にのちゃんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡みがあります。苦手な方はご遠慮ください。






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歩夢の声は、あれから、一進一退といったところだった。




時折日常生活においても少し声が出るときもある。だけど、次の瞬間にはもう出ない。




俺の名を呼べるときもあれば、出ないときもある。




確実に出るようになったのは、俺が言ったとおり喘ぎ声と、そのときに俺を呼ぶ、それだけだった。




歩夢は次第にぴりぴりし出した。




歩夢が言うには、出たり出なかったり、は気持ち的にしんどいらしい。




出ればどうしても期待してしまうから、と。



バイトも時折休むようになってしまった歩夢。



それでも俺にはなにもしてやれず、俺も歯痒い気持ちになるときが増えた。




なんとかしないと、そうおもいながらも何も出来ないそんな日々の中、




仕事が終わり乗り込んだ車の後部座席に、ころんとりんご飴、そしてキャラクターの絵が描かれた袋に入った綿あめがあった。




「なにこれ」




「あ、櫻井さんからです」




「翔ちゃんが?」




「ロケで夏祭りに行ったんだそうで。二宮さんは下町育ちだからこういうの好きなんじゃないかって、くださったんですよ」