色の勉強をしたことがある人にとっては慣れた『配色』。
特に試験対策を指導する人などにとっては当たり前すぎて、
簡単に説明することが難しく感じることもあるようです。
カラー講師にとっては慣れた概念でも、
これから勉強する人にとっては分かりづらいことも多々あります。
最初は皆、199のカラーカードを見て、「うわぁぁぁ~!色数多い~!!」と思うものです。
それが、コーディネーター養成系の講座を受講している辺りから、色数が足りなく感じ始めます。
「この色とこの色の間があったら・・・」なんて思うことが度々出てくるのですよね。
そして、プランニングの仕事では、199だと完全に色が足りません。
そして、さらに多色のチャートを使用するようになることと思います。
また、商材のカラーサンプル自体のラインナップが膨大なことも多々あります。
設計する仕事があります。
この人達は設計の分野や種類によって、色を選ぶということをする機会も多いです。
専門家だから配色もお手のもの!と私も思っていました。
でも、違うんです。
配色が苦手な人が少なくないです。
これは、設計さんに限ったことではなく、クリエイティブ職全般にもある程度共通しています。
色の理論をご存知ないことも多いです。
だから、形を作ることに慣れていても、色選びは毎回変化がなかったり、
ご自分の好みでやっていますという人も多いです。
ビューティーアドバイザー、メイクアップアーティスト、デザイナー、
インテリアコーディネーター、建築士、イラストレーター・・・
その他諸々の種類のクリエーターにも、このような状況を大なり小なり確認しています。
以前、行政の案件で、クリエイティブ職向けに長期講座を担当したことがあったのですが、
その時に現場で困っていることとして『カラーコーディネート』が挙げられていました。
当時はとても意外でしたが、受講者の話を聞いてみてよく分かりました。
その時の声はこのようなものでした。
「センスが良いと思われているので個人の判断に任されているが、実際は根拠も自身もありません。」
「今まで知りたくても、教えてもらう機会とタイミングがなかった。」
「ワンパターンとは思っても、自分の好みで決めてしまう。売れなかった時は焦る。」
「何をどう考えて色合わせをしたらよいのかが分からない。」
「トレンド情報だけを頼りに設計してきた。」
「以前学んだ時、配色のルールが難しくて挫折した。」
などです。
これは正直、意外を通り越して、「ビジネスチャンスを逃している!」と思いました。
もったいなさ過ぎです。
プロダクトのカラーは、購買動機に直結することもあり、
これはセンスだけでなく理論でも提唱できるもの。
そこを逃しているなんて、本当にもったいないことです。
カラープランニングを受注する際は、カラーコンサルタントがその部分を担いますが、
そうでない場合は、クリエーター自身が少し色彩のシステムを知っているだけで、
開発にも幅が出たり、ユーザーにより好まれたりするわけです。
そして、リピーターになったくれたり、紹介していただけたり・・・
カラーのコーディネートだけが必要なら、そのオーダーも承ります。
そして、カラーの知識が必要なら、その指導も承ります。