嵐・二宮くん、大野さんとの妄想小説です。BLではありません。女性との絡み有りです。苦手な方はご遠慮ください。
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「私が頑張って」って。自然に言っちゃうんだよな。
柔らかい髪を撫でながら、ぼんやり思う。
たぶん。《頑張る》って、彼女にとってはそれが普通なんだろう。
頑張って、やれると嬉しくて、もっと頑張ろう、もっとやれる、って、限界を作らないのが困ったところだけど。
しかし…作戦とは言ったけど、一体どうすれば?
正直俺は途方に暮れていた。
智さんは彼女を抱かないのではなく「抱けない」。
過去の彼女の命の危機を目の当たりにして、それがトラウマになってしまっている。
じゃあこうしましょう、というように簡単に手段を考えられるものならば、彼女自身がこれまでに自分でやれただろう。
なにも思いつかず、なにも言えず…ただ、彼女の髪を撫でていた。
彼女は俺の腕の中でなんだかぐったりとしていた。
話して放心したのもあるだろうし、昨夜から繰り返した交わりに加えて高熱があったのだから体のダメージも相当だろう。
まだ身体が少し熱い。下がりきってはいないはずだ。
「…二宮くん」
突然呼ばれて少し驚く。
「ん?」
「ごはん…途中だったね」
「あ?あ…、そっか…」
おにぎり食べてる途中でSなのかって聞かれてそのままだった。
「おなか、すいてるでしょ?食べて…」
「うん」
ごそごそと起き上がりソファへ移動し、俺は食事の続きをした。
すぐに食べ終わり、タバコに火を点けると、彼女がベッドから手を伸ばし起こして欲しいと言う。
肩を支え起こすと彼女もソファに座り、俺たちは向かい合って煙草をふかした。
相変わらず煙草を吸うときは妙に気怠げでエロい。
いや、今は本当に怠いんだろうけど。
短くなった煙草の火を消し、彼女が口をひらいた。
「二宮くん…ありがとう」
「…なにが」
…聞かなくても…わかってるけど。
「抱いてくれて」
「………」
「これで証明されちゃったから…もう逃げらんないね」
彼女は困ったように笑った。