈夫かよ……」





小さく頷くけど…眉根は寄って、なんか心なしか顔も青い気がする……





布団の中ほどをすこし持ち上げて、腹のあたりに湯たんぽを押し込んでやると、直生の冷たい手に触れた。





「お前…こういう時いつもどうしてんの?」




疑問を口にする。





「こうやって寝てるだけです…」




蚊の鳴くような声。





「あとは、薬を…4時間で飲んでいいやつなんで…4時間ごとに……」




効かない薬を飲んで、ただただ耐えるしかないってわけか……





「しんどいな」




思わず漏れた本音に直生は俺をじっと見た。




「すみません…こんな状態で、戻って…きてしまって…」




そう言うから、俺は直生の髪をそっと撫でる。




「別にいいよ。家でひとりで耐えてるよりマシだろ。なんにもしてはやれないけど」




そう言うと直生は一瞬目を見開いて。




慌てたようにまた顔を布団にうずめた。




「…………」





何か言ったようだけど聞こえない。





「なに?」





「どうして……」




「ん?」




「なんでも…わかっちゃうんですか…?」




「え?」





「私は……わかんないこと…だらけです…。戻っていいのかも…本当は、迷って……」
 




それはさ。直生。ただの年の功だ。





わかったふりをしてる俺は、時にズルイんだよ。





「わかんない方がいいことだってあんだよ、直生」




直生の答えはない。





「わかったふりしてると取り返しのつかないことになったりすんだ。だから…違ってたら違うって言って欲しいし、わかんない時はわかんないって言えばいい。





俺はお前より長く生きてるだけ、少しはお前より経験があることが多い、ただそれだけだよ」





直生が俺の言葉をどう受け止めてるのかは、顔が見えないからわからないけど。





「早く戻ってきてくれて俺は嬉しいよ。俺は何もしてやれないけど、隣の部屋に直生がいるだけで、俺は嬉しい」