にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。
**************
歩夢の声は、あれから、一進一退といったところだった。
時折日常生活においても少し声が出るときもある。だけど、次の瞬間にはもう出ない。
俺の名を呼べるときもあれば、出ないときもある。
確実に出るようになったのは、俺が言ったとおり喘ぎ声と、そのときに俺を呼ぶ、それだけだった。
歩夢は次第にぴりぴりし出した。
歩夢が言うには、出たり出なかったり、は気持ち的にしんどいらしい。
出ればどうしても期待してしまうから、と。
バイトも時折休むようになってしまった歩夢。
それでも俺にはなにもしてやれず、俺も歯痒い気持ちになるときが増えた。
なんとかしないと、そうおもいながらも何も出来ないそんな日々の中、
仕事が終わり乗り込んだ車の後部座席に、ころんとりんご飴、そしてキャラクターの絵が描かれた袋に入った綿あめがあった。
「なにこれ」
「あ、櫻井さんからです」
「翔ちゃんが?」
「ロケで夏祭りに行ったんだそうで。二宮さんは下町育ちだからこういうの好きなんじゃないかって、くださったんですよ」