嵐・二宮くんの妄想小説です。BLではありません。
※汚表現ありです。食事時の更新を避けましたが、苦手な方、お食事中の方はback!
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さっきからイライラがおさまらない。
酔っ払いの世話なんてめんどくせーしきたねーし、帰れって言われたら喜んで帰ればいいのに、俺、なんでこんなにイライラするのかわからない。
課長に電話で説得してもらうのは我ながらナイスアイデアだと思ったのにそれも嫌だって…。
じゃあもうこうするしかねえよ。
ちひろさんの手を引っ張って無理矢理歩かせる。
「いたっ…!痛いよ、二宮くん!」
黙ってずんずん引っ張って歩いて、着いたのはすぐそばのビジネスホテル。
振り返り、「帰れって言われてもそんな状態で放って帰れねえ。課長にも、ちゃんと送れって言われてるし。
だから今日はここに泊まって。安全が確保できたら俺帰るから。」
………
返事はないけど、軽く手を引っ張ったら抵抗なく動いたから、まあそれなりに納得はできたんだろう。
フロントへ行き、空きがあるか聞くと、今日はもう満室だって。
はあ、と溜息をつき、もうひとつのビジネスホテルへ行こうとしたら、
「お客様、失礼しました、一部屋だけご用意できます。」
「あ、ほんとですか!じゃあそれで…」
「プレミアムツインルーム、ですがよろしいでしょうか?」
「は?プレミアム…?」
「通常のツインの倍ほどの広さで宿泊料はこちらになります。」
見ると、宿泊料も通常ツインのほぼ倍だった。
でももう背に腹はかえられない。
「そこでお願いします」
「ではキーはこちらです。あちらのエレベーターで最上階の15階までおあがりください。」
少し離れた場所で突っ立ってるちひろさんの手を引き、最上階まで上がる。
これでちひろさんを部屋に入れれば、ああ、俺もやっと帰れる!
この原因のよくわからないイライラからも逃れられる!
カードキーを差し込み、ドアを開けてちひろさんを引っ張って部屋にいれる。
部屋中の電気をつけてまわり、帰ることを告げようとしたら
急に口を押さえてバタバタとトイレに入って行くちひろさん…。
吐けないって言ってたしひとりで大丈夫なのかな、と、イライラするけど放ってはおけない俺は心配で後を追おうとしたら
「来ないで!」と掠れた声で拒否された。
あーもう。イライラする!
さすがにこの状態を放っては帰れない。無事に吐いたのを確認したら帰ろうと思って、
ライティングデスクの椅子に座って待っていたけど、5分経っても10分経っても出て来ないし水を流す音もしない。
あーもう。何やってんだ?
トイレに近付いていくと薄くドアが開いていたのでそっと覗くと、便器を抱えて苦しんでいた。
ぎゅっと目を閉じ、顔が真っ白だった。
溜息をついて、トイレのドアをあけてちひろさんの背中をさすってやったら、
「いやっ!来ないで!」
背中をさする腕を払おうとしやがる。
ここまでくるともう呆れて、
「吐いて楽になったのを確認しないと俺が帰れないでしょ?吐けないの?」
と、抵抗する腕を押し戻し、さらに背中をさすると、目尻に涙を溜めて小さく頷いた。
なんだろな?吐けないって。
一旦部屋に戻り、ミネラルウォーターを持ってトイレに戻る。
「これ飲んで」
多分もう胃が受け付けないから、少しでも飲めば刺激になって吐けるはずだ。
吐けば楽になれるのに、イヤイヤと首を振って水を飲まない。
ああ、もう!
ペットボトルの蓋をあけ、左手でちひろさんの顔を上向きにさせて、無理矢理ペットボトルを口に当てて水を流し込む。
なのに、全然口を開けようともしない。
ペットボトルからこぼれた水は、ちひろさんの顎を伝い、首筋を伝って、ちひろさんのブラウスを濡らしてしまった。
たまらず、
「ちひろさん!飲まないと!楽になれないよ!」と大きな声で言うと、さすがにびびったのか目をまん丸に見開いて怯えたような顔で見てくる。
いや、俺間違ってないよね?ちひろさんが言うこと聞かないからじゃん?
「ホラ。飲んで」
ペットボトルを渡すと今度は素直に手に握ったけど、なかなか飲もうとしない。
「ちひろさん。飲んで。飲めば吐けるから。楽になるから」
そう優しく言うと、震える手でほんの少し水を口に含んで、ゆっくりと飲み込んだ。
するとやっぱりすぐに吐き気を迎えたらしい。
うっ …
背中をさする。
うっ …
…出ない…。
なんで吐けないんだろ?なんか見てるとせっかく込み上げてきてるのがどっかでひっかかってるみたいなんだよな。
ハッと気付き、苦しいのか朦朧としているちひろさんのスーツのジャケットを脱がせて、一応「これ、外すね?」と確認して、返事はないけど、背中の締め付けをブラウスの上から外した。
効き目あるかわかんないけど…。締め付けがあると苦しいだろうから。
「はい、もう少し飲んで」とペットボトルを渡そうとしても今度は持とうともしない!
またイライラが再燃する。
「ちひろさん!飲まないと何時迄も苦しいままだよ⁈ 」と叱っても、
イヤイヤと首を振って、「もうヤだ、苦しい…」と完全に泣いてるし。
泣いたって解決しねーわ!
もうイライラが頂点に達し、俺はペットボトルの水を自分の口に含むと、
左手でちひろさんの後頭部を支え、下を向いてる顎を乱暴につかんで上向かせ、
口移しで水を送り込んだ。