昔から、自分が安定しそうになると、それを自ら壊す傾向がある。
結果が分かりきっていることには初めから興味ももてないし、かといって、結果の出ることのないもの(例えば、ストーリー性のない格闘ゲームとか)にも興味がない。
繰り返しになるが、簡単に手に入るものに対して欲求は生まれず、逆に、絶対に手に入らないものにも欲求は生まれない。手に入れようと思えば手に入る可能性はあるが、簡単には手に入らないものに対して欲求は膨れ上がる。
これは、きっと、誰もが同じだと思う。それを諦めるか諦めないかは人それぞれなんだろうが、僕は、基本的に、諦めるということが出来ない。強欲なんだろう。
さて、安定を拒むこの衝動はどこから来るのかを考えてみると、子供の頃に、恐らく(全然関係ないが、なんでこの字なんだろう)初めて抱いた未来への欲求が頭に浮かぶ。
旅がしたい。未来を切り開き、自己を成長させ、常に予想も出来ない事が起こり、結果は輝かしい、そんな旅。冒険。命を懸けた冒険がしたい。
馬鹿げていて、子供じみた妄想だとは思う。が、消えない欲求。何十年も僕の根幹にある思い。
そう、これこそが破壊衝動の原因なのではないか。安定した生活を得れば、この欲求は永遠に満たされない。だからではないか。そう感じている。強欲なのだ。子供の頃に芽生えた欲求さえ諦められないほどの。
もし、僕が、この欲求を満たしたら、僕は、今度は何を求めるのだろうか。
安定か?
安定を捨て、結局、安定を求めるという馬鹿げたことを、僕は求めているのだろうか。
自分が転ばないと痛みを理解出来ない子供と同じなのだろうか。
周りを見ていると、誰も、それほど強い欲求を持っているようには見えないが、誰もが隠しているだけなのだろうか。自制心が強いのだろうか。やはり、僕が強欲なのだろうか。
そんなことを、最近、考えている。
デニーズの丁寧な言葉と慇懃な応対は怖い。
イタリアの不機嫌丸出しの店員の方がいい。
