1日(日)に落語芸術協会・立川流二派連合落語会を聴きに池袋演芸場に行って来ました。一ヶ月ほど前、この前を通りかかった時偶然見つけ、切符を衝動買いしました。考えてみると同じ落語会が昨夏にもあり、行ったのを思い出しました。なぜ衝動買いをしたかというと、立川(たてかわ)流はご存じのお方もおられましょうが、立川談志が落語協会と決裂、脱会して作った一派なので、寄席定席に出演できない。つまり、滅多に見られないので、こういう機会に見ようという訳です。


2時半の開場時間に行ったらもう満席。「えー、立ち見?」と思ったら、前売券分は座席を確保されており、なんとか座れてほっとした。この寄席の座席数は100席と東京の寄席の中でも一番小さいのでどこに座っても問題ないのが取り柄。


では先ず主な出演者(と演目)からご紹介。(古典以外は省略。)芸協からは我らが円馬師匠(素人鰻)と小文治師匠(湯屋番)。後日述べますが、今落語を教えて頂いている学校(?)の講師でもありますご両名。講師の中でも人気の高いお二人。いつも親しくして頂いているので、なんか身内の気分で嬉しい。(失礼)

立川流からは、志遊(ちりとてちん)、生志(短命)、談幸(町内の若い衆)、談笑(がまの油)、談春(こんにゃく問答)。どれも聴きなれた噺ばかりだが、時間を十分取ってあり、10分足らずで上がってしまうことの多い通常の寄席とは違い、じっくりと聴けて楽しめた。

談春は流石、立川流のツートップを張るだけあって素晴らしい安定感。拍手の量が他演者と比べものにならない。笑いということでは談笑が秀逸。がまの油というポピュラーな口慣らし用前座噺を笑いをふんだんに取り入れた爆笑噺にしている。中で売り口上を一回全部スペイン語ややった。(本人も「何故スペイン語か解らない。」と言っていたが。)これが発音、イントネーション、文章全て本物。よくある何々語風デタラメ外国語ではない。スペイン語はほぼカタカナで発音はできるが、それだけであんなに上手くは喋れない。誰が翻訳したのか、どうしてうまく喋れるのか、機会があったら是非聞いてみたい。


若手の中で今、生志に注目している。入門から20年かかって一昨年真打に昇進した苦労人。数か月前にテレビで見て、何かを感じた。その時録画した「反対車」をやりたくなって、学校でも見てもらって、私の根多に加えた。前座時代に家から数分のアパートに住んでいたというのも親しみを感じる。


今回誰かが言っていたが、家元(立川流はこう呼ぶ)の談志が死んだら(参考:「ダンシガシンダ」は回文。)落語協会に復帰するかもなんて話もあったが、やはり、弟子は寄席に出たいんだろうな。談志はもうどうでもいいから(談志批判はまたそのうちに。)我々落語ファンとしても復帰してもらいたい。


途中から付近の居酒屋の厨房からくるのか、魚を焼くにおいと煙が侵入して、臭い煙いは頂けない。その後はエアコンの調節が悪いのか暑い。池袋演芸場さんよ、空気の管理・調整くらいはしっかりやって下さいな。