12月の初め、箱根に一泊旅行に行ってきた。昨年、フーダニットという劇団に誘われて出演した「ゆの暖簾」という芝居(創作ではなく実話です)の舞台となった老舗旅館「一の湯」に一度泊まりに行こうと思っていたのを実行した訳だ。


新年の箱根駅伝の走行路に面している場所なので、常連客が毎年、来年の予約をして帰るため、新規に入り込む余地はないということだった。


さて、箱根といえば日本でも有数の観光地。そういえば、中国人も皆、富士山が大好きで、日本に行くとなったら「富士山、富士山」とうるさかった。他の国の外人も案内したことも思い出した。


一の湯さんは古さを売りにしている超老舗旅館。そびえ立つ近代的ホテルではないのに従業員が皆、英語を話す。それも取って付けたようなカタカナを読んでいるような英語ではなく、流暢に話すのだ。こういっては大変失礼だが、これには驚いた。長きにわたって観光地を誇ってきた箱根の老舗となれば、外人客も多いのだから当然といえば当然なのかもしれない。そんなことに驚く自分を恥ずべきかもしれない。


更に、いやこれも当たり前なのかもしれないが、その日の客も含め、外国人旅行者が多いこと多いこと。その日は団体さんには遭遇しなかったが、今や団体さんも増えている筈。


今年の流行語候補に上がった「爆買い」。家電量販店などに殺到し、数十万単位で買い物をする外国人(特に中国系)のニュースは今年何度報道されたことか。その恩恵で観光地も量販店でも売り上げが急増しているとのことだ。


低迷が続く日本経済、観光収入による景気刺激は結構なこと。暫くは外国人に頼っていかなければならないがこれもやむをえまい。マナーをまるで知らない中国人たちにたくさん日本にきてもらい、行儀良さを学んでもらうのも一つの副産物かもしれない。