先週末にかけて二泊三日で遠野、平泉、松島、仙台を旅行してきた。梅雨時だから天候が心配されたが、最終日以外はなんとかもってくれた。景色を見るのが目的の松島が曇天、小雨模様で視界が利かず、いつの日か出直しとなった。


初日、遠野に着いたのは11時過ぎ。昼食には早いがどこで食べようかと飯屋を探したが、開いている店がほとんどない。11時半を過ぎても2軒くらいしか見当たらない。車で少し回って、資料館に併設する少し古めの和食屋でランチができた。


地方都市はどこもこんなものなのだろう。とにかく人がいない。駅前でさえも。

宿泊ホテルの風呂で、高校までここで過ごし、今は埼玉で働いているという33歳の男性と一緒になり、話を聞かせてもらった。法事があったので帰省したとのことなので、それじゃあ、週末はミニ同窓会ですね、というと、友達はもう誰もここいないと。盛岡、仙台、東京へ仕事を求めてでてしまうからだという。

生徒数は減ったが卒業した中学校高校はまだあるらしい。


地方の方はお盆や正月に帰省するのをきっかけに学生時代の旧交を温めるものだと、田舎のない私はそう聞いていたのだが、もはやそれも叶わない事態がおきる地方都市もでてきたということなのだ。


帰ってからある人にこの話をしたら、逆に東京は人口はどんどん増え、不動産も値上がりしていると不動産屋が言っていたという。そんなに遠い将来でなく、都市はおろか、県としても成り立たなくなる県も出てくるという話も聞いたことがある。地方の過疎化と東京集中の問題はなんとかしなければならない。


曾て首都移転という計画もあったがいつのまにか消えてしまった。首都を移転せずとも公官庁を移転することから始めたらどうだろう。今は交通も発達したから埼玉あたりに分散しても全く問題ないと思う。埼玉も大喜びだろう。


もう一つ感じたこと、それは道路整備の物凄さ。昔、夏休みは毎年一週間の休暇をとって全国をオートバイで走り回っていた時にも舗装道路の充実ぶりに感心(?)したものだ。始めの頃はタイヤがゴツゴツしたオフロードタイプのバイクに乗っていたのだが、全国津々浦々、山の頂上まで舗装されており、オフロード車で走る意味がなく、普通のバイクに買い替えたくらいだ。


今回は現地でレンタカーを借りて行動したのだが、立派な舗装道路、高速道路が延々と広がる。その道路に車がそれなりに走っているならばそれでよいのだが、まばらである。行楽シーズンとか大きな町の近くはもっと車も多いのであろうが、この道路整備はやはり過剰といえる。


1m造るのに数百万はかかるとも聞く。勿論幹線だけでなく必要な道路は整備してもらいたいが、税金を湯水のごとく使ってこんな細部に至るまでやる必要があるだろうか。道路を一旦造れば維持費も半永久的にかかるのである。


この状況を見て再認識したこと。

・やっぱり政治家は建設会社の為(つまり票集めの為)に働いているのだ。

・高齢者しか住んでいない地方都市での自民党の圧勝は当然。


今週末の参議院選挙。自公の圧勝が予想されている。選挙に行かない人の罪が重いが、投票しても何も変わらないから行かないという考えも分からないこともない。


国、都、区、どれをみても住民の為の政治をしてくれない政治家と官僚。これからどうなっちゃうのかと心配している人は少なくない。