Lost in Translation
 


 

 

感想を書くのが難しい映画。これこそトランスレーションの問題。


まだボブ(ビルマーレイ)の年代じゃないけど、それでもあのズレはよく感じます。
 

シャーロットが悩みありげなボブの顔をみてすぐに「中年の危機」と言うんですが、そう言われるとなんか「そういう悩みはよくあることよ」と言われてる気がしました。


見物のひとつは、外国人が見た日本と日本人でしょう。いつもの場所がこうも違って映るもんなんだなと、感心しました。そして日本人はエネルギッシュということなんでしょう。

しかもテンション高すぎな人ばかり。日本に「機微」なんていう言葉はないみたいに。


この頃、こういう映画に惹かれます。
 受け取る側の気持ちできっとニュアンスは色々なんでしょう。言葉よりその場の雰囲気で感じる映画だから。

二人にはともに結婚してます。その生活が自分のなかの大きな部分を占めていて、それを受け入れてます。
 

でも、そう感じながら、それぞれの理由で何かちょっと違和感があって、その違和感が外国=日本にきたことでよくわかるんでしょう。それは寂しさに近いけど、またちょっと違う気がします。

 

テンションの高い日本人と一緒に遊んで騒ぐと、その場だけはそんなの忘れられる。

でもホテルに戻るとまた例の気持ちが戻ってくる。似たような気持ちの二人が同じようにそれを繰り返していけばだんだん惹かれあいます。


そこからいわゆる不倫のようにならなかったのは、さっきもいったように「ちょっとした違和感」だからでしょう。
 

 
 

最後の場面で彼は車からちらっと見えた雑踏のなかの彼女を見事に見つけます。それは見つけたというより何かを感じたんだろうと思わせるような場面。


そしてはじめて意味をもったキスをして、彼女はまた雑踏のなかに消えていく。
 

 
みんな色んな思いをもって生きてるわけですよね。雑踏のなかの誰もが、色んなものを秘めて。
 

でもたくさんの人がいて、思いがあってもそれだけでは自分にとって何も意味がない。それは接点があってはじめて意味を持つこと。

 
 

彼はだからもちろん、たくさんの意味のないものに惑わされずに、意味のある彼女を見つけられたわけです。

 
 

最後に彼と別れて雑踏にまた消えていった彼女をみてそう感じました。

 
 

スカーレット・ヨハンソンはかわいかったです。唇も含めて、ちょっとムチムチっとした幼い感じがよかったのかも。大人の二人、じゃきっとあの雰囲気は出なかったでしょう。