にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。
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二宮さんの秘書になってからというもの、連日仕事は遅くまでかかり、帰ってからヒールを履いて練習しようにもなかなか出来なかった。
私の部屋は3階で、ヒールの高い靴で室内を歩いたら階下の子に迷惑がかかるし、
かといって外を歩くにももう22時を過ぎていたりすると怖くて出来ない。
結局、フローリングにバスタオルを3枚敷いてその上を歩く、ということしか出来なかった。
でもそんなの、一歩半歩いて振り向いて、で全然練習にならなくて…泣きたくなった。
次の週末は2日ともとにかく歩く練習をした。慣れない靴に、すぐに靴擦れが出来て…今も、絆創膏の奥でズキズキ疼く。
でも。早く…一人前の秘書になりたかった。
ヒールで歩けるようになったからってそんなのまだまだ序の口。
私は、焦ってた。
そんなときに櫻井さんに「辛かったよね」なんて声をかけられて…。
ずっと堪えていた、見ないようにしていたところをそっと撫でられたようで。
涙が…溢れた。
「直生ちゃん……大丈夫…?じゃないか…」
私は慌てて首を振る。
「ちょっとおいで」
櫻井さんは私を促し、二宮さんの執務室に連れていった。
「直生ちゃん。カズの秘書、つらい?」
ぶんぶんと首を振る。違う。秘書業務は、思っていたより全然楽しかった。
二宮さんの手腕を見るたびに感心したし、いろんな会議に出たり、二宮さんのところに報告に来る設計者の話を聞いて、
業界知識や製品知識が自分の中に蓄積されていくのも面白かった。
「直生ちゃん…」
櫻井さんが困惑したような顔で私を見る。
私は、思い切って口を開いた。